俺達魔王軍一行はカルミナ島からゼルトブルに戻り、女神を誘き寄せる作戦を立てていた。
「よし、ジキル博士……ドワーフ達は?頼んで置いた物は出来たのか?」
「ええ、龍二さんがデザインした武器と鎧兜を作って休んでいます」
「そうか、どんな出来だ?見せてくれ」
「はい、分かりました」
ジキルはオークやゴブリン達が装備する鎧兜や剣を持ってきた。鎧兜は全て黒に統一され、剣は山刀の様な形になっていた。
流石はドワーフ族、いい仕事をする。
「ふむ、イメージ通りだな」
「なら良かったです。後は兵隊に足りる様に増産するだけです」
「間に合うと良いんだがな」
「そうですね」
「よし……フランケン、バルバロ。ヴィッチとメアリーをここへ連れてこい」
「はい、龍二様」
「へいっ」
フランケンとバルバロは地下に降りて行き、目にはもう光のない腹の膨れたヴィッチとメアリーが現れた。
「おー久しぶりだな、豚共」
「………………」
「ひど……い……ころ……して」
「誰が殺すかよバーカ、おら女神呼び出せよ」
俺がそう言うと、マインとメアリーはなんと事が分からずにいて怯えながら首を大きく横に振った。
「女神……?……知らない……私……知らない!!」
「私も……知ら……ない……!」
「リファナ、我らは外に出ているぞ。妾達は見ない方がいい」
「はっはい……そうですね」
トゥリナはリファナを連れて外へ出ていった、すると俺は急に豹変して魔竜の翼脚で豚共の首を掴んだ。
「ぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎ……」
「うぎぃ……た……しゅ……け」
「ちっ、所詮記憶のない分身か、コイツらを殺せば出てくるか。魔竜、殺せ」
《はい、龍二様》
ギリギリ!!
「あ”ぐぅぅぅ」
「ぐひぃぃぃぃ」
魔竜はギリギリと翼脚で首の骨をへし折ろうとした瞬間、マインとメアリーの体が突如光出した。
やれやれ、ようやくか。
「ふっ来やがった」
「龍二さん!これが……」
「さぁ……こいよ『女神メディア・ピデス・マーキナー』!!」
豚共2人から神々しい光を放ち出し落ち着くと……そこには両方の顔を混ぜた様な顔をした女神が現れたのを確認した俺達は武器を構えた。
「よぉクソ女」
「コイツが女神。なんと神々しい」
「さぁ行きますよ、ハイド!」
「キモいね★」
「コイツを殺せば俺達の天下だ!!」
「龍二!もう全力で良いよな!?」
「神に弓を引くことになろうとはな!!」
「カララララララ!!」
「さぁ、兄さん方!やっちまいましょう!!」
俺達魔王軍が戦闘態勢に入ると、女神は両手を広げて名乗り上げた。
「私はメディア・ピデス・マーキナー!!この世界を制するものなり……良くも私の魂の片割れ達を可愛がってくれましたね……お陰で私の作戦が台無しです、死を持って償って貰いましょう、この下等生物」
「こいつを倒せば俺達の天下だ!野郎ども、全力で行くぞ!!」
「「「「「はっ!」」」」」
襲いかかった瞬間大爆発を起こして俺のアジトを全て吹き飛ばした。散歩をしていたリファナ達も爆発に気付いてアジトに戻って来た。
「なっなんじゃ!?」
「なんですかあの女の子の人は!?」
俺が率いる魔王軍団が魔力を解放して女神に攻撃を仕掛けていた。
「『暗黒剣Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ』!!」
「『ブラッド・シェイド・オーバーヘッドキック』!」
「『国士無双』!」
「『鬼火夜叉車』!!」
「『パワーブレイク』!」
「ドッキリ★『サウザンドナイフ』!」
「グオオオオオオ!」
「「「「「「うぉおおおっ!!」」」」」」
「トゥリナさん、私達も行きましょう!」
「うむ、行くぞトゥリナ!!」