元太刀の勇者は立ち直れない   作:ボトルキャプテン

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第45話 勇者集結1

龍二達がゼルトブルで激闘を繰り広げている同時刻。その頃メルロマルク国では勇者達が女王と緊急会議が行われていた。いつもなら四聖勇者と会議を行う場所なのだが、今回は玉座の間に大きめのテーブルを用意して勇者を呼び出した。尚文達は女王に呼び出されて玉座の間に集められた。

 

「岩谷様、天木様、北村様、川澄様……お集まり下さり感謝致します…」

「女王、今はこんな集まってる場合じゃないだろ?」

「尚文の言う通りだ、マインも未だに行方不明、聞けば七星勇者も数人殺されているんだろ?」

 

錬も尚文に便乗して女王に意見した、4人の勇者達はカルミナ島でレベルが上がったが満足した様に見えなかった。

 

「はい……お気持ちは分かります、いくら悪さをしていた娘でも手掛かりが見つからないのです……七星勇者の件をおさらいしますね 今現在斧、爪、槌の勇者が殺されました、残りの眷属器の勇者は小手、投擲具、鞭、馬車です、馬車と小手以外の眷属器はフォーブレイの王子が責任をもって適合者を探しているそうです」

「ならフォーブレイの王子も呼んだ方が良かったんじゃないか!?別行動は今は控えた方がいいと思う!あの魔物と名乗った男は……強い」

 

元康は手を挙げて女王に意見した、戦いで恐怖を感じたらしい。

 

「それもそうなのですが、襲撃に備える為に出られないそうです、なので適合者を別に探しているそうです」

「あの、女王様……よろしいですか?」

「なんですか?川澄様?」

 

樹も手を挙げて女王に質問をした。

 

「七星勇者の件なんですが……6人しかいませんよ?」

「確かに……杖の勇者がいない、死んだのか?」

 

すると女王はクスクスと笑って樹と尚文の質問に答えた。

 

「杖の勇者ならここに居ますよ?お気付きになりませんか?」

「まさか……」

 

尚文が女王の隣を見るとオルトクレイ国王が深刻な顔をして立っていた。

 

「ワシが……七星勇者の1人【杖の勇者】じゃ」

「お前がか!?」

 

尚文は国王を睨み付けて言い放った、尚文からすれば納得しないのが普通だろう……冤罪をかけられ、罵られ、盾の悪魔とも呼ばれた男が勇者だなんて考えたくもないだろう。

 

「岩谷様のお気持ちは分かります、影が調べた結果岩谷様の罪は全てデタラメと報告を受けています、カルミナ島で仲間交換していた間に岩谷様の冤罪は全て疑いを晴らしておきました、貴方も岩谷様に謝罪をしたらどうですか?英智の王と呼ばれた男が情けないですねぇ」

 

女王に冷たい目線で言われたオルトクレイは尚文の前に膝をつけ、頭を床に擦り付けた。

 

「盾の勇者……いや、岩谷殿……今まで申し訳無かった……許してくれ……」

「尚文……俺もあの時はすまなかった。どうか許してくれ!」

「俺も雰囲気に呑まれてしまった、すまない……」

「僕もです……すいません……」

 

すると尚文はやれやれと言うような顔をしてオルトクレイに近付いた。

 

「もういい……あの時の事は忘れたいからな。国王、今後は行動で誠意を見せてくれ」

「尚文殿……かたじけない……!!」

 

するとオルトクレイの前に光が集まり治まると……杖が現れた。

 

「ワシは……また……勇者になれるのか……」

「かつての英智の王の姿見せてもらいますよ?」

「こんな身近に七星勇者がいたのか……」

「知りませんでしたね」

 

杖を掴み手にしたオルトクレイは自信に満ち溢れていた。その光景を目の当たりにした樹、錬、元康は覇気に驚いていた。

 

「なんて凄い魔力だ……」

「それでこそ私の夫ですよ」

 

尚文は少し安心したのか、復活した杖の勇者に尋ねた。

 

「英智の王、今後俺達はどうすればいい?」

「その事なのですが、実は会わせたい者達がおります」

 

「「会わせたい者?」」

 

樹は首を傾げた。

 

「お入り下さい」

 

玉座の間の入り口のドアが衛兵に開かれるとそこには、グラス、ラルク、テリス、そして見覚えの無い顔をした男女が現れた。

 

「お前はグラス!!」

「なぜこの方々がここに!?」

「また俺達とやる気なのか!?」

 

尚文達は武器を構えて戦闘態勢に入った。

 

「待ってください!尚文さん!話しを聞いて下さい!」

「テリス!?」

「実は……」

 

───────────────────────

 

「なるほど、そういう事だったのか…テリスの世界にも奴が」

「はい、波の時は…失礼をしました」

「その……悪かったな、盾のボウズ……」

 

ラルクもバツが悪そうに頭を下げた。

 

「それで、そこの3人も異世界の勇者なのか?」

「はい、彼女は風山絆、狩猟具の勇者です」

「絆って呼んでくれ」

 

絆と名乗った女は樹位の若さで見た目はゴシックロリータの様な服装をしていた。

 

「私はシルディナと申します、札の勇者をしております」

 

シャチの亜人はシルディナと名乗った、サディナに似ているな、後で聞いてみるか。

 

「俺は【セイン・ロック】、絆の世界とはまた別の異世界で裁縫の勇者をしていたんだ、よろしくな」

「勇者にも色々いるんだなぁ」

「そうですね……」

「そして、絆は唯一あの龍二と名乗る男にダメージを与えたんだ」

「そうなのか!?」

 

尚文は驚きながらセインの話しを聞いた。

 

俺達が束になっても勝てなかった相手にダメージを与えただなんて凄いな……。

 

すると絆は龍二との戦闘した事によって得た情報を教えてくれた。

 

「龍二という奴は、はっきり言って化け物だ。人間を辞めて魔物に成り下がっている」

「ああ、それは俺達も知っている」

「俺の狩猟具のメリットは魔物、つまりモンスター専門に強い」

「そうか!だからアイツにダメージを負うことが出来たのか!」

 

元康はテーブルをバンと叩いた。

 

確かにこっちの勇者はかすり傷一つ付けることが出来なかったからな……。

 

「けど……奴らの術中にハマって負けちまった」

「何があったんだ?」

「他の眷属器の勇者に裏切られた」

「!?」

 

その瞬間玉座の間に緊張が走った。




こちらも長くなるので前半後半分けます。
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