カイザー召喚記   作:ハロポン

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21話 フェン沖海戦

フェン王国海域 ここにふたつの勢力がいままさにぶつかろうとしていた。

 

ひとつは総勢389隻にも及ぶパーパルディア皇国の艦隊。

パーパルディア最新鋭の戦列艦と竜母を含む大艦隊。揚陸艦もありこれでフェン王国へ上陸を仕掛けようとしている。

それに対して100㌔ちょい離れた場所にいるオランダ、ドイツ、デンマーク主力艦隊。

 

オランダ海軍 超弩級戦艦1隻、高速戦艦1隻、巡洋艦4隻、駆逐艦12隻のオランダ主力艦隊。

 

ドイツ海軍 空母2隻 軽空母4隻 水上機母艦1隻 軽巡洋艦5隻、駆逐艦36隻、潜水艦25隻の主力艦隊。

 

デンマーク海軍 戦艦3隻、重巡5隻、軽巡8隻、駆逐艦12隻。パーパルディアを襲った艦隊と同じ艦隊だ。

 

ドイツの観測機による索敵の結果、パーパルディア皇国の艦隊の位置を把握したため、連合艦隊は撃退すべく動いている。

 

偵察機による写真からパーパルディア艦隊の編成がよくわかった。先頭の第一艦隊は戦列艦や竜母が多く含まれておりこれが主力艦隊だろう。

そのやや後ろにいるのが小型の船、ー恐らく輸送船ーがほとんどの第二艦隊。

その後ろにある大型帆船がおおい第三艦隊。 この中に1隻、大きめの戦列艦が混じってることから恐らくこれがこの第三艦隊の旗艦だろう。

 

「戦列艦か。何年前のものだろうか。前弩級戦艦の前の装甲艦より前のものだったかな。」

 

レーダー提督は骨董品を見るように偵察の写真を見る。

横にいるムーの観戦武官 マイラスは乗っている空母ペーター シュトラッサーに驚きながらも、レーダー提督の意見に同意した。

ムーにもかつては戦列艦があった。もちろん今はそんな旧式艦はムーには存在しない。

 

「あれはなんですか?」

とマイラスが指を指した駆逐艦には、大きな丸い筒状の物が搭載されていた。

 

直径10mちょっとのものだが大砲には見えない。

他にもあるのか探したが見た限りこの船とその近くにいる3隻の船くらいしか無い。

その質問にレーダー提督は答える

 

「これはG1ロケットです。と言っても試験型で実戦に使うのはもう少し先ですけどね。」

 

「ロケット?なんですかそれは?」

 

「私も詳しいことは知りませんがなんでも射程およそ150km。破壊力はかなり高く、戦艦の存在意義が失うものだとか。」

 

戦艦の存在意義を失う?マイラスには到底理解できない言葉だった。

 

戦艦は確かに金がかかるが戦艦を倒せるのは戦艦しかない。

 

「マイラスさん、戦闘が始まります。まず今回の作戦をもう一度説明します。」

 

レーダー提督はマイラスに今回の作戦をもう一度説明した。

 

まず第1作戦。ヴェルナー自慢のG1(Gott sei Dank(神の槍))ロケットをパーパルディア第2艦隊にぶち込む。

こうすることによって敵の目は第二艦隊に行く。

第2作戦。空母から出撃した航空機によるパーパルディア第一艦隊への強襲攻撃。ここで敵竜母と戦列艦を壊滅させる。

第3作戦。パーパルディア第三艦隊に向けてオランダ艦隊をぶつけ艦隊決戦に持ち込む。

第4作戦。ドイツ主力艦隊をぶつけパーパルディア第一艦隊を壊滅させる。

最後に逃亡するパーパルディア残存艦隊をデンマークが追撃し葬り去る。

 

ドイツ海軍は、パーパルディア艦隊を1隻残らず沈める気だった。

 

◆◇◆◇

パーパルディア艦隊 中央付近(第二艦隊)

 

この艦隊には、フェン王国を落とすべくかなりの数の揚陸艦と護衛用の小型船が組まれている。

フェンが終わればオランダとドイツだ。

パーパルディアに敗北はない。という自信に溢れた兵士。

 

突然、ヒューという高い音が鳴り響く。

 

「なんだこの音?どこから聞こえるんだ?」

 

1人の兵士が空を見上げるとそこには筒状の物がこちらに向かってくる。しかもそれは上空で分解。いくつもの鉄の棒が中から出てきて、それがこの艦隊に降り注ぐ。

 

「なんだこれは?なんなんだこれは!」

 

瞬く間にあちこちの船から火の手が上がる。あの鉄の棒はどうやらかなり高音で木造船が燃えていく。

 

100隻近い艦隊はたった4発のロケット攻撃により16隻が一瞬で沈没。

28隻が炎上。その中にこの艦隊の旗艦も含まれておりこの艦隊の指揮系統は一瞬にして崩壊した。

 

◆◇◆◇

パーパルディア主力艦隊

副司令官のアルモスは突如入った、後続の上陸用の艦隊が攻撃を受けたという知らせを聞いて驚いていた。

 

「なに?原因不明の敵の攻撃によって半壊しただと?どういうことだ!」

 

連絡員は受け取った報告をそのまま伝えた。

 

「それが本当ならこの作戦は失敗になるぞ。何しろ今作戦はフェンへの上陸作戦だ。なのに上陸できる兵が少ないのではどうしようもない。くそ。こうなったらフェン王国の海岸を徹底的に荒らすぞ。」

 

その時、ブーという羽虫のような音とともに爆音が響く。

 

「副司令官殿!旗艦ミール撃沈!敵の攻撃です!」

 

前方から無数の鉄竜がくる。そいつは次々と竜母や戦列艦に向けて何かを投下しそれが原因で次々と竜母や戦列艦が沈没していく。

 

「竜母ガナム、マサールともに轟沈」

 

「対空にはワイバーンだ、ワイバーンをだせ!」

 

「それが、ガナム、マサールが残った最後の竜母です。」

 

一瞬だった。たった数分でこの艦隊の竜母全てを敵に潰されたのか。

 

「俺は、夢を見てるのか。そうかこれは夢だ。夢に違いない、は、は、ハハハハ」

 

「アルモス殿が発狂なされたぞ!」

その直後、アルモスの乗っていた船はドイツの艦爆によって沈められた。

 

◆◇◆◇

パーパルディアの後方の艦隊(第三艦隊)

 

「憎きオランダを潰せ!」

 

突然艦隊の左舷から現れたオランダ艦隊(パーパルディアの船乗りが望遠鏡でオランダ国旗を確認したため)を撃滅すべく動くが、こちらの戦列艦が射程圏内にはいるより前にオランダ艦隊から攻撃を受ける。

 

「どうなってる、どうなってるんだ!」

 

一方的に撃たれるパーパルディア。

近づけばオランダは後ろへ下がり、こちらが下がれば追ってくる。常に一定間隔で距離を保ちつつ、一方的に撃たれる状況。

 

ワイバーンも近づく前に小さな鉄竜に落とされる。

 

パーパルディア全艦隊は徐々に数を減らし、ドイツの主力艦隊やデンマーク主力艦隊が加勢した事により、パーパルディアのフェン攻略の艦隊全てが沈没した。

 

 




ヴェルナー「改良型のG2もあるぞ!それに後1年経てば超長距離ロケットもできる!」

ターニャ「史実よりミサイルの発展速度が早すぎる。どうなってんだこれ?」

核研究員達「こちらも、あと1~2年で原子炉が完成する」

天才たちが揃っているのと、異世界の魔法が入ったことにより史実以上の技術発展が起きてる模様。
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