カイザー召喚記   作:ハロポン

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番外編に近い話です。


22話 ハーメルン

ドイツに亡命したレミールとドイツへと逃亡し、しばらくここで暮らしているルミエスと一緒にハーメルンへ来ていた。

護衛としてターニャとリルセイドがセットで。

 

ターニャはパーパルディア戦に置いて決定的な一撃を与える作戦に強制参加された。

軍人だしょうがない。のだが、その作戦の要であるルミエスを作戦開始まで護衛しろというのが今回の任務だ。

 

ターニャはルミエスが好きではない。どちらかと言えば苦手である。ターニャの中身はおっさんである。性別の違いがストレスになっており普段は軍服を着たり、私服も中性もしくは男性寄りの服を着ることによってストレスを和らげていたのだがルミエスはほぼ強制的にターニャに可愛いドレスを着させていた。

 

今日もターニャはドレスを着させられている。

 

「ルミエス王女。その、良かったんですか私と一緒に書店にいくなんて。その私、パーパルディア人ですし」

 

レミールはパーパルディア皇帝の娘だ。娘としての権力は既にないがそれでもパーパルディア人に変わりはないしアルタラスを滅ぼした人達の1人でもあるのだ。

 

「大丈夫ですよレミールちゃん。私はね、気づいたの。確かに祖国は無くなった。パーパルディアに滅ぼされたし父上も殺された。多くの国民が死んだわ。でもパーパルディア人は悪くない。悪いのはパーパルディアの皇帝とそれに加担したもの達だって。

だから仲良くしようよ。ほらそこの書店に入りましょ!ドイツの書店は凄いんだよ!なーんでも揃ってるんだよ。」

 

「そうなんですか!ところでルミエス王女はどんな本読むの?」

 

満悦の笑みでこう答える。

「拷問器具の歴史!」

 

「「「.....」」」

 

3人がドン引きした。どうやらルミエスの精神はだいぶやばい状況らしい。

 

「ルミエス殿下、何故それを選んだんですか?」

 

「え?これを使ってカストを処刑したら楽しいかなって?ほら、ファラリスの雄牛とか良いでしょ。」

 

ファラリスの雄牛をレミールやリルセイドは知らない。

だがターニャは知っていた。古代ギリシャの処刑器具でイカれた拷問、処刑器具ランキングがあればそれに必ずランクインするほどのものだ。

 

「ルミエス王女、病院、行こう?」

 

ターニャはルミエスにそう提案した。

内心では、ルミエスが入院すれば自分は護衛を解かれはれて休暇が取れると考えていたからだ。

通常のターニャならありえないと切り捨てるはずだが、精神的疲労が溜まりすぎて考えられなかった。

 

「いやだ。それと私がここにきた目的は病院じゃない。ハーメルンの笛吹き男の舞台になったこの街に来たのよ!」

 

ハーメルンの笛吹き男

1284年に実際におきた少年少女誘拐事件だ。

色々謎が多く伝承のみ残っている。

 

ーハーメルンの町にはネズミが大繁殖し、人々を悩ませていた。ある日、町に笛を持った男が現れ、報酬をくれるなら街を荒らしまわるネズミを退治してみせると持ちかけた。ハーメルンの人々は男に報酬を約束した。男が笛を吹くと、町じゅうのネズミが男のところに集まってきた。男はそのままヴェーザー川に歩いてゆき、ネズミを残らず溺死させた。しかしネズミ退治が済むと、ハーメルンの人々は笛吹き男との約束を破り、報酬を払わなかった。

約束を破られ怒った笛吹き男は捨て台詞を吐きいったんハーメルンの街から姿を消したが、6月26日の朝に再び現れた。住民が教会にいる間に、笛吹き男が笛を鳴らしながら通りを歩いていくと、家から子供たちが出てきて男のあとをついていった。130人の少年少女たちは笛吹き男の後に続いて町の外に出ていき笛吹き男も子供たちも、二度と戻ってこなかったー

 

「この話にはいくつもの説があるのよ。特に子供たちが死んだ理由。川で溺死した説、ペスト説、バラバラにされた説。他には十字軍説、東方植民説、街から追い出された説とかね」

 

ルミエス王女はどうやら本当にハーメルンの笛吹き男を調べていたようだ。

 

「あの、なんでそんなに詳しいの?あと街から追い出されたってなんで?」

 

とレミールは質問する。

 

「調べたからよ。街から追い出された理由は、ハーメルンは城塞都市で住める人には限りがあったの。まぁこの説は間違ってる可能性が高いけどね」

 

「じゃぁ、1番有力な仮説は?」

 

「それは東方植民説だよ。しかも攫われたという形で。子供が攫われるということはちょくちょくあった時代で、彼らの姓と一致した都市や街が実在するため攫われた子供たちがここで街を作ったとされるわ。攫われずに自主的に出たという説もあるけどね。

それよりも気になるのは、笛吹き男が使ったやつよ。」

 

一説には笛吹き男は魔法使いだったというのもある。

というのもその時代は魔法使いが実在すると信じられた時代でもあり、さらにペストが猛威を振るっていた時でもあり中世暗黒時代、そう言われた時代でもある

 

「恐らくこれ、集団催眠魔法じゃないかしら?」

 

ルミエス王女は集団催眠魔法を説明する。

 

集団催眠魔法とはその名の通り特定の集団に対して催眠術をかける魔法だ。笛の音が催眠魔法を使用した証拠ではないのかと言っているようだ。

 

「殿下、その、集団催眠魔法って実際に使えるのですか?」

 

 

 

「恐らく使えるわよ。条件が揃えば。ただ、私の知ってる魔法とターニャちゃんが使う魔法はちょっと違うのよ。似て非なるものというか。私はこれを研究してみたいの!」

 

王女は目をキラキラにしていう。

 

「あのルミエス王女、ドイツに留学なされたらどうでしょうか?」

 

とターニャは提案してみると、ルミエス王女は喜んで「それだ!」と答えた。

 

 

◆◇◆◇

「ほう、ゼートゥーア。これが君の、パーパルディア皇国を崩壊させる作戦か」

 

マンシュタイン元帥はゼートゥーアから受け取った対パーパルディア戦用の作戦を見る。

 

「よかろうゼートゥーア。この作戦でいこうじゃないか。この作戦の先陣はそうだな、使い勝手のいい第203に任せようか」




シューゲル「出番をくれ!」

???「残念だったな先にワシが出る」

ターニャ「てめぇは出てくんな」

次回、久しぶりに???が出てくる(かも?)
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