いちばん小さな大魔王!せかんどし〜ずん:りゅう兄のうわき現場 作:コントラポストは全てを解決する
今日はりゅう兄とりんりんと一緒にNFOのクエ周回。上位プレイヤーのあこ達はこれから高難易度クエスト攻略に取り掛かるのだ。ネクロマンサーのあこ、魔術師のりんりん、上位アイテム生産職──ヴァルキュリアのりゅう兄。
ヴァルキュリアはアイテム生産職の上位職で、蘇生回復なんでもできるハイパーハイポーションとかいうチートアイテムが作れる職業なのだ。しかしこの職業に就くには、リアルタイム換算で一日に、NFOで作るのがめんどくさいと言われるマッドハイポーションというアイテム十個制作を一年間行わないとなれない超めんどい職業だ。りゅう兄よく頑張った。
ハイパーハイポーションはヴァルキュリアにしか作れないポーションで、マッドハイポーション十個消費で一個作ることが出来、死体に使えば蘇生、回復に使えば状態異常&ライフ全回復とか言うスグレモノだ。りゅう兄曰く、NFOがつまらなくなる職業らしい。
りゅう兄のストレージには薬草とマッドハイポーションとハイパーハイポーションしか入ってないけど、あこも今十個しかハイポーション持ってないから助かった。りゅう兄凄い。
『で、これから倒すのはどんなボスなんだ?俺が呼ばれるって相当だろ。俺がいたらNFOがクソゲーになるんだぞ?ボタン一つで回復・蘇生できるからな』
『えっとねりゅっ君……。これから討伐しに行くのはホーリーデュラハンって言ってね……』
『あこが好きそうだな』
りゅう兄、なんで知ってるの?あっ、あこの運命の人だからなんでも知ってるのか(自己解決)
さすがりゅう兄だ。かっこいい。
『で、そのホーリーデュラハンっていうのはどこが厄介なんだ?やっぱり状態異常とか?』
『それもそうなんだけど……それ以外にも異様に高い防御力と聖、闇、魔術耐性があって……長期戦になりそうだから……』
『なるほど、だいたい分かった。回復とかは全部俺に任せてくれ。二人は回避と攻撃専念な』
りゅう兄がいれば回復と蘇生は捨てても大丈夫。本来回復は魔術系が呪文と数秒の時間を使ってやるもので、蘇生はアイテムを使って二分かかる行動だけど、りゅう兄がいればキーボードのボタン一つで出来る。とっても便利。
『それじゃ、行くか。俺も回避アップの装備手に入れたし、結構いい線行くだろ』
『私もりゅっ君のサポートするから……。頑張ろうね……』
『おう。勝ったらつぐみん家で打ち上げな』
りんりんが音声チャットを使ってりゅう兄といい感じの雰囲気になってる。ちょっとりんりん、りゅう兄はあこのだよ。
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前略、ホーリーデュラハンを倒しました。つぐちゃん家で打ち上げです。
「「「カンパーイ(……)!!」」」
三人一緒にオレンジジュースで乾杯する。何故か席割りがりゅう兄とりんりんが隣同士、あこがその向かい側になってしまった。なんでりゅう兄の隣じゃないの。りんりん、なにりゅう兄におっぱい押し当てててるの。あこしっかり見てるんだからね。
「りゅっ君、あーん……」
「お、いいのか?」
「うん……。今日勝てたのは、りゅっ君のおかげだから……」
「そっか……ありがと」
「ううん。こっちも、ありがとう……」
……なに二人で微笑みあってるの。なに二人でいちゃこらしてるの。なに二人で通じあってるの。りんりん、りゅう兄取らないで。りゅう兄はあこのだよ。
「ふー!」
「おぉ、なんか知らんがあこが威嚇してる……可愛い……」
「あこちゃん、可愛い……」
…………あ、あれ……いかくが通じない。や、やめて、そんな目であこを見ないで!やめ、ヤメロー!
「りゅ、りゅう兄正座!」
「なんでさ……」
「正座!」
「いぇすマム」
この後、わけもわからずりゅう兄にお説教した。ごめんねりゅう兄、あこはまだまだ主として未熟みたいです。