元太刀の勇者は立ち直れない   作:ボトルキャプテン

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第7話 三つ巴の戦い(前編)

俺はジキルと共にラファン村(アジト)に戻って来て1週間後、荷物などをゴブリン達に運ばせてジキル博士の引越しが完了した、現在俺とジキル博士はゴブリン達の様子を伺う所だった。女の村人、冒険者達の目は人形の様な目をしていて光がなくなっていた、無言無表情でゴブリンの子供を育てていた。

 

「うんうん、いい調子だな」

「龍二さん、これは?」

「あーこいつら?ゴブリン製造用の人間達だよ」

「なるほど、これなら無限に増やせますねぇ」

「ゴブリンの子供は1度に平均的に5匹生まれる。この人数なら1度に100匹は行くだろ?」

「ふふふふ……それはそれは、子育てとは大変ですからねぇ」

「だな。おい、そこのお前。ホブゴブリンになった奴は何匹だ?」

 

俺はゴブリン達にホブゴブリンの進化状況を聞いた。

 

大事な戦力だ大切にしないとな……。

 

ゴブリンは俺の質問に答えた。

 

「ギャギャ!ギャギ!」

「ふむ、30匹か……まだまだ全然足りねぇな」

「いやはや龍二さん、貴方は本当にゴブリンの言葉が分かるのですねぇ」

「だから言ったろ?、さてこれから他にも仲間が必要だ。ジキル博士、この辺で魔物とか、イカれた殺人犯的な奴誰かいないのか?」

 

ジキル博士はメガネをクイッとしながら考え始めた。

 

「そうですねぇ……幹部クラスにするとすれば……場所は定かではありませんが、心当たりがあります」

「それは誰だ?」

「吸血鬼、九尾の狐、氷の女王、孫悟空、酒呑童子ですかねぇ……?実在するかは分かりませんが?」

 

予想はしていたが大体知ってる魔物、魔獣ばっかりだな、こいつらを見つけて仲間にしたら大幅に戦力が上がるな

 

「じっくり探して行くしかねぇか」

「ええ、雑魚でも構わないのであれば、【オーク】や【ワイト】などが居ますよ?」

「なるほど、オークやワイトか……兵隊なら使えるな」

「そして、『最高傑作』が出来ましたよ!」

「お?そうなのか?」

「こちらです!」

 

ジキル博士は俺を研究する場所に招き入れるとそこにはツギハギだらけの巨体をした大男が横になっていた。

 

「これは……フランケン……シュタイン?」

「そうです!フヒヒヒ……貴方は物知りですねぇ」

「まぁな、コイツは動くのか?」

「もちろんです!」

 

ジキル博士は心臓に電気ショックを与えた、すると大男の心臓が動き出した、フランケンシュタインはゆっくりと歩き出し、俺に近付いた。

 

なんだ?やる気か!?

 

「俺を殺る気か?なら───」

「父さん……手伝って……くれて……ありがとう」

「あっあれ?まぁ、いいか」

 

絵本通りだな、やっぱり心は優しいんだな

 

「さぁフランケンシュタイン、貴方も龍二さんに忠誠を誓いなさい」

「はい……龍二……さん」

「よろしくな、フランケンシュタイン!」

 

俺がフランケンと握手をした途端龍二のアイコンに異変が起きた。

 

《WARNING!!WARNING!!WARNING!!》

 

「なんだ!?」

 

急なサイレンに驚いていると俺のアイコンに赤い文字で表示された。

 

『厄災の波が発生しました、あなたは強制に参加しなければなりません 1分後に転送されます』

 

波の日にもうなったのか、『勇者』なら時刻が分かってたからだけど今の俺は『魔物』扱い。となると、初めて転送される場所はリュート村に転送されるって事か。

 

するとアイコンにさらに文字が表示された。

 

『あなたの場合は部下を100匹まで連れていけます』

 

部下を100匹!?これじゃほぼ戦争じゃねぇかよ。なら、ホブゴブリン達を連れて行けるな。

 

「厄災の波が起きた、ホブゴブリン達を連れて行ってくる」

「あの厄災の波ですか?、分かりました、ご武運を」

 

『連れて行きますか?『はい』・『いいえ』』

 

俺はゴブリン達を配下登録してアイコンを操作し、リュート村に転送された。

 

────────────────────────

 

転送された俺達は、ワーワーと賑やかなリュート村に辿り着いた。

 

「さてリュート村に着いたな?」

「ギャギャ!!」

「ごちゃごちゃうるせぇ、今日は女はナシだ。そんなに欲しけりゃしっかり働くんだな」

「ギャ!」

 

ゴブリン達が奮起すると厄災の波から現れた骸骨の兵隊達が俺に気付いた、俺は巨漢の骸骨の兵隊に近付いて首をトントンとさせながら挑発した。

 

「ほら、どうした?間合いだぜ?斬ってこいよ」

「グォ!!」

 

骸骨の兵隊は俺を真っ二つにして、ドシャッと倒れ込むと。

 

『亡者によって殺されました』

『EXP250』

『ファスト・ダークネスが解放されました』

 

『不死身の呪いによって再起動します』

 

『超高速再生』と『超高速回復』で俺は復活した。余所見をした瞬間、俺は金棒をフルスイングして骸骨の兵隊を叩き潰した。その時、巨漢の骸骨兵隊が持っていた大剣を手に取る。

 

亡者の大剣 C 熟練度0

攻撃力+5 魔法攻撃+10

装備ボーナススキル……『暗黒剣』

 

『暗黒剣』か、もしかしたら勇者の『流星』シリーズと同じか?まぁ、使ってみればわかる事か。

 

俺は不気味な笑みをこぼし、金棒を背負って大剣を構えた。

 

「食らえ『暗黒剣』!!」

 

俺は骸骨兵隊に振り下ろすと、ジキル博士の時に覚えた『筋力強化』のスキルが発動した為、地面がヒビ1つ入らず骸骨兵隊もろとも斬った。あの巨漢が両手で持っていた大剣を意図も容易く片手で振り回したのだった。

 

「最初の武器には丁度いいな、さて……おいゴブリン共!」

「ギャギャ!!」

「冒険者、亡者共から装備を奪っちまえ!!勇者と厄災の波の魔物共を皆殺しにしろぉぉぉぉ!」

 

俺が剣を掲げて声を荒らげるとゴブリン達は奇声をあげながら武器を構え骸骨兵隊、冒険者達に襲いかかっていった。

 

 

勇者一行vs厄災の波の魔物vs自称魔王軍の三つ巴の戦いが始まった。

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