元太刀の勇者は立ち直れない   作:ボトルキャプテン

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漫画知識、書籍知識を取り入れたので修正しました。


第1期 堕ちた男編
プロローグ


俺はヴィッチ2号ことメアリーを追いかけて波の尖兵で船の勇者の戦艦に乗り込んでいて遂にヴィッチ2号を追い詰めた。

 

「この野郎……追い詰めたぞ!!」

「いや!やめて!」

 

俺は勇者の鞭で解放した中で最強の【ファイアビュート】を構えてヴィッチ2号を捕縛しようとした。だが、その時突然、俺の目の前がブツリと真っ暗になった。

 

「なんだ!?何が起こったんだ!?」

 

俺のアイコンに赤い文字で文字が書き込まれて言った。

 

『あなたのストーリーは抹消されました』

 

「は?どういう事っ!?なに抹消って!?」

 

アイコンは無条にもさらに書き込まれていく、俺はパニックに陥った。

 

『ストーリーを進めることは出来ません、ペナルティが課せられます』

 

「ペナルティ!?なんだそりゃ!?ここまで来て抹消って……」

 

そしてアイコンが最後に書かれた文字はこうだった。

 

『スタート地点に戻ります』

 

「なに!?」

 

辺り一面が光に包まれると俺は転生されたスタート地点だった所に辿り着いた。

 

「何が起こったんだ……?ペナルティってなんなんだよ……」

「龍二君……久しぶりだね」

「おっさん!?」

 

呼ばれて反応したその先には、俺を【盾の勇者の成り上がり】の世界に転生させてくれた神様がいた。

 

「おっさん!?どういう事だ!?ペナルティって!?」

「あなたは神々の禁句を犯したのです……」

「なんだって!?」

 

俺は唖然としながら驚いた。

 

ふざけるな!もうすぐラスボスだったのに!ラフタリアを彼女にする事も出来たのにいきなりなんなんだ!?

 

「とにかく……今から君は異世界の裁判を受けなければなりません」

「裁判!?」

「時間がありません、こちらに来てください……」

 

神様のおっさんに案内され、そこは真っ白な空間でテレビなどで見た事がある風景が写し出された、裁判所だった。そこには様々な神々が集まっており、殺伐とした空気で押し潰されそうになった。近くには俺を転生をしてくれた神様のおっさんも悲しそうな顔をして俯いていた。すると裁判長の神が俺に問い掛けて来た。

 

「お前は神々の掟を破った、その事実は認めるな?」

「ちょっと待ってください!一体何の話っすか!?いきなり強制に連れてこられて説明もないのか!?俺は鞭の勇者だぞ!?」

 

俺は構えたが鞭で最強だったファイアビュートも無くなっていた。

 

「え……?うそ、鞭が出てこない……!?」

「なら一から説明しよう、神々のご法度を行ったのだ」

「ご法度!?」

「簡単に言えば世界を捻じ曲げたのが原因だな」

 

世界を捻じ曲げた!?

 

「待ってください!世界を捻じ曲げることなんてしてませんよ!?」

「ならば説明してやろう。1つ、別異世界の武器を使用した罪。2つ、世界観を壊した罪だ。心当たりがあるだろう?」

 

そう言われた俺は思い出してみると、鉄砕牙や刀の勇者ラフタリアの事を思い出した。

 

確かに、ミーシャと戦った後に世界を捻じ曲げて元に戻したっておっさんが言ってたけど、それが原因って事なのか?

 

「貴様は破ってはならぬ事をしたのだ、君にも責任がある」

「そんな!!ちょっと待ってください。確かに俺はそう頼みまし」

「黙れ、もう待たぬ」

「っ!?」

 

俺は神様のおっさんに助けを求めようとしたが、おっさんは俯いたまま助けようとしてくれなかった。そして、俺に追い打ちをかけるように言い放った。

 

「元鞭の勇者・福山龍二に判決を言い渡す!」

 

重苦しい空気の中、俺は判決を言い渡された。

 

「判決、勇者の資格を剥奪し、並びに【不死身の体になり一生苦痛に苦しむ呪い】をかけて再び【盾の勇者の成り上がり】に行きストーリーを完結させよ、ただし、【他世界の技、他世界の【人物】の使用を禁止】とする」

 

「え……【不死身の呪い】!?」

「お主はもう【勇者】にはなれん、ごく普通の【人間】として行くがいい」

 

俺は落ち着きを取り戻し、頭を整理した。

 

結果的に神の判決はこうだ。

 

1、不死身になって一生苦しめ。

2、二度と勇者にはなれない。

3、異世界スキルなどを使うな。

4、再び【盾の勇者の成り上がり】に行って完結させろ。

 

という設定にしろという事なのか?人間という事は鍛冶屋のおっさんと同等の村人と同じポジションのモブキャラクターという事だろうか。つーか絶望しかないんだけど……。けど仕方ない、自業自得だ、受け入れよう。

 

「今後は捻じ曲げることなく使命を全うするのだ、分かったか?」

「わ、分かりました……」

「だが、以前の様に楽な道を行けると思うなよ?」

「はい……」

「ならば、行くが良い」

 

俺の前には以前とは違い、今度は真っ黒な扉が現れた。

 

以前は真っ白な扉だったけど、今はそれどころじゃない!!

 

「ふぅ……ティーチ、バージル、スラッシュ、ディアボロ、サニー、必ず探し出すからな!」

 

俺は扉を開け、勇者として立ち上がる為に一から出直す事にした。


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