オレコソガサイキョウノモッピーダッ!ナニイテンダ!? 作:嘘つき魔神
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「待たせたな?」
「時間通りに来ておいて何を言っているのやら……まぁ、逃げずに来たその勇気は誉めて差し上げます。しかし、勇気と蛮勇は違いましてよ?」
「あぁ、よーく知ってる。一週間前世界最強に挑んでものの数秒で負けたアホを知ってるからな」
「……それ、篠ノ之さんのことでなくて?」
「さぁね」
セシリアの挑発は適当に流す。返すのもめんどい。後で対箒があるのに無駄な体力は使えないが……まぁいい。一次移行までは遊ばせてもらうか。
「先手はお譲りするよ」
「ふ、この期に及んでハンデですか?私を舐めてますの?」
「いや、何……気紛れだ」
俺がここに来た時点でアイツ負けてるし。てか負ける気なんざさらさらねぇしな。
「……気が変わりましたわ!全力で叩きのめして差し上げましょう!」
そう言って、セシリアは俺にライフルを向け放つ。俺はそのまま立っておく。
「え、織斑君!?」
「ちょ、何してるの?」
クラスの人たちの動揺が伝わる。ま、そりゃそうか。そうこうしてる内に弾丸が近付いてきた。そして……
「「「「「……え?」」」」」
「あぁ、そうそう。あんたにひとつ言っておく。俺がここに来た時点であんたの敗けは決まってた」
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「く、はぁ、はぁ……!」
何故、どうして?そんな感情だけが渦を巻く。いくらティアーズを向かわせても、ライフルを撃っても、彼には決して届かない。彼は動いていないのに、銃弾は弾かれビームが消える。まるで、瞬きだけでそうしているように。
「っ!あり得ませんわ!?あなた、何者!?」
「自己紹介は済ませただろ、織斑一夏。織斑先生の不肖の弟さ」
「それだけではないでしょう!?一体、何を!?」
「わざわざこっちからトリックをばらしてやる義理はないな」
分からない分からない分からない!彼が何をしているのか!自分が何を見ているのか!そうこうしてる内に、彼のISが突如光りだして!?
「あ、ようやく一次移行きたか」
そんなことを呑気に呟きながら彼は光に呑まれた……
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「はぁ……」
「セッシー、お間抜け過ぎるよ……」
「……え」
何でセッシーは
「やっぱり織斑の奴、弱くなったな……」
「えっ」
「ホントー、全盛期のイッピーの100分の19くらいかな?」
「えっ」
「あ、イッピーの一次移行来たよー」
「お、もうそんな時間か」
「……わ、私は夢でも見てるんですか……?」
マヤマヤ、夢じゃないよー?ま、いいか、それよりイッピーは……
「……うわぁ、真っ白ぉ」
「漂白剤も驚きだな」
「た、確かにこれは白式ですね……」
あ、イッピーが持ってる刀を見た。どしたんだろ?……って、思ったらイッピーの刀が光って!?
「……っ!?あれは、まさか!?」
「あるぇ!?」
「え、あれって先輩の!?」
あ、あれはぁ!
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「……全く、困ったもんだ、俺は織斑先生じゃないんだけどなぁ」
そう言って、光り続ける刀……
「ま、俺は俺でこの力を使うだけだ」
そのままセシリアを見据えて言う。
「セシリア、あんたは後回避含めた5手で
「ば、バカは休み休み言いなさい!私が後5手ですって!?」
そう喚きながらティアーズやライフルを撃ってくる。さて、久しぶりにやりますか。
「……
まず、地面に足をつけ、PICを切る。これでまず一手。次に軽く跳び、勢いよく空気を踏みつけて飛ぶ。二手。
「な、な!?」
セシリアが驚いた顔してるが気にしない。さて、攻撃開始。
「三手!」
「きゃあ!?」
まず、もう一回思いっきり地面を蹴ると同時に
「四手!」
次にPICを入れそのまま突き!次で終わりだ!
「……かかりましたわね!喰らいなさい!」
っ!まずい!?
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「あ……あ……」
「ちっ、五手目か……」
私の機体腰部に取り付けられたミサイルを不意打ちで放った……のに……
「当たって、ない……」
「……六手」
そう言い、彼は私を斬る。これで私のシールドエネルギーはゼロ。即ち、私は負けた。IS素人の彼に、一発も当てることなく……
セシリア即堕ちの巻。
一夏のトリック:くるくるして衝撃波の壁を作った。
篠ノ之流九ノ極・空歩:空気を練り、自在に空中を移動する。ちなみに、これは一番簡単な極で、モッピーは一番習得が難しい一ノ極まで全部使える。実はPICの理論はこれが元になってる。