笑ってはいけない装者24時   作:あいうえおうどん

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第1話 『スタート』

笑ってはいけない装者

am 8:00

 

 

『始まりの朝…。いつもと変わらぬ朝日が6人を優しく迎える(ナレーションの声:友里あおい)』

 

 

響「わー。なんか始まっちゃいましたね」

 

切「アタシ、一度はこの企画に出演してみたかったんデス!!ついに夢が叶ったんデス!!」

 

ク「出演というかパロディだけどな」

 

マ「皆元気ね…」

 

調「どうしたの?元気ないけど」

 

マ「だってこの手の企画って絶対に私達に美味しくない展開が山盛りじゃない…」

 

翼「昨日からマリアはずっと愚痴愚痴と。いい加減堪忍したらどうだ?」

 

マ「はぁ…。この剣、可愛くない…」

 

 

【ここで待て。】

 

 

響「あ、なんか看板が!」

 

翼「そうだな。命令通りにここで待機した方が良さそうだな」

 

切「およよ!この看板も本家と同じデス!」

 

調「しー。本家とかそんなに言っちゃダメだよ。切ちゃん」

 

 

??「おーーーーーーーい」

 

 

翼「ん?何か聞こえないか?」

 

マ「そう?空耳じゃないかしら?」

 

 

??「おーーーーーーい」

 

 

翼「ほら。聞こえた」

 

ク「あぁ。あたしにもちゃんと聞こえたぞ」

 

 

??「上ですよーーーー」

 

 

響「うえ??」

 

切「な、なんデスか!?」

 

調「エルフナイン…!?」

 

 

装者達が空を見上げるとそこにはドローンに乗って浮遊しているエルフナインの姿が。

 

 

エ「どうですか皆さん!これは僕が開発した一人用ジェットドローン!従来のドローンに比べて燃料に水素を用いることによって…」

 

マ「御託はいいから。危ないから早く降りてきなさい」

 

エ「す、すみません……」

 

全員(マリアママだ……)

 

 

 ★    ★    ★

 

 

エ「さて、気を取り直して。皆さん。今年もやりますよ」

 

ク「いや、初めてだろ」

 

エ「えっ、いやっ!そこは毎年やってる風を装ってください!」

 

ク「あ、あぁ。なんか悪かった」

 

エ「コホン。気を取り直して。今年は装者です」

 

響「え?どゆこと?」

 

切「今年も何もアタシ達はずっと装者デスよ?」

 

調「多分。今年は笑ってはいけない装者24時をやるってことだと思うよ」

 

響「なるほど!」

 

エ「わかりづらくてごめんなさいぃぃ……」

 

響「べ、別にエルフナインちゃんが悪いわけじゃないよ!!」

 

切「そ、そうデス!!」

 

エ「ありがとうございますぅ…。えっと、じゃあ進めさせてもらいます。皆さん!装者って言っているのになんですかその格好!すぐに着替えてもらいます!」

 

翼「私服でこいと言われたからそうしたのだが…」

 

マ「ま、まぁこれも台本の上でしょうし、しょうがないわ」

 

エ「そこにお着替えボックスを用意したので自分の名前の書かれているところに入って着替えてください!」

 

 

『そんなわけで、SONGを前に装者生活にふさわしい格好に着替える』

 

 

エ「皆さん準備できましたか?」

 

全員「はーい」

 

エ「じゃあ、響さんから出てきてもらいます」

 

響「はい!」

 

【主人公感満載イケメン装者】

 

エ「主人公って感じですね」

 

響「それほどでも〜」

 

エ「じゃあ翼さん!」

 

翼「はい」

 

【スーパーアイドル防人系装者】

 

エ「防人って感じですね」

 

翼「あぁ。防人だからな」

 

エ「クリスさん!」

 

ク「あい」

 

【うたずきん】

 

エ「わぁ〜。クリスさん。とってもかわいいです!」

 

ク「そうだろ?このフリフリはノイズに対抗するために…って何だァ!?!?なんでアタシだけこんなピンクのフリフリ衣装なんだッ!!」

 

翼「プッ…に、似合ってるぞ…w」

 

響「クリスちゃんかわいい〜wwwww」

 

ク「お前らァァァ!!!」

 

エ「お、落ち着いてください!まだ全員呼び終わってません!!そういうのは終わってからやってください!」

 

ク「終わってからならいいのか!?」

 

エ「では、調さん!」

 

調「はい」

 

【クール系ちびっこ装者】

 

エ「クールでかわいいですね」

 

調「…可愛さならクリスさんには適わない」

 

ク「おいッッッッ」

 

エ「続いては切歌さんです!」

 

切「デース!」

 

【語彙力デスデス装者】

 

エ「語尾がデスな人って感じですね」

 

切「デース!」

 

ク「おい、いいのか?あいつの感想どんどん適当になってんぞ…」

 

エ「最後にマリアさんです!」

 

マ「はい」

 

【ただのやさしい装者】

 

エ「やさしそう」

 

マ「ありがとう」

 

エ「それでは、ルールを説明するので全員、並んでください」

 

ク「お、おい。アタシはずっとこのままなのか!?」

 

響「いーじゃんいーじゃん!クリスちゃんかわいいからそのままでも!」

 

ク「あんにゃろ…!他人事だと思ってッ…!!」

 

マ「まぁまぁ。もう着てしまったからには後戻りできないわ」

 

ク「クソっ…!」

 

エ「それではルールを説明します。一つ。これから六人には新入りとしてSONG内で24時間の装者生活を行ってもらいます。一つ。装者生活の間は絶対に笑ってはいけません。一つ。笑ってしまった場合はキツイお仕置きが待っています」

 

切「ついに始まるデス!!」

 

響「わくわく」

 

エ「それではSONG本部ゆきのバスがそろそろ来ますのでそれに乗っていきます!」

 

翼「SONGへ行くのにバスなのか」

 

マ「いつも直通のバスが出てくれれば便利なのにね」

 

エ「あ、来ました」

 

調「うわ。すごい。全体に司令の顔がラッピングされてる…」

 

ク「こんなんで街の中走っちゃ相当なさらし者だぞ!?」

 

エ「このバスに乗ったところから笑ってはいけないスタートです!」

 

 

『笑ってはいけない装者24時START』

 

『SONG本部を目指し、バスが出発。この先に待つものは一体…』


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