元太刀の勇者は立ち直れない   作:ボトルキャプテン

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新年明けましておめでとうございます。予告通り、元太刀の勇者を更新させます!この回から多数のキャラとクロスオーバーさせますのでご了承ください。

2作目の前の話なのでギャグが強めになっております。それを覚悟の上ご覧下さい。


番外・天界監獄編
番外編ー1プロローグ


ロキとの戦闘を終えた魔王龍二は、法を司る女神のネメシスに連れられてとある監獄にやって来た。俺は頑丈な手錠を掛けられながらネメシスと共に塀に囲まれた敷地内に入って行く。 ネメシスは不安そうに俺を見つめ、尋ねる。

 

「龍二さん、ホントに良いんですか?」

「ああ、正義の為とはいえ多くの人の命を奪ったんだからな、罪は償わないとな」

「そうですか、なら……せめて面会出来るように働きかけるのでめげずに頑張って下さいね?」

「大丈夫大丈夫、心配すんなって、な?マリュー?」

 

《はい!ネメシス様、私も居るので大丈夫ですよ!不死身では無いですが、私が龍二様をお守りします!》

 

「そうですか……短い時間でしたが、あなたと共に旅が出来て楽しかったです!出所出来たらまた会いましょうね!」

「ああ、またな?ネメシス」

 

俺はネメシスと握手を交わし、俺はネメシスと別れた。そのまま俺は監獄の中に入り、天使の看守に連れて行かれて様々な検査を受けさせられ、最後には写真を撮られた。

 

{IMG74750}

 

ここからが新たな人生を送る第一歩だ!懸命に務めを果たそう!。

 

俺が立って待っている間に、結界の向こう側で看守は俺の書類に目を通していた。

 

「天界受刑者、魔王福山龍二……国家転覆、勇者殺害、女神討伐、神討伐、世界征服の罪か……看守長様、この者のエリアはいかが致しましょう?」

「ふむ、そうだな……」

 

看守長と呼ばれた小太りの天使は髭を撫でながら考え込み。悩んだ末に龍二が投獄される場所が決まった。

 

「よし、彼をソロモンの72番目の魔王、並びに七つの大罪の”八つ目の大罪人”「正義を司る魔王・アンドロマリウス」と認定する。”例のエリア”に投獄しろ。今後は彼の事を囚人番号0072番とする!」

「”あのエリア”にですか!?」

「ああ、構わん。彼も魔王なのだ、そこまでバカでは無かろう」

「揉め事にならないと良いんですけどねぇ……」

 

看守と看守長は龍二の顔をチラッと見て確認をする。俺は何でチラッと見られたのか分からず、首を傾げた。

 

何見てんだろうあのブサイク……。

 

看守を見つめていると、結界から出て来た看守が囚人服を持ってやって来た。囚人服はオレンジ色をしており、現実世界で言う所の海外の囚人服の様だった。

 

「囚人番号0072番、「魔王アンドロマリウス」。これに着替えろ」

「これガチの囚人服じゃん……まぁいいけどさ……」

「よし、名札を付けて私に付いてこい」

 

そのまま俺は看守に連れて行かれ、監獄の奥の方に連れて行かれた。扉には天界の文字で「ソロモン72柱専用」「七つの大罪専用」と記されていた。扉を開けると、多くの牢屋が個室で並べられており、檻の中には様々な魔族達が投獄されていた。今から入る俺の牢屋には番号0072と記されていた。俺は中に入れられると、ガシャンと牢屋に鍵を掛けられた。

 

はぁ、これから獄中生活の始まりかぁ

 

俺が薄いベットに座って項垂れていると、隣の牢屋から声を掛けられた。

 

「おいっ!新入り!」

「は?」

「は?ちゃうわ!ちょ、お前檻まで来いやっ!」

《龍二様、呼ばれてますよ?》

 

なんだよ誰だよこいつ……

 

俺はそのまま声のする方向に顔を向けると、山羊の下半身でチンピラの様な顔をした魔物がいた。

 

「何?」

「何ちゃうわ!ボケェ!ワレ新人なら先輩にちゃんと挨拶せんかいっ!」

「はぁ?なんで?魔王の俺がなんでてめぇ見てぇな下級悪魔に頭下げなきゃねぇんだよボケが死ね」

「はぁ!?魔王やて!?また魔王かいなっ!」

「頭が高ぇわ、頭下げんのはおめーだよ。お前、名前は?」

 

俺はチンピラの悪魔に名前を尋ねる。すると、チンピラ悪魔は答えた。

 

「ワイか?ワイの名前はアザゼルや、『淫奔』を司る悪魔、アザゼル様や!良く覚えとけや!」

 

アザゼル?聞いた事ないな

淫奔を司る悪魔アザゼルとは……。性的な本能やフェロモンを操る能力。性器の大小・ホルモンバランスの操作、女性の月経や性的関係の看破などに加え、人間のフェロモンを過剰分泌させて多くの異性を虜にすることができる。応用で一組の男女を恋に落とさせる使い方も可能。

 

「んで?アンタ……名前は?」

「俺か?俺は、龍二だ」

「なにゆーてんねん!本名やない、魔王の名前やっ!」

 

え?魔王名とかあんの?

 

《龍二様、先程渡された名札に名前が記されているのでは?》

 

「あっこっちね……えーっと、『正義を司る魔王・アンドロマリウス』」

 

名札を読み上げると、アザゼルは驚いた様な声を出してツッコミを入れてくる。

 

「なんや正義を司る魔王って、そんな悪魔もおんのかいっ!?」

「知らねぇよ、アザゼルは何して捕まったの?」

「ワイか?ワイはとある国の王様を丸裸にして国家転覆を目論んだんや」

「王様を丸裸にって……」

「聞いた事あるやろ?裸の王様って奴や!」

 

えぇ!?あの裸になった王様の原因ってお前かよっ!

 

「へぇ、裸の王様の発端はお前だったのか」

「そーやで!その罪でワイはここへ連れてこられたんや」

「へぇ〜、でもすげぇじゃん」

「ほーか?悪い気はせんの〜!」

「なぁ、アザゼル?この監獄の事を教えてくれるか?」

 

他愛のない要求にアザゼルは気を許して快く答えた。

 

「おおう!ええで!ええで!ワイに任せとき!」

「助かるよ、アザゼル」

 

こうして俺は囚人仲間のアザゼルと仲良くなり、獄中生活初日を乗り切ることが出来た。




短いですが、更新します。

参戦キャラクター呼んでますよ!アザゼルさんの『アザゼル』を参戦させました。

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