元太刀の勇者は立ち直れない   作:ボトルキャプテン

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第47話 饕餮の軍配斧・モルドレッド

俺が魔王になって数ヶ月後、俺はパワーアップした地獄門を発動させて出てきた。俺はドワーフ達と魔竜の城にいた人間、下級の魔物を見送る所だった。

 

「んじゃ、バルバロ。武器製造はそっちで任せたぞ?」

「へい、魔王様」

「怪我すんじゃねぇぞ?」

「はい!」

 

頭を下げたバルバロが率いるドワーフ達と地獄門を通って行き、門は閉ざされた。

 

「おし、向こうの異世界は大丈夫だな、幸い地下室の奴隷5人も無事だったのは大きかったな……危うく【フェイズ3】が台無しになるとこだった」

 

するとイムホテが近付いて来た。

 

「龍二よ、話があるのだが?」

「イムホテか……分かった、なら少し離れて向こうで話そう」

 

───────────────────────

 

1時間後。話が終わった俺は、イムホテと戻って行きて瓦礫だらけの椅子に座って会議を始めた。

 

「さて、非戦闘員はこの場から居なくなった事だし、いよいよフェイズ3の【四霊獣怪人計画】に入る。博士 、地図を開いてくれ」

「はい、龍二さん」

 

ジキル博士は世界地図を広げると俺は木の枝で指示を始めた。

 

「これから俺達が狙うのは。【四霊獣】だ」

「なんじゃと!?」

 

トゥリナはしゃがみながら驚いていた。

 

確かにあの霊亀、鳳凰、麒麟、応龍を相手にするんだ、俺達もタダでは済まない……が、俺は2週目 、攻略法も分かっている。

 

「だが俺は奴ら四霊獣の事をよく知っているから大丈夫だ。俺を含めこの10人の幹部を3つのチームに分けて各箇所に向かって欲しい」

「という事は、四霊獣の封印を同時に解くのだな?」

 

イムホテは頷きながら俺に尋ねた。

 

流石は大神官だ頭がキレる奴がいるとやはり違うな……。

 

「お前らの能力を考えて俺を混ぜて11人をこう分ける事にした」

 

霊亀に龍二、ドラグリア、イムホテ。鳳凰は悟空、酒呑童子、ワイズ、スカッド。そして麒麟にはトゥリナ、リファナ、フランケンシュタイン、ジキル博士となった。これに下級魔物を連れて行く事になる。

 

「ちなみに応龍は、タクト一派のレールディアという奴が応龍を体に閉じ込めているからソイツは全員で叩き潰す。封印を破壊する合図は俺がする」

 

「合図をした瞬間……総攻撃開始だ」

 

「「「「「了解」」」」」

 

「では……武運を祈る」

 

俺達は各国の封印された所に向かって行った。俺が向かったのは霊亀国で猛スピードで到着したのは1週間後だった。

 

───────────────────────

 

俺は前回3バカ勇者が封印を解いた霊亀国に辿り着いた、龍二が霊亀国に来た理由は他にもある……。それは3つ目の四凶武器、【饕餮の軍配斧・モルドレッド】が封印されている祠を探す為だった。

 

「さて、他のチームが到着するのにあと数時間、その間に四凶武器を探しますか」

「我が王よ、どうして私を霊亀に選抜したのですか?」

 

ドラグリアは丁寧にお辞儀をして紳士的に尋ねた。

 

「ん?なんでかって?霊亀は頭と心臓を同時に潰さないと霊亀は死なないそこで考えたんだが、頭も心臓も……血がないと機能しないよな?」

「なるほど、霊亀の血を吸い付くせ……。そう仰りたいのですね?」

「そう言う事」

 

話していると檮杌が話し掛けて来た。

 

《主よ、饕餮の軍配斧を探してるのでしょう?》

「ああ、どこにある?」

 

棘鉄球を探したように檮杌は脈打つ様な音を立て始めた、案内をしていると遺跡のような場所にたどり着くとそこには……壁画と祠に刺さった柄の長い軍配斧があった。

 

「これが饕餮の軍配斧か?」

《左様、饕餮よ聞こえるか?》

 

檮杌は饕餮の扇に問いかけると饕餮は返事をした。

 

《檮杌か……久しぶりだな、その男は魔族の王か?》

「そうだ、お主を迎え入れたい、どうだ?」

《そうだな……霊亀も起きんようだしな、ならば汝に問う、我が饕餮(饕餮)の軍配斧モルドレッドなり。我を用いて何を望む?》

 

饕餮は俺に尋ねると、俺はなんの躊躇なく答えた。

 

「この世に大嵐を巻き起こす為」

《ほほう……なら我が呪いを受けよ!》

「もういいよ、効かないから」

《なっなんと!?》

「めんどくさいから説明するけど、俺は不死身の呪いになっている」

《なるほど、不死の呪いだったか、良かろう!お主を主として認めよう!》

 

饕餮の軍配斧・モルドレッドは浮かび上がって俺の手におさまった。俺は何度もモルドレッドを振り回して装備を確認した。

 

饕餮の軍配斧・モルドレッド LR 熟練度0

装備ボーナス……スキル「風伯大竜巻」

専用効果……腕力向上 魔法反射 四凶ボーナス……???

 

また四凶ボーナスがでた……いったい何が起こるんだ?。

 

「なぁ饕餮、四凶ボーナスって何?」

《四凶武器を集めたらわかる事、暫し待たれよ》

 

意地悪な奴だなぁと思いながら出口に向かうと、壁画に気付いた。

 

「これ、霊亀を封印した奴が書いたのか?ん?こりゃ、日本語だな」

 

俺は壁画の碑文を読んでみた。

 

 もしも日・から召喚された・がこの文字を読んでいるのなら、覚え・い・欲しい。

 こ・化け物はどれだけ厳・な封印をしても終・の時に七・目・破・・るだろう。

 調べた結果、目的は・・・・・・・・・・・であり、世界の・・・だ。

 願わく・、・・・に封印と饕・の封印を破らない事を祈る。

 犠牲者を出すのはもしかしたら世界の為ともなりえる。

 その代価に見合う見返りがあるのだから。

 だけど……傲慢・し・ない。終末・・にこの文字を・む者がいるのなら、世・より・人・の為に出来る限り・く倒し・くれ。

 ・の化・物を倒す方法は・・・・・・・・・・・・か・・・・・・血・・・。

 ・の八・勇・ ・・桂一より。

 

「なるほどな、饕餮の封印と霊亀の封印を解くなって?」

 

ドゴーン!

 

俺は壁画を饕餮の軍配斧・モルドレッドで壁画を破壊した。

 

「残念だな、桂一君。霊亀を起こすことにしたよ」

 

モルドレッドを担いで出入口に向かうと突然、念話が入って来た。

 

(龍二!トゥリナじゃ!配置に着いたぞ!)

(こちら悟空、同じく鳳凰の祠に到着)

(了解、合図を待て)

 

俺、ドラグリア、イムホテは霊亀の祠の前に立ち、軍配斧を構え、念話で合図を送った。

 

行くぞ……3、2、1……殺れ!

 

同時に破壊された祠の様子を見ていると……カタカタ地鳴りを起こし、地震が起きた。




次回から霊亀戦を開始します!

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