いちばん小さな大魔王!せかんどし〜ずん:りゅう兄のうわき現場 作:コントラポストは全てを解決する
初めまして。あこの名前は宇田川あこって言います。ピチピチ(死語)の高校一年生。趣味と特技はかっこいい事を探す事とドラムを叩くことです。Roseliaと言うバンドでドラムもやっています。そんなあこは今日も元気に学校に行って勉強をして、家に帰って家事をします。最近は自習とかで段々休む時間がなくなって来たけど、あこは元気にやっています。
まあ、それはそれとして。
あこには恋人がいるんです。かっこよくて可愛い、あこの最高のけん属。将来を誓いあった仲でもあります。もう付き合って半年。けんたい期もなく今もいちゃいちゃしています。あ、名前は神楽竜介です。あこはりゅう兄って呼んでます。
今日は、そんなりゅう兄とあこのいちゃいちゃ生活を紹介しようと思いま──
「あぁぁぁッ!こころ可愛いよこころ!寝よう!一緒に寝よう!?」
「ええ!そうさせて貰うわ!愛してるわ竜介!」
「俺も愛してる!」
………………………………。
コホン。
今のはちょっとした手違い。たまにある……ほんのごく稀にあるりゅう兄のうわき。本当のりゅう兄はもっと真面目で、あこにだけ愛を囁いてくれる優しい人なのd──
「あ、もしもし明日香?どうしたこんな時間に。え?俺の声が聞きたくなった?……しょうがねぇな、かっこいい先輩が話し相手になってやるよ」
………………………………………………。
コホン。
今のもちょっとした手違い。今のはたまたま、たまたまりゅう兄が連続でうわきしただけです。いつもはもっと穏やかで……え?浮気されてる時点でダメ?……やっぱりそう思う?だよね、普通はこんなにうわきされないよね。
「りゅう兄、正座」
「いぇすマム」
あこがビシッと言うと、りゅう兄がすぐ床の上で正座する。そのすばやさだけは褒めてつかわそう。だが、この短時間で二つの失態。これはどういう事だろうか。
りゅう兄はあこのけん属で、恋人で、婚約者だ。なのに……なのに……あこの事ほったらかして……よその子といちゃこらと……。
「りゅう兄、もう今月合計で十回もうわきしてるよ」
「だからなあこ、俺のは浮気じゃなくて、ただの交流。皆、寂しがり屋の俺を気遣って構ってくれるんだ。そんな大切な人達を無下にしたらダメだろ?」
りゅう兄の言い分もわからなくはないのだ。でも、言葉と行動に差がありすぎる。彼女持ちの人は普通他の人と一緒に寝ないって明日香が言ってた。だからりゅう兄が悪い。あこは誤魔化されないのだ。
「りゅう兄、こころと寝るのはダメ。あこがこころと寝る」
「えー」
「えー、じゃない!」
まったく、りゅう兄はまったく……。
「じゃあ、三人で一緒に寝よーぜ?それならあこも良いだろ」
「……」
「こころ、布団出すの手伝ってくれ」
「分かったわ!」
「あ、ちょっと……」
行っちゃった……。あこまだ何も言ってない無いのに……。と思ってたらりゅう兄が戻って来た。
「あこは真ん中な。で、俺とこころが両端」
「…………もう、今日だけだからね」
これは、うわき者のけん属兼恋人を持ってしまったあこの物語である。
この物語は完全あこちゃん視点で進みます。