俺率いる新魔王軍団は女神の攻撃によりゼルトブル街中に何ヶ所かに吹き飛ばされた。リファナとトゥリナは瓦礫に埋もれた俺を起こした。
「龍二!大丈夫か!?」
「龍二様、魔竜様ご無事ですか!?」
「ああ……流石はラスボス……やっぱつぇーわ、魔竜……大丈夫か?」
《はい、この世界を制するものですね、この私の魔力を遥かに超えています》
すると街中に散らばった仲間達がよろよろと歩いて俺と合流した。
「全員限界突破してこのザマか……」
「あの女……強すぎねぇか!?」
「龍二、ここは一旦逃げた方が良いんじゃねぇか?」
「そうしてぇけど……」
酒呑童子と悟空はボロボロの状態で俺に問いかけた。
気持ちは分かるんだが動きを止める事すら出来ない、文字通り万事休すだ……。
すると、魔竜が。
《龍二様……》
「なんだ魔竜」
《こういうのも言いにくいのですが、龍二様あの女神に1度殺されてみては?》
「「「「「「「「それだ!」」」」」」」」
全員魔竜の意見に賛成した、俺は苦笑いをしながらやんわり嫌がった。
「いやいや、アイツの攻撃は絶対痛いよね?」
《ですがこのままでは全滅です!》
「頼む!龍二…!」
「「「「「龍二様!」」」」」
仲間達はそれぞれボロボロの状態で俺に言い放った。
この方法しか無いようだな……。
「魔竜……いけるか?」
《はい、貴方と共になら何処へでも行きます!》
「ありがとう……魔竜」
俺は兜を装着して立ち上がった、そして魔剣ストームブリンガーを握って手錠を持ち翼脚を広げた。
「行ってくる」
「龍二様……気を付けて……」
「おう」
俺は大空を高く飛んでワイン色になった空を飛び上がり、女神に突進して行くと、女神はクスクス笑って俺を迎え撃った。
「まだ降参しないの?弱い癖に……クスクス」
「おおおおおおおおおおおお!」
俺は魔剣を振り下ろした瞬間女神はバリアの様な物に護られており、魔剣ストームブリンガーの刃は女神に届かなかった……。
「クスクス、そんなチンケな魔剣で私に触れられると思ったの?さぁ、食らいなさい。絶対必中・完全即死『インフィニティ・デストロイヤー』」
女神は両手で巨大な赤いエネルギーの球体を作り出し、その球体が俺に直撃した。
「うぎゃぁぁぁぁああああ!!」
俺は魔竜と共に人型の炭の様になった。
「あら、もう終わりかしら?」
ざまぁみろ……クソ女。
『女神により殺されました』
『経験値100000000獲得』
『Lvは900になりました』
『最上級魔物になりました』
『最上級魔物使いを解放しました』
『魔王の称号を獲得しました』
『魔王固有スキル、百鬼夜行を解放しました』
『厄災の波の操作が可能になりました』
よし上手くいったな。さぁ行くか!
『不死身の呪いの為再起動します』
その頃女神は余裕な顔をして俺を掴みリファナ達に言い放っていた。
「ふふふふ、あなた達もこのクソ野郎の様に炭になりたい?それとも他の魔法やスキルで死にたい?さぁ選びなさい」
女神が勝ち誇って言い放った、すると他の魔物達は笑って答えた。
「「「「「死ぬのは……お前だ!」」」」」
「なんですって!?」
ガシッ!ガシッ!
俺は再生を終えて女神の腕を魔竜の脚翼で掴かんだ瞬間女神は苦しみ出した。
「きゃあああああ!!何よコレ!?魔力が……吸われて!?」
「『吸収』ってのは便利だな。ようやく、捕まえたぜ」
「あなた!!死んだんじゃなかったの!?」
「残念だったなぁ。どうやら俺は女神の力でも殺せねぇらしいぜ」
「そっそんな……ありえない!!」
女神は腰を抜かして怯え始めた。
どうやら計り知れない魔力を感じ取ったのだろう。
「さぁて正式に魔王になれたんだ、お礼をしなくてはな、っとその前に」
俺は指パッチンをしてリファナ達を回復させた。
魔王にもなればこんな能力も使えるのか、便利だな。
「そして俺はお前を殺さないお前を殺すのはコイツらさ」
俺はまた指パッチンをすると地面が禍々しい渦が現れてその中からは様々な下級魔物達が現れる。その中にはオーク、サハギン、コボルト、Gゴブリン達も混ざっていた。
「さぁお前ら、痛めつけてやれぇ!」
「「「「「「ウギャオオオオオオ!!」」」」」」
「そっ……まっ魔力がもう、まっ……てギャァァァァァァ!!」
女神は様々な下級魔物達にドスドスと武器や素手で次々と攻撃させられた。
「『百鬼夜行』これがお前を殺すスキルさ……フハハハハハ」
俺は仲間の元に戻って行き勝利を確信した。
「これで邪魔者は消えた。そして、この世界は俺が貰った!」
この女神決戦によりゼルトブルは完全崩壊した。