「お前に・・・永遠はない」
黒いエターナルを指さし、言う。
「何だと?馬鹿にするな!」
投げ飛ばされた黒いエターナルは立ち上がりながら叫ぶ。そして大きく跳躍し、和哉に迫る。
「おおおおおおっ」
もう一度マキシマムを発動させ、黒いエターナルが殴りかかってくる。和哉はそれをかわす。黒いエターナルはさらに攻撃を繰り出してくる。だが、和哉には当たらない。その攻撃を全てかわす。
「どうした?そんなものか」
和哉が挑発する。
「なら、こっちの番だ」
迫ってきた黒いエターナルの拳を払い、今度は和哉が突きを入れる。和哉の突きは、黒いエターナルの腹に当たり、黒いエターナルが後ずさる。さらに和哉はマントの内側からコンバットナイフのようなものを取り出す。エターナルの専用武器、エターナルエッジ。一気に接近し、切りつける。後ろにさがったところにさらに接近し蹴りを入れる。黒いエターナルが腹を押さえて軽くうずくまったところにローキックをいれる。黒いエターナルが吹き飛ばされる。
「があああっはあ、はあ、お前に・・・永遠はない、だと?ふざけるな、俺は永遠の記憶の中の意識そのものだぞ!俺が、俺自身がエターナル、永遠なんだっ!!」
黒いエターナルが取り乱す。そして、マキシマムドライブを発動させた。さらに何度もスロットのスイッチを押す。
「はあああああああっ・・・」
合計で7回、マキシマムスロットのスイッチを押し、拳に力をためる。和哉はその様子を見て、掌を上に向ける。すると、掌の上で幾何学的な模様が現れ、その模様が具現化し、メモリになった。それを手に取り、スイッチを押す。
『ユニコーン』
マキシマムスロットに差し込む。
『ユニコーン・マキシマムドライブ』
拳に螺旋状の力を纏わせ、構える。
「はああっ」
黒いエターナルが跳躍し、殴りかかる。その拳と、自分の拳がぶつかる。大きな衝撃波が起きるが、和哉の方が強かった。黒いエターナルだけが後ろに吹き飛ぶ。
「止めだ」
和哉がエターナルエッジにエターナルメモリを差し込む。
『エターナル・マキシマムドライブ』
黒いエターナルに向かって走り、途中でジャンプし、蹴りを入れる。さらにその状態でとまる。すると足からさらに力が発せられ、碧い炎が渦を巻く。
「エターナル・レクイエム!」
黒いエターナルの体に青い幾何学的な模様がはしる。
「はあっ」
一気に力を込めて蹴り出す。そして空中で1回転して着地する。
「ぐあっあああっ」
黒いエターナルが苦しげな声を出す。それを無視するかのように、後ろを向き、無慈悲な声でもう一度言う。
「お前に・・・永遠はない」
「があああああああああっ」
黒いエターナルが倒れ、爆発した。終わったのだ。意思を持った力との戦いが。和哉は勝ったのだ。
「ふう・・・」
息をつき、ベルトのバックルを閉じ、変身を解除する。
「終わった・・・勝った・・・」
少しの間、喜びに浸っていると、なにやら音がした。ガラガラと何かが崩れるような音が。音のする方を振り向くと、空間に穴が開いていた。この空間を創っていた主が居なくなったため、空間の維持ができなくなったのだ。まずいことになったと和哉が思っていると、ある事に気づいた。
「・・・どうやって出りゃいいんだ?」
その頃、「外の世界」では。
「和哉のやつ、大丈夫なのか・・・?」
翔太郎が心配そうに呟く。
「大丈夫さ。彼は強いよ」
フィリップがいう。
「ああ、彼は強い」
照井がフィリップの言葉に賛同する。
その時だった。和哉の体が微かに光を帯び始めた。
「翔太郎!和哉君の戦いが終わったみたいだ!彼は勝ったよ!」
「本当か!よし、あとはこっちの世界に戻ってくるだけだな」
「それには僕たちの助けが必要のようだ。さっき少し検索してみたけど、あっちの世界がくずれてきている。僕たちが少し干渉して引っ張りだすよ」
「あぁ、でもどうすんだ?」
「僕は地球の本棚に入る要領でやればいいけど、翔太郎はそうはいかないから、ファングジョーカーの原理を使う」
「なるほどな」
翔太郎が腰にダブルドライバーを巻き、ジョーカーのメモリを差し込む。すると、いつもとは逆に、翔太郎の精神がメモリにのり、フィリップのベルトに転送される。フィリップはその状態のまま、地球の本棚の中に入る要領で精神をメモリに向かって飛ばす。
「チッキショー、どうすればいいんだ?」
和哉は崩れ落ちる場所から逃げ続けていた。
(和哉!こっちだ!)
「翔太郎さん!?」
周りを見渡すと、ほのかに光り輝く場所があった。そこには翔太郎とフィリップの姿があった。
(さあ、早く!)
二人のほうへ向かって走る。すると、さっきまで立っていた場所が崩れ始めた。
「は、は、うッおお」
翔太郎とフィリップが手を伸ばす。その手を掴むと、二人は和哉を光の中に引っ張り込んだ。
すると、和哉の視界は白い光に包まれた。
「うっあー」
目が覚めた。和哉は隠し部屋のソファーに寝ていた。体を起こすと、翔太郎とフィリップ、照井竜が入ってきた。
「よっお疲れさん」
翔太郎が労いの言葉をかける。
「よくやったな。これでお前も仮面ライダーだ」
「・・・はい」
うなずく和哉。
「これから、その力のデータを取りたいんだけど、いいかい?」
フィリップが問いかけてくる。
「なら、これから訓練もかねて少しやってみるか?」
照井が提案する。
「いいっすね!」
その提案に乗る和哉。
「まったく、つかれねぇのか」
翔太郎が呆れ顔で言う。
フィリップが笑う。
そのとき、和哉の携帯が鳴った。祖母からだった。
「もしもし?・・・うん・・・うん・・・本当か!?よかった・・・分かった、近々お見舞いに行くよ」
「どうかしたのか?」
「碧が意識を取り戻したって!」
「そうか、よかったな」
「はい!」
よし、なんか順調だ。この力を使いこなして、この空間を守っていこう。
そう思う和哉だった。
その夜。風都郊外。不良相手に暴れまわる怪物がいた。恐竜の頭に足がついたような姿をした怪物・・・ドーパント、ティーレックスドーパントだった。周りの不良達をなぎ倒し、勝利の雄叫びをあげていた。
そこに近づくもう一人のドーパント。エボリューションドーパントだ。ティーレックスドーパントに接近したE(エボリューション)ドーパントは自分の腕をティーレックスドーパントの体内に突き入れた。腕を引き抜くと、その腕にはメモリが握られていた。メモリを引き抜かれたドーパントは痙攣し倒れた。Eドーパントは抜き取ったメモリを自分の中に取り込んだ。すると、胸の巨大な口のすぐ上に赤い球体が出現した。新たな力を手に入れたEドーパントは先ほどまで雄叫びを上げていたティーレックスドーパントにかわって、雄叫びをあげていた。
続く
次回から新章に突入する・・・かも。