いちばん小さな大魔王!せかんどし〜ずん:りゅう兄のうわき現場   作:コントラポストは全てを解決する

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Part38 おっぱいが大きくて大人の色気もあってヴァイオリンも弾ける美女:八潮瑠唯

 りゅう兄が知らない女の人を家に連れてきた。身長が高くて、目つきがキっとしてて、おっぱいが大きい女の人。なんだこの美女は。りゅう兄、この人とどういう関係なの。うわきの匂いがする。

 

「りゅう兄、この人誰?」

「えっと、この人は八潮瑠唯ちゃん。ちょっと色々あって家に連れてきた」

「よろしく」

「よ、よろしく……」

 

 なんだか冷めた人だ。あこをみる目が冷たい。あんまり人を信じていなさそう。

 

「りゅう兄、この人となにかあったの?」

「まあ、話にくいことでな」

「話しても構わないですよ。竜介さんの好きにしてください」

 

 ……なんでりゅう兄には敬語なんだろう。あこ、ちんちくりんだからなめられてるのかな。それだったら悲しい。

 

「話していいの?」

「はい」

「まあ、瑠唯ちゃんがそう言うなら……」

 

 なんだろう。トラックに引かれそうなところを助けたりしたのかな。

 

「実はさ、今日電車に乗ったんだよ。満員電車。隣町に行こうとしてさ」

「うん」

「そしたらさ、ちょっと離れたところに瑠唯ちゃんがいたんだ」

「うん」

 

 それでそれで?

 

「瑠唯ちゃんが痴漢されてた」

「…………うん?」

「こう、おしりを軽く触るとかじゃなくて、胸を思いっきりガッと。すげー大胆だった」

 

 痴漢って、あの痴漢だよね……。

 

「それで、りゅう兄はどうしたの?」

「痴漢してたおじさんに声かけたんだよ」

「それでそれで?」

「殴られた」

 

 は?

 

「え、殴られたの?痛くなかった?怪我してない?」

「まあ、大丈夫だったんだけど。その後、おじさんを何とか警察に引き渡して、瑠唯ちゃんを家に送り届けようとしたんだよ」

「……そこまでしなくて良くない?」

「馬鹿言え。危ない目にあった女の子を一人で帰らせる訳にはいかないだろう。だから俺が送り届けようと思ったんだ」

 

 他にもっと適任な人がいそうだけど。警察とか、家族の人とか。りゅう兄が出る必要はないように思える。

 

「警察は?」

「警察はおじさんの方に行って貰った」

「それはわかったけど、なんで瑠唯を家に連れてきたの?」

「なんかさー、瑠唯ちゃんが俺ん家来たいって聞かなくて」

「りゅう兄、知らない人に家のこと教えすぎだよ」

 

 りゅう兄、女の子に甘すぎじゃない?

 

「知らない人じゃないぞ。瑠唯ちゃんは今朝からの付き合いだ」

「竜介さん……」

「はぁ……」

 

 これだからりゅう兄は……。いっつもいっつも女の子に優しくして。リサ姉の時みたいになってもいいの?あこは嫌だよ。

 

「で、これから瑠唯をどうするの?」

「とりあえずお茶でもした後、家に送り届けようかなって」

「でも、今お菓子とかないよ?」

「じゃあ買って来るか。あこは瑠唯ちゃんと一緒にお留守番な」

「……分かった」

 

 確か冷蔵庫の中にジュースがあったはずだ。それでりゅう兄が帰ってくるまで場を繋ごう。

 瑠唯はりゅう兄のうわき相手か。そうじゃないか。果たしてどっちかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 _______

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「竜介さんって優しい人よね。私は好きよ、ああいう人」

 

 瑠唯はりゅう兄のうわき相手だった。

 

「……好きって、そういう好き?」

「ええ、そうね」

 

 キッパリした目で、瑠唯はりゅう兄が好きなことを認めた。

 

「ところで貴方は、竜介さんとどういう関係なの?」

「家族だよ」

「妹さんかしら」

「ううん。婚約者」

「…………そう。随分関係が進んでいるのね」

 

 あこがバッチリ進めておいたのだ。抜かりない。

 

「私もなれるかしら、竜介さんの家族に」

「家族って……もしかして──」

「ええ、妻よ」

「お嫁さんじゃないの?」

「そんな子供っぽい言い方はしないわ」

「なっ!」

 

 子供っぽいって。お嫁さんだよ。にいづまだよ。ぴちぴち(死語)だよ。子供っぽくないでしょ。

 

「瑠唯、何歳なの?」

「16よ」

「お、同い年……」

「あら、そうだったの。てっきり年下かと」

「人は見た目で判断しちゃダメだよ」

「貴方も見た目で私を判断したでしょう。お互い様よ」

 

 あこ、この女嫌い。

 

「むぅ……別に見た目で判断した訳じゃ……」

「貴方は、なんで竜介さんの恋人になれたの?」

「え?ああ、りゅう兄から告白してくれたの。あこが好きだーって」

「そう」

 

