カイザー召喚記   作:ハロポン

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ところで今日はクリスマスイブですね。私はSchoolDaysの最終話を見て日を越します。

悲しみの向こうへと
たどり着けるなら〜


9話 崩壊

ターニャは、大学の広告でとんでもないものを発見した。

 

求む求人!新型兵器の開発!新たなる時代を開けるのはあなただ!

 

主任、ヴェルナー フォン ブラウン

副任、ディータ グラウン

 

 

この人をターニャは知っている。前世ではV2ロケットを開発したドイツの科学者だ。

恐らく新型兵器とはロケットのことだろう。だがいくらなんでも開発を開始するのは早すぎる。

いや、今のドイツは人材に恵まれている。

元の世界で活躍したナチスの建築家アルベルト シュペーア。

ナチスを有名にしヒトラーを支えプロパガンダで国を支えたゲッベルス。

ユダヤ人としてナチスに終われアメリカへ逃亡した天才科学者 アインシュタイン。

ウラン核分裂を発見し核兵器開発へ繋がったフリッツ シュトラスマンとオットー ハーンとフリッツ ハーバーと同じ研究所にいたユダヤ系のリーゼ マイトナー。

毒ガスやハーバー ボッシュ法を発見したフリッツ ハーバー。カールボッシュ。

 

知ってるだけでこれである。特にやばいのはアインシュタインの研究所にはシュトラスマンとハーンとマイトナーさらにマンハッタン計画の一員でもあるレオ シラードがいることだろう。ーこの時のターニャは知らなかったが前世のマンハッタン計画に参加していた亡命ユダヤ人と同じ人物がこの研究所に参加している。あっー

 

本気で原子爆弾作る気だぞこいつら。3年くらいで原爆作りそうな予感がする。

 

横の広告には「来たれ帝国軍人!新しく生まれ変わった戦車が君を待っている! エルヴィン・ロンメル大佐」

 

もし私が航空魔導師でなければこれに応募してたな。そうか、前世でいた科学者もいるなら電撃戦の親のグーデリアンやマンシュタイン、空の魔王やその他大勢もいそう。ゲーリング?彼はアフリカに行ってたからこっちにはこれないよ。

 

さて、他にも色々求人広告はあるが魔導師に関する求人広告は特になかった。というのも航空魔導師はどこも人手が足りてないため個人に直接渡すとか。

 

ご苦労な事である。さてと今から相談室へ行くか。

私の進路がそこで決まる。あわよくば後方勤務に!

 

 

相談室

軍大学内にある普通の相談室。

 

私の前にいるのはオットー デーニッツ教官。進路指導の主任という立ち位置に近い人だ。

 

「ターニャ フォン デグレチャフ中尉。おめでとう、貴官は主席でこの学校を卒業する。さて、卒業後の進路だが貴官にはこれだけの就職先がある」

 

デーニッツは机に魔導師の求人を並べる。

それをターニャは1枚1枚見る。

 

魔導師教育機関や演算宝珠の研究所、あのMADのところからも来てる。どれも後方勤務であり数年そこで働けば一生楽して生きていけそうだ。

 

「我が夜の春ですね。多すぎて迷っちゃいます」

 

「それなら嬉しい。それと参謀本部から一通。小官はこれにて退席させてもらう」

 

参謀本部から?という事はこれらは全て建前。本命はこれか。

 

参謀本部からのものを蹴る馬鹿者はいない。つまりこれは強制だ。どうやらこの世界には職業選択の自由は存在しないらしい。

 

デーニッツ教官の代わりに入ってきたのは、ゼートゥーア大将だ。デーニッツ教官の座ってた席に座り話し始める。

 

「貴官のことだ。事務的な事がよかろう。貴官には新設する航空魔導大隊を編成してもらう。」

 

「こ、航空魔導大隊ですか?」

 

「あぁ。」

 

最悪極まる。大隊とか荷が重すぎる。無能な部下の責任なんて取りたくないぞ!なんて言いたいが相手はゼートゥーア大将。言えるわけが無い。だからこそ何か理由を付けて断らねば。

 

「そうでありすか。でも小官は本日中尉になったばかりでとても大隊長は」

 

「安心したまえ。編成が出来、訓練が出来ればその功績で無理やり少佐にするつもりだ」

 

「訓練でありますか」

 

「そうだ。こちらで集めた魔導師360人から48人までなら好きにした前」

 

