こんなのでも良ければ見て行ってくださると幸いです
木星プロキシマ、
ここはコーパスの領域である。
木星に眠る大量の希ガスやヘリウム3などの気体資源を採取し、船の燃料やエネルギー銃のバッテリーの材料とする。
グリニアガレオン船の動力源であるリアクターもこれらの気体資源を燃料とするので、コーパスの商人諸氏はどれだけ高くグリニアにガスを売りつけられるか…という方法で商人としての腕を競っているとか。
しかし毎度ガス代をぼられる方としてはたまったものではない。
馬鹿みたいなクレジットを払い、雀の涙レベルの量のガスを持ち帰る。
グリニアはついに怒り、木星圏までその醜悪で、見るに耐えない手を伸ばした。
オレンジ色の光が煌めき、その直後、轟音と共に大質量がコーパスシップに叩きつけられる。ラム・スレッドだ。
ラムスレッドというのはグリニア 、コーパス双方が運用している一種の強襲揚陸船であり、一切の武装を持たない代わりに高い機動力を持ち、敵船に向かって突撃、装甲板を貫き、中に登場している兵員を侵入させるものである。
『総員着剣!第一小隊はリアクター制御室へ、第二小隊は兵装制御室へ、前進!』
警報が鳴り響き、空気が漏れ出す中でグリニア 中隊長は命令を下す。それと同時に隊員は駆け出し、閉鎖された隔壁をこじ開けた。
《警戒!警戒!敵兵が船に侵入!コードブルー、コードブルー!》
《隔壁はどうなってる?!》
《こじ開けられた!》
《くそぅ!脳筋どもめ!》
クルーマンたちがコーパス警備サービス制式エネルギーライフル、DERAを乱射しながら受け答えをする
『ボンバード!頼んだ!』
『ホイさ!!』
爆音、グリニア重装擲弾兵、ボンバードがZARR携帯榴弾砲を撃ち放ち、バリケードを吹き飛ばす。
《あぁ!せっかく建てたのに!》
『前進!前進!』
コーパスが懸命に建設したバリケードを吹き飛ばし、グリニアは船内を進み続ける。弾丸と爆発、火薬と暴力と共にグリニアは進む。
『第二小隊から報告!兵装制御室に到着、全兵装の機能を停止!』
『よぉしよくやった!ガレオンに連絡して応援を呼べ!』
『総員突撃!双女帝陛下万歳!グリニアに勝利を!』
グリニア ガレオンの接近を脅かす兵装は全て停止した。
そう遠くないうちにガレオンがコーパスシップに接舷するだろう。
それまで進入口であるエアロックを確保した上で、自爆などをされないようにリアクター制御室を制圧するのだ。
《コーパステック小隊到着!持ち場を守れ!》
《一歩も下がるな!許可なく後退したものは今後10年間の減俸とする!》
《撃て!撃てぇ!!》
レーザー光が煌めき、エネルギー光線が飛び、高圧電流が流れる。
物理的に分厚く、硬い装甲服を見に纏うグリニアであれど高圧電流には無力である
『ウギャア!』
『高圧電流!注意!警戒!』
『イデデデデデ!電流痛え!』
『ボンバードはいいよなぁ!重装甲でよぉ!』
《死守せよ!これ以上先に進まれてはならん!》
ここまで攻め込まれているがコーパスにはまだ最終手段があった
《ブロック分離は進んでいるか?!》
そう、船のブロックを丸々切り離してしまうのだ。
これは確実に敵を葬り去れるが、味方の兵員も巻き込んでしまい、何よりブロックの新規建造費がかかるのだ。
拝金主義のコーパスにとってはこの建造費と遺族に出す保険料が何よりも惜しいのだ。
《ブロック分離間に合いません!グリニアガレオン接舷しまぁす!》
『ガレオンの接舷を確認!』
『第一小隊より通信!リアクター制御室の制圧に成功したと!』
『諸君!この戦いは我々の勝ちだ!掃滅を開始せよ!グリニア万歳!』
《総員退艦!急げ!死にたくなければ一刻でも早く脱出ポッドへ!》
斯くして、グリニアは木星の一区画を占領。ガスを多少なりとも自力調達できるようになったおかげで台所事情は改善された。
……少なくとも、今のところは。
感想もくださるとものすごく嬉しいです