デンマーク政府
「やってしまった。」
先日デンマークはフェン沖で密漁していた頃、接近してきた所属不明の艦隊を全滅させた。
確かに全滅させろと指示はしたがまさか相手がパーパルディア皇国だったとは。
いくら相手の技術が低くても列強と呼ばれている。
貿易相手としてはいい相手なのだが、どうも上手くいかない。こちらに不平等条約を結ばせるまで貿易はしないと言っているのだ。今のデンマークには国防するだけで手一杯なため戦争を起こす気もない。そのためずっと平行線を辿っている。
「どうしたものか」
◆◇◆◇
オランダ
「なぜ上手くいかない。せっかく実践データも送ったのに」
オランダの武器商人、ヤン ボンは悩む。というのも、アルタラス王国へ廃棄予定の武器を大量に売り、その実践データを元にパーパルディア皇国にも兵器を売る予定だった。
アルタラス王国への武器販売は大儲けした。だがパーパルディア皇国へ商売に行くと門前払いされた。それどころか、「次やってきたら殺す」まで言われた。
「一体俺が何をした?」
◆◇◆◇
パーパルディア皇国
皇帝 ルディアスは怒っていた。その原因は、アルタラス王国との戦争のことだった。
雑魚とも言えるアルタラス王国相手にパーパルディアは大損害を食らった。さらにその損害を与えた原因は他国の介入。それもオランダという国だ。あの国がアルタラス王国へ武器や戦術を売った。つまりオランダは敵である。だがオランダという国を知らない。知らないということは文明圏外の国であり恐らく他の列強が技術支援をしたのだろう。問題はその他の列強国だ。
「ドイツという国も恐らく他の列強から支援を受けているに違いない。だからこそロウリアを一瞬で降したのだ。」
皇帝の部屋に外交局員がはいる。
「失礼します皇帝陛下!」
「何用だ?」
「は!実はアルタラスにてドイツ人観光客20人を捕まえました!このことについてドイツ帝国はドイツ人を渡して欲しいと!」
アルタラスにてドイツ人観光客を捕まえた。
その数は20人でありどうやら集団で観光していたようだ。それ以外にドイツ人はいないというおかしな点もあるが、問題はこれの扱いである。
皇帝は笑った。
(これは好機だな。ドイツを我が国の属国にできるいい機会だな。)
「よし、ドイツにこう伝えよ。もし我が国の属国になるのならこの観光客を10人ばかり返してやろう。残りは奴隷として扱ってやるとな。」
「は!」
皇帝は慈悲に溢れた内容だと考えていた。
(本来ならドイツ帝国の皇帝を奴隷にしても良かったが余は優しいのでな。10人の奴隷及び背後にいる他の列強の正体をばらすだけで許してやろう。)
◆◇◆◇
ドイツ帝国
内閣府
「ドイツ帝国がパーパルディア皇国の属国となるのなら、ドイツ人の捕虜10人を返還する。残りの10人は我が国の奴隷とする。これを断るのなら、ドイツ人捕虜をスパイとして扱うと。」
外交官、リッペントロップはパーパルディアからきた返信を読み上げた。
「なんて事だ。ゲッベルスよ、本当にここまで予定通りなのか?」
ヴィルヘルム二世は恐怖を感じた。
ドイツ人観光客20人をアルタラス王国へ送る。これを考え実行したのはゲッベルスだ。
ゲッベルスの最大の仕事は、ドイツ人に残るトラウマをどう克服するかだ。このトラウマを克服せねばこの世界最強とされる国と戦えない。
そこでゲッベルスは悪魔の計画を思いついた。
ドイツ人を何人かパーパルディアに虐殺させそれを口実にドイツ国民を立ち上がらせさらに列強国とされるパーパルディアを倒し、ドイツ帝国を世界に認識させること。
ショック療法でトラウマを克服しようとしているのだ。
ここで1つ問題が生じる。誰を送るかだ。
そこでゲッベルスは送る人のリストを提示した。そこに書かれた人はみな、法で裁けない悪人であり、中にはサンディカリスムと繋がっている疑いの高い人もいた。
「こいつらなら死んでも問題ない。大丈夫だ」
その後この20人に自然な形で無料旅行券を渡し戦争前のアルタラス王国へ送り、この度予定通りパーパルディアの捕虜となった。
この要求を断ればパーパルディアは彼らを虐殺するだろう。それこそが狙いでありこれを全国放送させるつもりだったのだ。
ゲッベルスは自信をもって答える
「予定通りこの提案を断ります。その際にビデオカメラを持っていって録画してきてください。虐殺映像は録画次第すぐにあちこちで流し、ラジオを使ってパーパルディアの非道を全家庭に流します」
ゲッベルスはこの時の為に色々準備していた。
発明されてまだ日の浅いラジオを大量生産させ全国民に普及させ、さらにドイツ人の優秀さを説いた我々の闘争をあちこちで上映させた。さらに書籍もなるべく安く売らせた結果、累計9900万部という最高記録を叩きだした。
種は十分撒いた。あとはたった1つのきっかけである。
「パーパルディア滅亡の時は近い!そしてドイツ帝国は新たな時代を迎える。」
ゲッベルスは後世でこう語られることとなる。「悪魔のような宣伝能力を持った人物だと。」
◆◇◆◇
ムー国
列強国
技術士官マイラスは軍を通じて伝えられた外務省からの急な呼び出しに困惑していた。
外務省からの呼び出しは、空軍のアイナンク空港だった。
誇り高き列強ムーには、民間空港が存在する。まだ富裕層でしか飛行機の使用は無く、晴天の昼間しか飛ぶ事は出来ないが、民間航空会社が成り立っている。
民間の航空輸送は私の知りうる限り、神聖ミリシアル帝国とムーでのみ成り立つ列強上位国の証である。
機械超文明ムーの発明した車と呼ばれる内燃機関に乗り、技術士官マイラスは空軍基地アイナンク空港に到着した。
しかし、わざわざ急遽空軍基地に呼び出すとは、いったい何だろうか?