 瑠唯はキッとした目付きであこを見てきた。なんだろう、なにかあるのかな。りゅう兄をよこせとか言ってくるのだろうか。まあ、あげないけど。りゅう兄は一生あこの隣にいるのだ。

 

「竜介さんって、どんな人なの?」

「うーんとねー、女の子の友達が多くて、すぐ他の女の子とでーとしたりいちゃいちゃしだして、女の子に甘い。そんな感じだよ。りゅう兄は」

「竜介さんは、女癖が悪いの?」

「悪いよ。すぐ女の子とうわきする。あこじゃなかったら、皆りゅう兄のうわきに耐えられないんじゃないかな」

 

 りゅう兄のうわきは酷い。それはもう、1日に5回以上うわきするくらいには酷い。最近はちゆやれおな、六花やましろもうわき相手になってしまったからもう大変だ。早くうわき相手のいない平和な日常が欲しい。

 

「ふふっ、そういう所も魅力ね」

「魅力?うわきするのが?」

「浮気するって事は、それだけ相手に好かれてるという事でしょう?それが沢山。そんな彼を自分のものにできているなら、誇らしい気持ちになってくるものよ。貴方もそうでしょう?」

「全然?」

「……そう」

 

 うわきするのが魅力って、うわきされても心の奥がしゅーんとなって終わりだし、何もいい事ないよ?うわきなんて魅力にはならないよ。

 

「貴方は、竜介さんとは反りが合わないんじゃないかしら?」

「そりがあわない?」

「相性が悪いってことよ」

「なっ!?」

 

 りゅう兄とあこが、相性悪い?そんなはずは無い。だって、小さい頃からずっと一緒にいて、恋人になって、ここまで一緒にやってきたんだ。りゅう兄のうわきは多いけど、今まで問題なく過ごしてきた。それに、りゅう兄はいつもあこにありがとうって言ってくれる。そんなあことりゅう兄が相性悪いわけない。

 

「あことりゅう兄はらぶらぶなんだよ!いちゃらぶなんだよ!相性悪いわけないじゃん!」

「でも、竜介さんの浮気が許せないんでしょう?多分だけど、竜介さんは本質的に女性を求めてるわ。これからも浮気はなくならないでしょうし、それに耐えられないんだったら、貴方と竜介さんは合わないわ」

「そんな事ないもん!りゅう兄のうわきはいつか治るし、あこだけを愛してくれる日が来てくれるはずだよ!」

「夢物語ね」

「な、何をー!」

 

 あこの理想を夢物語って言ったな!許さんぞ!りゅう兄はいつかあこだけを愛してくれるんだ。まやさんとでーとしなくなって、こころと一緒に寝なくなって、ひなちーとちゅーしなくなって、他の女の子ともうわきしなくなるそんな日が来るんだ。

 

「貴方は、妥協というものを知った方が良いわ。妥協したくない事もあるでしょうけど、時と場合よ」

「あこは妥協なんかしないよ。りゅう兄を信じてるから」

「はぁ……。これは、ダメそうね……。私なら浮気に寛容でいられるのに」

 

 それは、瑠唯の方がりゅう兄にふさわしいというアピールだろうか。瑠唯みたいな目付きの悪い人は、りゅう兄の好みじゃないからダメだね。もっとあこみたいな目をしなくちゃ。あこみたいな理想を掲げた目を。

 

「竜介さんと別れた方がいいんじゃないかしら?」

「りゅう兄が欲しいからって、強引にあことりゅう兄を引き剥がすのはどうかと思うな」

「あら、竜介さんに選ばれたからって油断していると、足元すくわれるわよ?」

「あこだって気をつけてるよ。りゅう兄が他の女の子になびかないように」

 

 りゅう兄はまやさん辺りとかけおちしちゃいそうだからいつも厳しく言ってる。あこがただりゅう兄といちゃいちゃしてるだけだと思ったら大間違いだ。あこだってりゅう兄に捨てないよう細心の注意をはらっている。

 

「まあ、貴方のような貧相な体型じゃ、彼も満足しないでしょうね」

「瑠唯みたいなちかんされる身体なんかになりたくない」

「ふふっ、そうね。でも、この身体のおかげで竜介さんと出会えたんだから、悪くないでしょう?」

「あこは子供の頃にりゅう兄と出会ったよ」

 

 身体の大きさでは勝てないけど、出会った早さならあこ、瑠唯にまうんと取れるよ。あこが小学一年生の頃にりゅう兄と出会ったから、瑠唯よりずっと早い。

 

「貴方とは反りが合わないみたいね」

「そうだね」

「早く帰って来ないかしら。竜介さん」

「もうそろそろ帰って来るんじゃないかな」

 

 りゅう兄、今頃どこで何してるんだろう。早くお菓子買って帰って来ないかな。瑠唯はあこの敵だったし、早くりゅう兄に連れてって貰いたい。

 

 

 

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