いちばん小さな大魔王!せかんどし〜ずん:りゅう兄のうわき現場 作:コントラポストは全てを解決する
「神楽先輩を私にください!!!!」
「六花……」
え?
「もう限界なんです……毎晩毎晩神楽先輩を想って胸を苦しくするのは辛いんです……。お願いします、先輩をください!」
「そ、そんなこと言われても無理だよ……」
「そんな殺生な!」
殺生って言われても……。
「神楽先輩を思うと胸が苦しくて苦しくて、なんか神楽先輩を監禁しちゃおうかなとか思っちゃうし……もうダメダメで……」
「かんきん?」
「六花は先輩を家に閉じ込めたいんだって」
「えっ」
「ちゃんと3食食べさせてトイレとお風呂と夜のお世話までやります。だから先輩をください」
「えっ」
夜のお世話……。なんかえっちぃ。
「りゅう兄は渡さないよ。あこと一緒のお墓に入るんだから、りゅう兄は」
「私のお墓に引きずり込みます!」
「2人ともこっわ」
あこは怖くないよね?……ね?
「こうなったら、先輩を寝とって……」
「俺がどうしたの?」
「か、神楽先輩!?」
あ、りゅう兄だ。
「え、えええと、あの、その──」
「うん。ゆっくりで良いよ」
「神楽先輩、あの──撫でてくだしゃい!」
「お易い御用」
六花の頭をりゅう兄はなでなでした。いいな……。
「それで、俺がどうしたの?」
「あ、あの、恋バナをしてて、それで、神楽先輩はどんな恋愛経験をしてきたのかなって」
「俺の恋愛経験?」
さっきと話違くない?
「俺の恋愛経験なんてシンプルだよ。ずーっと同じ人を好きでいただけだから。ちょっと遠回りしちゃったけど」
「遠回り?」
あこ知ってるよ。りゅう兄はあこと付き合うまでに色んな人をフってきたんだから。
「拉致されたり、無理やりキスされたり、交際を賭けて勝負したり、色々」
「波乱万丈ですね……」
「波乱万丈だね」
思った以上に色々してた……。リサ姉と勝負したのは知ってるけど、無理やりちゅーされたり拉致されたりしてたんだ……。驚きだ。
「あの、神楽先輩」
「ん、どうしたの?」
「どうして神楽先輩は、あこちゃんを好きになったんですか?」
あこも知らないことだ。りゅう兄、なんであこの事を好きになったの?
「簡単に言うと、あこが俺にめっちゃいいアドバイスをくれた事があったんだ。それが衝撃的すぎたのと嬉しかったから惚れた。好きな物は好き、隠したって無駄。だから好きに全力をだす。あこがくれた言葉だ」
あこ、りゅう兄にそんなアドバイスした事なんてあったっけ。
「それっていつの頃ですか?」
「俺が小二のとき」
「神楽先輩、そんな前からあこちゃんの事を……」
「おう。ぞっこんラブだ」
「あこちゃんは気づいてたんですか?」
「全然。あこは鈍感さんだからなー」
りゅう兄には言われたくない。
「あこちゃんと付き合う前でなにか困った事ってありませんでしたか?」
「そうだなー、去年一緒のお風呂に入ってきた時があったな。それと、なんにもない日にカニを買わされたり、鈍感さんの割にはそれっぽい反応してくることがあったから脈アリなのかなって迷って困ってたよ」
あこはそんな反応したこと……あったな。なんかごめんなさい。
「大変でした?」
「大変だった」
「りゅう兄だって鈍感だったじゃん」
「確かに俺は鈍感だが持ち前のセンスでどうにかしてきたからセーフ」
「え、先輩にセンスとかあったんですか」
「お前フラれてからほんと毒舌になったよな」
「それほどでもー」
明日香、多分りゅう兄は褒めてないよ。
「あ、あの……神楽先輩……」
「ん、どうしたの?」
「私なら、あこちゃんみたいな事にはなりませんし……その、良かったら……」
「あ、六花、あこを出汁にして自分の好感度あげようとしてるー」
「明日香ちゃん!なんで言っちゃうんですか!」
「「???」」
「肝心の2人がなにも理解してないよ」
「えー……」
どういうこと?
「まあ、今はまだその時じゃないってことだね」
「はい……」
「え、何、俺にもわかるように説明をして」
あこにもわかるように説明をぷりーず。
「先輩とあこは鈍感だねって話をしてたんです」
「六花ちゃんの好感度がってやつは?」
「そこは気にしないでいただけると幸いです」
「なる」
なる。
「神楽先輩の事、いつか絶対振り向かせてみせる……ッ!」
「六花ちゃん、なんか言った?」
「いえ、なにも!」
「先輩の事いつか振り向かせて──」
「わー!わー!」
「明日香と六花ちゃんは仲がいいねー。あこは混ざらなくていいのか?」
「あ、SSR!」
「お、マジか」
レア装備をゲットした。やったね。これであこの深淵なる闇のパーティーが……こう……ドーン!ってなるよ!
「やったねりゅう兄」
「帰ったら狩り開始だな」
家に帰ったらりんりんとりゅう兄の三人でハントだ。楽しみ。