元太刀の勇者は立ち直れない   作:ボトルキャプテン

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第3期 四霊獣・タクト一派編
第41話 極上のレアモンスター


俺と10匹の仲間たちはカルミナ島でバカンスを楽しんでいた。我々は魔物の為、高難度の島を貸し切り状態にして”勝手に”ビーチで遊んでいた。現在はドラグリア、フランケンシュタイン、ジキル博士以外でビーチで遊んでいた。

 

「きゃー!トゥリナさん胸大きいですね!グラマー形態ですけど」

「この形態じゃないとお主に勝てぬのでな!」

 

黒いビキニでセクシーなトゥリナと白と水色のビキニを着たリファナが海に入って大はしゃぎをしていた。

 

 

「ウホッ★おっぱいおっぱいおっぱいおっぱい★」

「酒呑童子、ヤシの実でサッカーしね?」

「悟空、ヤシの実は蹴るものじゃない割るものだ」

「青い空、青い海……いい物だな!」

「これが勝ち組ってやつなのか」

 

ワーキャーワーキャー

 

さざ波を聞きながら何故か鎧姿の俺は、恨めしそうに仲間たちを眺めていた……。

 

「なぁ、魔竜?」

《なんですか?龍二様?》

「俺も海入りたいんだが?」

《入りましょうよ!私も浸かりたいです!》

 

すると俺はプルプル震えキレた。

 

「入りたくても鎧が脱げねぇんだよぉぉぉぉぉぉ!。何?吸収ってガチで一体化するって事なの!?何?体の一部なの!?」

《それは私に言われましても……》

「あ”あ”あ”ぁ〜吸収しなければ良かったぁぁぁ!」

 

砂浜で頭を抱えてゴロゴロ転がる俺。

 

《それにしても、この砂浜らロマンチックですねぇ》

「はぁ!?何がロマンチックだよ!鎧と喋ってる時点で傍から見たらかなり痛い人(魔物)なんですけど!?」

《え!?どこかダメージを!?》

「そう言う意味じゃねぇよ!心のダメージだよ!」

《それより龍二様、そろそろその例の極上のレアモンスターとやらに会いに行きませんか?》

「はぁ……まぁいいか。アイツらにも良い息抜きになっただろうしな」

 

俺と魔竜は立ち上がり、仲間の元に歩いていった。

 

「さっ、十分楽しんだろ?そろそろ行くぞ?」

「「「はーい」」」」

 

そして俺達は近くにいた幽霊船を奪い、極上のレアモンスターが現れるという島に向かった。

 

───────────────────────

 

島に到着した俺達はその日の夜、熱帯雨林のジャングルを歩いていた。普通の人間なら危険な為出歩く事はない為冒険者達は現れなかった。ドラグリアのファミリア・バットで極上レアモンスターの行方を探していた。

 

「ドラグリア、どうだ?」

「少々お待ちを」

 

すると数匹の蝙蝠が戻って来てドラグリアに吸収された。

 

「いました。ここから300メートル離れた場所に居ますね」

「分かった、どんな見た目をしている?」

「私では説明出来ません、王自らご覧になった方が宜しいかと」

「ふむ、それもそうだね。よし、行くか」

「はい」

 

俺と魔物達はシュバシュバと高スピードで目的地に進んだ。すると、一部分だけ木々がなぎ倒されていた。

 

「何だこれ!?」

「レアモンスターの仕業でしょうか?」

「皆の者、油断するでないぞ?」

 

バルバロが辺りを警戒していると、視線に気が付いた。

 

「カシラ、居ました!奴です!」

「どこだ!?」

 

バルバロが指を指して先には、素肌に網状のボディースーツを身につけ、その上から鎧を身にまとっており、股間には布を巻き、ドレッド髪のリング状装飾や、何らかの小動物の骨を繋いだネックレスや獲物の脊椎、指輪、動物の毛皮など、何らかのアクセサリーをしていて鋼鉄のマスクを被っていた。

 

「こっ、こいつは!?」

 

俺は生唾を飲み込み、魔剣ストームブリンガーを肩から抜いて構えた。

 

「おい、てめぇ、何もんだ!?」

「俺達とやり合おうてのか?」

「カシラ、離れてくだせぇっ!」

 

駆け付けた悟空と酒呑童子、隣にいたバルバロは武器を構えた。謎のモンスターは俺達をサーモグラフィーの様な映像で確認した。

 

「カララララララララ……」

 

「おいてめぇ!何とか言え!」

「オラァ!舐めてんのか!」

「なんだろうと構わねぇ、カシラ。やっちまいますよ!」

「おい!酒呑童子!悟空!バルバロ!!」

 

酒呑童子、悟空、バルバロは謎のモンスターに攻撃を仕掛けた。

 

ガシッガシッ

 

「何!?」

「馬鹿なっ!?」

「俺達の攻撃を止めた!?」

 

「グォン!!」

 

謎のモンスターは悟空達の武器を掴んで攻撃を受け止め、そのまま3匹を投げ飛ばした。

 

「なんじゃこやつは!?」

「龍二様!この方、とてつもなく強いです!」

「見りゃ分かるって。悟空達を投げ飛ばす事時点すげぇよ」

 

「グォォォォォ!!」

 

謎のモンスターは俺に向かって突進して来た。

 

どうやらこの中で一番強い奴を選んだらしい、中々の知性を持っている様だ。

 

俺はそのまま謎のモンスターと掴み合いになって押し合いになった。

 

「ぐぅぅ!!」

「グルルルルル」

《龍二様、助太刀致します!!》

 

魔竜は翼脚を広げて爪を拳にして謎のモンスターを2〜3発顔面を殴った。

 

「───!?」

「なんだ?びっくりしたか?」

「グォン!」

 

謎のモンスターは怯むこと無く掴みかかって来た。

 

コイツ、Lv300の俺についてくるだと!?流石は極上レアモンスターだな俺だけじゃ厳しいかも。

 

「お前ら!全力で行くぞ!」

 

「はい!」

「龍二を追い詰めるとは中々やるのぉ。本気でゆくぞ?」

「良くもやりやがったなぁ」

「後で土下座しても許さねぇからなぁ!」

「龍二様……俺も……戦う!」

「夜なら我も負けませんよ?」

「ハイド、後は任せますよ?」

「キャッホーイ★」

「我々に牙を向いた事を後悔するが良い!」

「やってやらぁっ!!」

 

新魔王一行vs極上のレアモンスターの戦いが始まった。


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