「48人という事は増強大隊ですか。」

 

増強大隊とは普通の大隊+1個中隊のことだ。

 

「ああ。練度の不足もあろうかと1ヶ月間の猶予を与える。その間に完成させたまえ」

 

「1ヶ月でありますか。さすがに短すぎます」

 

「以前貴官は、新兵教育は訓練内容を厳しくすれば1ヶ月で精鋭になれると。悲しいことに参謀本部の多くの将校は嘘だと思っている。是非嘘ではないと証明させてやってくれ」

 

「は。はい。」

 

どうしてこうなった?確かに1ヶ月でもできるとは言ったがあれは自分が教育大隊に行きたいから言ったことであり参謀本部直轄の部隊になりたいから言った訳では無い。

参謀本部直轄?後方勤務の夢は絶たれたに等しい。

 

なら徹底的に訓練し脱落者を出させてそれを口実に時間を稼ごうか。これならできる!

 

 

 

 

1936年10月5日

ドイツ キール軍港

 

世の中上手くいかないものなんだな。

 

ターニャは目の前にいる48人の航空魔導大隊を眺める。

ターニャはこの1ヶ月、360人をふるい落とすべく知ってる限りのありとあらゆる地獄の訓練をさせた。雪中行軍、拷問訓練、高高度順応訓練に急降下訓練。さらに砲撃訓練までしたのだ。根をあげるに違いないと思ってたらまさか48人残るとは。

 

「さて諸君、最後の訓練だ。我ら第603魔導大隊は今日から第203航空魔導大隊となる。さらに参謀本部からの通達だ。なぁにただの観光旅行だ。中世風の街並みを見物しつつ現地人と戯れお友達になって連れて帰るのだ。」

 

「楽しそうですな。場所はどこですか?」

 

「敵ロウリア王国首都だ。ちなみに連れて帰るお友達はロウリアの国王とその他王族だ。嬉しすぎて暴れる輩もいるだろうがそいつらは眠らせてもいいぞ。」

 

 

 

◇◆◇◆

ロウリア王国 首都

 

「ほら余裕で到達できるくらい防空が甘いぞ。さてでは諸君作戦開始だ。」

 

今回の作戦は国王を連行する事だ。悲しいことに敵は戦時国際法を批准していない。だから何をやってもいいという訳では無いが奇襲攻撃してもよかろう。

 

「さて諸君、戦争の時間だ。国王と王族を拉致した後直ぐに帰還する。 さてセレブリャコーフ中尉、私たちも王宮の観光旅行でもしようか。」

 

「はい!少佐殿!」

 

◇◆◇◆

ドイツ 参謀本部

 

マンシュタイン元帥はこの作戦の結果に驚愕する。

 

「まさか、ここまでやるとは」

 

そもそも航空魔導師は兵科として若く、初めて実戦投入されたのは世界大戦末期、西部戦線だ。

そのためどこの国も完成したドクトリンは無く、どこまで可能かすらハッキリせず、訓練の仕方も非効率だった。

 

だがターニャ フォン デグレチャフ少佐は魔導師の損耗を抑制した訓練、ありえない程危険な訓練をし、死の恐怖を取り除いた部隊 それが第203航空魔導大隊だ。

 

今の帝国にあの訓練を合格できる人材は存在しない。

 

「ターニャ フォン デグレチャフ少佐か。使えるな。これ程航空魔導師を上手く扱えた人は存在しないだろう。」

 

「デグレチャフ少佐は使えます。ただ、問題は年齢でしょう」

 

ゼートゥーアはターニャを孫に近い感覚で捉えているが、その中身は

 

「ゼートゥーアよ。彼女の年齢はたしか11歳だったな。彼女が20歳になった頃にはどうなってる事やら...」

 

◆◇◆◇

 

ロウリアの王族を確保したことによりロウリア王国は無条件降伏をした。その後の講和会議でロウリア王国はほぼ全てをドイツの植民地下にし残った山脈地帯をクワトイネに割譲させた。

 

ターニャとドイツはこれから激動の時代を迎え始める。




次回、震撃!

ところで震撃って変換しようとしたら予測変換で

駆逐してやる!! この世から・・・一匹・・・残らず!!

ってのが出てきたんだけどこれはリア充の事を指し()

原作にないオリジナル都市を追加するかどうか?

  • 追加して欲しい
  • いや、そこは原作に忠実にして欲しい
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