控え室で待つこと20分、
カチャ・・・。
軍服を着た者と、外交用礼服を着た者2名が部屋に入ってくる。
「時間が無いため詳細はこれを読んでくれ。まずドイツ帝国が乗ってきた輸送機と軍艦を見てくれ。そのあとドイツの外交官と接触し情報を引き出してくれ」
マイラスは書類を見る。そこにはドイツという国の大まかな情報が記されている。
なるほど、ドイツという国は結構大きい国みたいだ。
2人は言うことだけ言って帰った。
5分後
マイラスは空港でドイツの輸送機を見る。
小さい複葉機でとてもだが速度が出せるようなものでは無さそうだ。
「これがドイツの戦闘機、か。航空技術があるだけでも充分脅威だな」
◆◇◆◇
マイラスはドイツの使者が滞在する部屋の扉をノックした。
コンコン
「どうぞ」
扉をゆっくりと開ける。
中には、2名の男がソファーに座っていた。
「こんにちは、今回会議までの一週間ムーの事をご紹介させていただきます、マイラスと申します」
ドイツ帝国の使者は立ち上がり、挨拶をする
「外交官のルンシュテッド ヴィルヘルム ルッサーです。今回ムー国をご紹介いただけるとのことで、ありがとうございます。感謝いたします。こちらにいるのが、メッサーシュミット観測機 b108の操縦士 ルーザーです。」
「では、具体的にご案内するのは、明日からとします。長旅でお疲れでしょうから、今日はこの空港のご案内の後に、都内のホテルにお連れします」
マイラスは、空港出口へ行く前に、空港格納庫内に使者を連れて行く。
格納庫に入ると、白く塗られた機体に青のストライプが入り、前部にプロペラが付き、その横に機銃が2機配置され、車輪は固定式であるが、空気抵抗を減らすためにカバーが付いている複葉機が1機、駐機してあった。
ピカピカに磨かれており、整備が行き届いた機体だと推測される。
マイラスは説明を始めた。
「この鉄龍は、我が国では航空機と呼んでいる飛行機械です。
これは我が国最新鋭戦闘機「マリン」です。最大速度は、ワイバーンロードよりも速い380km/h、前部に機銃・・・ええと、火薬の爆発力で金属を飛ばす武器ですね。を、付け1人で操縦出来ます。メリットとしては、ワイバーンロードみたいに、ストレスで飛べなくなる事も無く、大量の糞の処理や未稼働時に食料をとらせ続ける必要も事もありません。空戦能力もワイバーンロードよりも上です。」
自信満々に説明する。
ドイツ人とやらは、口をあけて、「はー」とか、間抜けな言葉を発している。
どうだ!!あんな小さい、速度の出ないような国には到底作れまい!
「は―・・・主力戦闘機が複葉機なのですね―」
ルーザーとかいうやつが驚いて見ている。
「我が国の主力戦闘機なら余裕で勝てそう。」
「え?」
「我が国の主力戦闘機 メッサーシュミットbf 108なら、最大速度:621km/hを出せます。」
「え?」
マイラスはドイツという国を少しずつ理解し始めてきた。
ジェットエンジンは改良中。
多分そのうち試作型ジェット機だす。
ちなみに現ドイツ帝国主力戦闘機は史実のメッサーシュミットBf 109Gと同じスペック。だが史実より少し早い登場。
次回、処刑(もはやネタバレ)
原作にないオリジナル都市を追加するかどうか?
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追加して欲しい
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いや、そこは原作に忠実にして欲しい