いちばん小さな大魔王!せかんどし〜ずん:りゅう兄のうわき現場 作:コントラポストは全てを解決する
「竜介君、Afterglowの中で結婚するとしたら誰が良い!?」
「あこ」
「Afterglowの中でって言ったよね!?」
りゅう兄と一緒にお茶をしていたら、家に蘭ちゃんとつぐちゃんがやってきた。やってきたと思ったら、いきなり訳の分からない質問をし始めた。何してるの?
「急になんだよ。俺はあこ以外と結婚する気はない」
「もしもの話だよ。竜介だったら誰を選ぶ?」
「えー、じゃあ巴」
「理由は?」
「あこのお姉ちゃんだから」
「そういうのじゃなくて、女の子として魅力がある人を選んで」
「えー」
難しい質問だ。蘭ちゃん達の中で誰と結婚するか……。あこはやっぱりお姉ちゃんが良い。かっこいいし、あこの事わかってくれる。姉妹だから結婚出来ないけど。
「魅力的かー……じゃあ、ひまり」
「胸で選ぶなんて最低」
「竜介君?」
「りゅう兄?」
「おっと、味方がいませんねこれは。てか聞け、俺は別に胸でひまりを選んだ訳じゃない」
どういうことなのりゅう兄。おっぱいは小さい方が好きだって前に言ってたじゃん。嘘だったの?
「ひまりはさ、なんというかこう……元気と包容力?が溢れてるんだ。元気があって、その元気で全てを包み込むような、そんな魅力があるんだ。だからAfterglowの中でって言われたら、俺はひまりを選ぶかな」
「やっぱり竜介は活力がある人が好き、か」
「あこちゃんを好きになるわけだね……」
結局、つぐちゃんと蘭ちゃんは何を知りたいのだろう。りゅう兄の好きな人を知って、うわき相手でも作るのだろうか。そんなのあこが許さないよ!
「で、さっきから何してるんだ2人は。俺の好みなんてどうでもいいだろ」
「実は、巴ちゃんが竜介君と恋人になればって話がきっかけでね……」
「どういうこと?」
お姉ちゃんが原因なの?
「巴ちゃんがね、竜介君と恋人になれば、あこちゃんを取られないんじゃないかって言い出して……」
「あいつ……いい加減諦めてくれよ……。もう付き合って半年だぞ……」
「巴ちゃんもね、一応2人のことは応援してるんだ……。多分巴ちゃんも冗談で言ったんだと思う。でも、巴ちゃんのお母さんが、早く恋人を作れって言ってて、それでどうせなら竜介君を恋人にって話になって……」
「そこまでは理解したけど、なんでそこからAfterglowの中でーってなるんだよ」
「それは──」
なんで?
「皆、竜介君が好きだから……」
「ひまりと巴は違うだろ」
「どうせなら皆の中から選んだ方がいいかなって」
「そうか」
なるほど、そういう事か。
「まあ、竜介はひまりが好きって事が分かったからもう良いけどね」
「ひまりちゃんに連絡しなくちゃ」
「俺は……ひまりが、好き」
……。
「りゅう兄」
「お、どうした。お腹空いたのか」
「違う」
「そうか──なんで二の腕つねってるんだ?痛い痛い痛い」
何勝手にひーちゃんのところに行こうとしてるの。
「りゅう兄はあこのでしょ」
「そうでしたごめんなさい忘れてました。俺はあこの物です痛い痛いちぎれる、ちぎれちゃうって」
勝手にひーちゃんのところに行こうとしたりゅう兄には、飛びっきりのおしおきを食らわしてあげるのだ。躾が足りなかったか──
「あ、あこちゃん、暴力はダメだよ」
「……むぅ」
「ひー……痛かった……。本気でつねんなくても良いだろ……」
「知らない」
りんりんとゲームでもしてこよう。
「竜介君、大丈夫?」
「大丈夫大丈夫」
「赤くなってるじゃん……」
「これくらい大丈夫だって。蘭もつぐみも心配し過ぎだ」
…………ちょっとやりすぎちゃったかな……。りゅう兄の腕、遠くから見てもわかるぐらい赤くなってる……。
「りゅ、りゅう兄……」
「ど、どうした……。そんなしょぼくれて……」
「ごめんなさい……」
「い、いや、気にしなくていいと言うか……元々悪いのは俺だから。俺の方こそ悪かった。ごめん」
りゅう兄が謝りながらあこの頭をなでなでしてくれる。りゅう兄、優しい……。
「りゅう兄、愛してる……」
「うん。俺も愛してる」
嗚呼、やっぱり、りゅう兄はあこの運命の人なんだなぁ……。好き。
「もしかしてあたし達、出汁にされた?」
「あはは……」