カイザー召喚記   作:ハロポン

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風邪引いたけど治しました。雨ニモマケズ風邪ニモマケズ
1部説明が間違ってましたすみません。訂正します。



42話 反撃の準備

中央歴1642年 西暦1938年5月

やや暑くなってきたこの日、ターニャはオランダから仕入れた新聞を読む。

トップにはこう書かれていた。

 

「オランダ政府は正式にグラ バルカスに対して宣戦布告。ドイツと共に戦う事を決意!これでヨーロッパ諸国参戦国はオーストリア、デンマーク、ブルガリア、ポーランドと新たにオランダとなった。」

 

ターニャは改めて思う。グラ バルカスは世界を相手に戦うという無謀な事をしていることに。

 

「戦争なんて金の無駄使いなのによくやるよな。」

 

この戦争は今までのように簡単には終わらなそうだ。

海軍力は転生前のアメリカ、日本と同じ。

転移前ならアメリカ、イギリス連合、カナダ、日本、フランスコミューンとほぼ同じときた。それだけの艦艇数を維持出来る経済力とか化け物級だろうな。

 

これは机上の空論だが陸戦、航空戦なら一方こっちが有利。だが海戦はこっちが不利と言ったところか。艦艇数の差はどうしようも無いものだ。余程の技術差が無ければ。そう、60年、70年位の差が無ければ。

◆◇◆◇

 

ドイツ帝国 統帥議会

 

いつもは陸海空と財務省が喧嘩する統帥議会。というのも陸海空と財務省は犬猿の仲だ。だが今日は静かだ。

 

海軍のレーダー提督が今回の海戦結果を伝える。

 

「今回の海戦は我々の敗北です。まず重巡洋艦 アドミラル グラーフ シュペーが轟沈し艦長以下4名が死亡。残りの乗組員は全員救助されたものの、敵艦 グレートアトラスターと呼ばれる戦艦は厄介です。46cm砲を搭載し対空性能も高い。さらに報告によれば魚雷を受け傾いたグレートアトラスターはその後注排水により体勢を立て直したと。」

 

「というとなんの損害も与えれなかったと?」

 

「いえ。損害は与えてます。恐らく2ヶ月くらいは修理のためドックから出られないでしょう。」

 

ドイツ帝国 首相 ヒンデンブルクはレーダー提督に質問する。

 

「ということはレーダー提督、傾いても直ぐに体勢を立て直されるのならグレートアトラスターは沈めることはできないと?」

 

「いえ、グレートアトラスターには弱点があります。確かに大口径と対空砲もりもりですがその分速度は非常に遅く、ダメージコントロールが追いつかないほど片方に魚雷を打ち込みまくれば沈みます。」

 

「ならシュペーが全速力でかければ海峡を抜けれたのでは無いのか?」

 

「シュペー艦長、ラングスドルフ大佐は何故か敵艦、グレートアトラスターに突っ込みました。恐らく確実にグレートアトラスターの機関部を破壊しようとしたのでしょう。」

 

「なるほど。ではどうやってグレートアトラスターを撃沈させるのか?」

 

「見たところグレートアトラスターには対潜装備もなさそうなので潜水艦で撃沈可能です。つまり魚雷が命運を分けます。どうか魚雷開発に予算を!」

 

レーダー提督はドイツ海軍の魚雷の弱点が出まくったシュペーの雷撃をそのまま報告した。これにより彼らは、「魚雷が弱すぎる」という事がはっきりと伝わったはずだ。敗北は次の勝利へ繋がる。

これまでのドイツ、プロイセン時代がそうだったように。

 

「空軍からもどうか魚雷開発をやって欲しいです。」

 

空軍長官も言う。というのも空軍としても相手が相手だ。艦隊とやり合うにはまともに動く魚雷が欲しいのだ。

 

「でも、これ以上予算を軍にやると国内産業にも影響が...」

 

財務省もこれ以上、軍事に予算を回すのは無理だと答えるしかない。事実そうなのだから。ロウリアやパーパルディアでの利益を軍事に回してるのだ。これ以上やると国民も悲鳴をあげるのではないかという恐れもある。

 

この重い空気を変える一言が放たれる。

 

「では総力戦体制に移行すれば問題は解決できるのでは無いのかね?」

 

ヴィルヘルム2世の発言。総力戦体制になれば確かに当面の問題は解決するがそれをすれば国民の不満が爆発するのではないか?

 

「国民の不満が爆発すると心配しているんだなアウト大臣」

 

図星をつかれた財務省アウト大臣は驚きの声を上げる。

 

「え、あ、はい。その通りです。いくらトラウマを乗り越えたと言ってもあの時代を繰り返したいなんて考えるものは少ないでしょう」

 

「そうか。だがその心配は必要ない。ゲッベルス、あるのだろうその問題を解決する方法は?」

 

宣伝大臣 ゲッベルスは立つ。

 

「ええ。ありました。すでに問題は解決しているのです。これらの資料を見てください」

 

ゲッベルスは資料を配る。資料にはこう書かれた。

 

「グラ バルカスとの戦争に賛成ですか?」

 

というアンケートとその結果が。

 

「実は先週、あちこちでアンケートをしました。するとなんと開戦派が99.9%でしたよ。」

 

ゲッベルスの布石。それはグラ バルカスの脅威をそのまま一切隠すことなく公表することだった。これにより国民はグラ バルカスという野蛮な国を撃退するという意志で統一することが出来、不満がたまることも無い。

 

こうしてゲッベルスの布石もありあっさりと総力戦体制に移行。国内基盤をしっかりと整える事に成功し魚雷開発も一気に進むのであった。




次回は番外編の予定。前に書いてた奴が残ってるので。

「首切りジャック」

サイコパスキャラをぶち込んでいくぅ
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