元太刀の勇者は立ち直れない   作:ボトルキャプテン

55 / 78
今回からクライマックスに突入します、徐々に伏線を回収して行きますので最後までお付き合い下さい!。

序盤は勇者目線でスタートします。


第4期 最終決戦編
第53話 宣戦布告


尚文達はメルロマルクで特訓を受けていた。魔法、スキル解放、各勇者の特殊強化方法、龍魔法、龍脈法、七星勇者などの知識を蓄えて村から勇者候補を集め、七星勇者、四聖勇者全て揃う事が出来た。

 

謎の青い砂時計も直ぐに消えたし波も来なくなった、一体この世界に何が起きているのだろうか……、だが他の異世界の勇者達の協力で錬、元康、樹もゲーム感覚を無くて必死に物事に取り組んでいる。少し前にフォーブレイの王子が無惨の姿をして発見されたが眷属の精霊達がフィーロ、フォウル、サディナ、リーシア、女2号が選ばれたな……数えれば総勢23名の勇者が揃った……勇者多すぎないか?

 

ラフタリアは刀を装備して尚文に話し掛けた。

 

「尚文様、この桜天命石を吸収して宜しいのでしょうか?せっかく女王様から頂いた素材ですが……」

 

尚文は鼻で笑いながら答えた。

 

「良いんじゃないか?貰い物だし、何が解放されるか試したいだろ?」

「そうですけど……」

「俺の命令だ、吸収しろ」

「はい」

 

ラフタリアは渋々桜天命石を吸収させた。するとラフタリアは驚いた様に尚文に言い放った。

 

「尚文様!凄いスキルが解放されましたよ!」

「ん?どんなんだ?」

 

ラフタリアが説明しようとした瞬間、突然空がワインレッドに変わり空には巨大なモニターの様な物が現れた。その映像の先には暫く行方が分からなかった龍二と名乗る男が映っていた。

 

「23人の勇者の諸君、お久しぶりって言えば良いかな?俺は災厄の波を起こしていた張本人である魔王・福山龍二と申します」

 

その映像は他の勇者達も見ていて驚いていた。

あいつが……あいつが災厄の波を起こしていたというのか!?

 

魔王を名乗った男は更に話を続けた。

 

「メルロマルク第2王女マルティを攫って殺し、この間はフォーブレイの王子をこの手で殺した」

 

「なっなんじゃと!?」

「あいつが……アイツがマインを殺したのか!」

 

他の場所で映像を見ていたオルトクレイと元康は怒りに満ちていた。

龍二は嘲笑う様に話を続けた。

 

「今は我々魔王軍はフォーブレイにいる、幹部8匹と1億匹の兵隊が待ち構えている。俺を殺せば波も止まるし世界に平和が訪れるだろうよ。さぁ勇者諸君、全力でかかって来い!!」

 

映像は終わり、空も元に戻った。慌てて尚文の元に女王とオルトクレイがやって来た。

 

「岩谷殿!」

「クズ!アイツを倒せば波が止まるのか!?」

「張本人と名乗ったのですから事実でしょう、ゼルトブルは壊滅しておるので傭兵は呼べませぬが、他の各国から応援要請を出してみましょう」

「分かった、女王は勇者全員集めてくれ」

「承知しました」

 

 

数分後、玉座の間23人の勇者達が招集された。

 

「勇者の方々、お集まり下さり感謝致します。先程の映像をご覧になったかと思いますが、あの者が魔王と名乗りました……これが最後の戦いになるでしょう……勇者方は先にフォーブレイに向かい魔王と名乗った福山龍二の討伐を命じます!」

 

 

勇者達は号令に従いフォーブレイに向かって行った。

 

────────────────────────

 

一方フォーブレイでは、俺は放送を終えると頭を抱えて何かを考えていた。

 

これで……全て決着が着く。

 

そして、思い立ったかのようにペンと紙を手に取り何かを書き始めた。書き終えた俺は生き残った幹部達を集めた。

 

「トゥリナ、もう大丈夫なのか?」

「すまぬ……妾がしっかりしてれば……」

「気にする事はねぇよ、俺の采配ミスだ。リファナも大丈夫か?」

「はい……大丈夫です」

「なら良いんだけどな、もうすぐ勇者共がやってくる……総力戦になるから良く聞いてくれ、フォーブレイの街中にゴブリン達と下級魔物を配置に付かせる事にした」

 

トゥリナとリファナは前に出て俺に意見した。

 

「龍二よ、お主に刃を向けた責任を取らせてくれ!必ず勇者を殺してみせる!」

「私もです!!盾の勇者いえ、ラフタリアは私が必ず倒します!」

 

すると俺は無表情でトゥリナ達の意見を聞いて答えた。

 

「…………分かった、リファナとトゥリナはラフタリアを任せる」

「はい!」

「任せよ」

「バルバロは兵隊達の指揮を取れ。お前が要だ、頼むぞ」

「へいっ!お任せを!」

「ドラグリアは使い魔を使って四聖勇者の行動を監視しろ」

「承知しました」

「イムホテは押されている陣地の所があればミイラを出して増援をしてくれ」

「了解だ」

「悟空と酒呑童子は七星勇者と戦闘。だが、フィロリアルクイーンが現れたら撤退して来い、これは命令だ」

「分かった」

「腕がなるぜぇ!」

「スカッドは万が一の為に俺とここで待機だ」

 

スカッドが頷くと俺は椅子から立ち上がって幹部達に更に言い放った。

 

「そして……俺からのプレゼントだ。このアミュレットを身に付けとけ」

 

俺は8つのアミュレットを1人ずつに与えた。

 

「これでよし。野郎ども、配置に付け!」

 

「「「「はっ!」」」」

 

俺とスカッド以外の幹部達は配置について勇者達が来るのを待ち構えていた。俺はゾンビから採取したウイルスをコボルトの腕に刺しながらはスカッドに言い放った。

 

 

「スカッド、本当に”奴”がで来るんだろうな?」

「カララ!」

 

スカッドは俺の言葉にこくんと頷いた。

 

────────────────────────

 

念の為に勇者達の名前を書いときます。

 

尚文(盾) 絆(狩猟具)

錬(剣) シルディナ(札)

元康(槍) セイン(裁縫具)

樹(弓) ラルク(鎌)

ラフタリア(刀) グラス(扇)

フィーロ(爪) オルトクレイ(杖)

リーシア(投擲具) フィトリア(馬車)

フォウル(小手) 錬の仲間・斧使い(斧)

サディナ(銛) 樹の仲間・女槍使い(鞭)

エレナ(鏡) メルティ(楽器)

燻製(船)

錬の仲間・魔法使い(本)

アトラ(槌)




大分勇者の設定いじくりましたが完璧な布陣だと思っています。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。