カイザー召喚記   作:ハロポン

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5話 大学

ターニャは満喫していた。人生2度目の大学生活を!

 

ドイツ帝国 ベルリンにある軍大学

 

ここでは士官候補生を育てる学校であり平時は4年の教育課程があるが戦時や非常事態に限り1年弱に短縮。その分内容はハードになっている。

 

ここにターニャは入学した。それもシュワルコフ中尉の推薦でだ。一時期はどうなるかと思った。ワイバーンとやらを撃ち落としすぎたせいで英雄扱いされてさらにロウリアへの遠征軍に編入されるという噂まであったがなんとか大学に入ることにより回避。大学席次トップのままで卒業すればエリートコースからの夢の後方勤務!

 

のはずだった。

 

 

オーストリア アルプス山脈の近く

 

ここに研修旅行としてきた訳だが、訓練は過酷を極める。

 

朝5時起床 →訓練だ。わかる。

6時 座学 →わかる

7時 朝食→ ドイツ陸軍定番のクソマズレーション。正確に言えば新しいレーションの試作品。雀も食べない不味さ。おそらくイギリス人も不味いとはっきり言うだろう、言う、よな?

8時 アルプス登山研修 精神的にも肉体的にも疲弊した将校の作戦なんて碌でもないから今からそうならないように鍛えよう!→という趣旨は理解できるが女児に重さ40kgはありそうな荷物を持たせるか!児童相談所にでも今すぐに駆け込みたい気分だ。

 

だがターニャは最後までやり切ってしまった。教官の難問も正確に答えすぎた。その結果教官からは前線向きの将校と評価されてしまう。

そんなことをターニャは知らない。

 

研修旅行が終われば次は卒業研究である。この大学の卒業研究は至って簡単。軍関連の研究所にいきそれなりの成果を出せば合格だ。選択制だが当たり外れが大きいのがこの卒業研究の難関だ。

 

ここでターニャは40ある選択肢から以下の条件を満たしたものだけを候補に入れる。

 

・確実に提出できる研究であること。

・そこそこ有名な科学者であること。

・わかりやすい研究結果であること。

・コネクションが築きやすいものであること

 

ここから3つの選択肢が残る。

 

・アーデル ハイト シューゲルの新型演算宝珠の試作実験の手伝い。魔導士が望ましい。

 

・アインシュタインによる核研究。新型兵器や新エネルギー開発が主な目的。

 

・フリッツ ハーバーによるガス研究。ガスマスク無料配布。

 

フリッツ ハーバーがなぜ今も現役なのか不思議だがそれは置いておくとしてガス研究は普通に危なさそうだから却下。アインシュタイン、お前核研究してていいのか?という疑問もあるがそもそも核は研究結果だすまでが長いため却下。そうなると安全そうな新型演算宝珠の試作実験だろう。さらに宝珠と核研究は多額の研究費用が出てると聞く。なら無茶な実験とかはしないし安全そうでありなおかつ結果がわかりやすいシューゲルの演算宝珠の方を選ぶべきだな。

 

 

ターニャはこの研究を選んだことに後悔した。

 

 

ドイツ帝国 南部の研究所

 

本日の天候は晴天なれど風強し。試験項目は半分ほど完了し湿ってパラシュートが開かなかった前回よりは条件がましだが気が乗らない。何しろ右腕は包帯でぐるぐるに巻かれている。医療技術が発展してなかったら間違いなく右腕は失っていただろう。

 

この新型演算宝珠、エレニウム工廠製95式は確かに凄い。凄いのだがその分欠陥が多い。

ありえない推進力があるわけだがその推進力のだし方とはエンジンと同じ。単発がダメなら双発で、さらに4発でという代物であり制御が難しすぎる上に魔力を底なしに食う。エンジンで例えると通常の4倍のガソリンを食われる様なものだ。

 

魔導師にとっては革新的な機能がありさらに高高度でも飛行可能というカタログスペックが良くても実用性が無い、問題だらけの宝珠なら使いたくないものだ。まるでどこぞのおフランスの軽機関銃みたいだ。

 

 

 

「高度維持不可能!安全装置を作動させる!」

高度 4000まで上昇した時突如新型演算宝珠 エレニウム95式が暴走。気を抜いたら爆発。気を抜かなくても爆発するこの演算宝珠、ターニャは既に7回実験に失敗しその度に怪我をした。

 

 

「またかね!理論上は高度1万は余裕でいけるのだぞ!なぜ出来ない!」

 

「理論と現実は違う!せめてこのポンコツを兵器にまでしてから言っていただきたい!」

 

「ポンコツだと!貴様にはこの凄さが分からないのかね!」

 

「こんなもん、イタリアの赤い悪魔並の欠陥兵器だ!」

 

「欠陥だと!なぜこの素晴らしいものが理解できないのかね?」

 

なるほど。ライト兄弟はなんて偉大なんだ。人類で初めて自分たちで作った飛行機を使って飛んだのだから。間違ったら死ぬかもしれないものに乗って彼らは飛んだ。

それに比べこのMADは人を使って命懸けの実験をさせる。これが卒業研究じゃ無かったら今すぐにでも転職届けでも出してた。

 

ターニャは後悔した。

 

「シューゲル、少し肩が痛いので医務室に行きます。さようなら!」

 

ターニャは一刻でも早くこの場から立ち去りたかったのだ。出ないとこのシューゲルに銃口を向けてしまいそうだから。




アインシュタイン×ドイツの科学力というやばい状況が出来上がってる。
ちなみにアインシュタインは核研究以外に相対性理論とかもやっている。

ちなみに卒業研究だが、たとえ完成しなくても一定の成果があれば認められる場合もある(例えば核研究)
本編以外の卒業研究は戦車やレーダー、航空機研究から戦術、要塞建築など多岐にわたる。

ハーバーが生きている理由→史実より環境が良かったのと死ぬまで研究したいという生粋の科学者で軍も扱いに困っておりバイトとして雇っている。最近ちょくちょく倒れているが本人はまだ研究したい模様。

シューゲル→幼女戦記の狂気のMADサイエンティスト。

原作にないオリジナル都市を追加するかどうか?

  • 追加して欲しい
  • いや、そこは原作に忠実にして欲しい
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