名探偵コナン&金田一少年の事件簿の犯人たちの事件簿   作:三柱 努

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勝利、正直、証拠に衝撃、最高目指して果てない衝動!
今日の事件は探偵飽和。犯人倒すぞ西の死神。
たった一つの真実隠す。見た目は平気、中身はドキドキ。それは犯人!




外交官殺人事件(コナン)(リクエスト?)

犯人諸君。

貴様らの敗因は死神を相手にしたわけでもなければ、思わぬハプニングでも無い。

私という、この世で最も史上最強の犯人を、味方に回さなかったことだ!

 

 

私は辻村公江。

愛すべき義理の息子に婚約者ができた時、全てを失った女だ。

今の夫と義父は、前の夫に汚職の罪を着せ獄死に追い込み、騙されていた私は何も知らず過ごしてきた。

 

そのことを知った瞬間、私の怒りが臨界点を超えた。

この憎しみを三乗にして返してやる!

 

 

夫を殺し、その罪を義父に着せるカラクリはこうだ。

 

書斎で眠らせた夫のズボンの二重ポケットにテグスを通して、部屋の外から書斎の鍵を二重ポケットの中に入れる。

・・・というトリックを使わずに、義父のいる部屋にテグスを残しておく。

実際には私が毒針でダイレクトに夫を殺すのだ。

これで義父がトリックを使った犯人だと見せかけることができる。

 

 

ん? そんなにうまく行くのか、だと?

私をみくびるな! 私の勝利の方程式は貴様らが考える以上に・・・完璧だ!

 

 

そして当日。

義父犯人説を推理させるために探偵を召喚する。

私が選んだ探偵はコイツだ、毛利小五郎!

新聞にも取り上げられる名探偵なら、私の掌の上で容易く舞い踊るだろう。

 

 

何? わざわざ死神を呼ぶなんて馬鹿じゃないか、だと?

ふん、雑魚が。

行く手に死神が立ち塞がるなら・・・死神を、薙ぎ倒して行く! それが私だ!

 

 

いや、さっそく立ち塞がったものがある。

居留守だ。

何度呼び鈴を鳴らしても出てこない。

この私を待たせるとはいい度胸だ。

 

入ってみれば、何やら高校生のカップルを交えて、小学生にお酒を飲ませて遊んでいる。客の接待すらもできていない事務所・・・だと!?

選んだ探偵を間違えたかもしれない。

 

 

そしていざ名目上の調査依頼を始めるや、口を挟んでくる男子高校生。

「完璧すぎるから気にいらんのや。人間は誰しも疑い深ぅて嫉妬深い生き物や。完璧な物を見るとついつい粗を探しとうなる。そういうこっちゃろ? おばはん」

何だこの馬の骨は?

どうやら毛利探偵の娘の友人らしいが、この私をなめているな?

 

だが私に対するあらゆる敵は全て利用価値がある。私の勝利のためにな。

この高校生たちを連れていけば、古い友人の親子連れとして自然に探偵を外交官の家に召喚できるだろう。

 

 

そして降臨。我が家に毛利探偵と3人の子供たち。

だがここで思わぬ存在が。

前妻の子の高善と、我が娘・桂木幸子が、無理やり押しかけてきていたのだ!

 

あぁ、さすがは我が娘。美しい。

私に似て整った顔立ちもさることながら、20年前の私と同じ髪型が似合っていることも素晴らしい。

20年前の流行ヘアスタイルがここまで似合う女性。そんな彼女を選んだ高善のセンスもまた素晴らしい。

 

いや、酔いしれている場合ではないぞ。

これは、実は20年ぶりの感動の親子の再会なのだ。

 

くっ、こんなタイミングで・・・

今すぐ抱きしめてやりたいが、今は親子だとバレるわけにはいかない。

「貴女に義母様なんて呼ばれる筋合いは、ありませんッ!」

冷たく当たってしまった。私のライフが削られていく。おのれぇ!

 

 

そして直後に義父にも遭遇。和室での待機を命じておいた。

当然、和室にもテグスは隠してある。私に抜かりは無い!

 

あとは大音量のオペラのかかる書斎に入り、鍵のキーホルダーに隠した毒針で・・・

“死の夫破壊ウイルスじゃなくて毒”を発動!

夫のうめき声はオペラで相殺され、あとは夫を突き飛ばすだけ。

フフ・・・これぞ究極の殺人コンボ。

 

 

そして到着する凡骨警察の磯野! ではない、目暮警部。

捜査の主導権を高校生に握られるとは、負け犬め!

 

その高校生・服部平次だが・・・警察や毛利小五郎を差し置いて、私の手のひらの上で踊るったら踊る。

踊りの合間に小学生のコナンくんが風邪で倒れるハプニングも発生。

ハプニングか・・・犯人たちが最も恐れる出来事。

だが恐れるに足らない。ハプニングさえ乗り切れば、犯人の勝利は揺るがないのだ!

 

 

その直後、服部平次が放ったひとこと。

「分かったで。密室のトリックも、犯人もな。今その証拠を見したるわ」

 

そこから咲き乱れる服部平次の迷推理。

「爺さん、あんただけや。証拠は俺がさっき和室で見つけたテグスや」

 

エネミーコントローラー!

見事なまでに私の用意したシナリオ通りに、宿敵・死神が私の操作した通りに、義父に容疑をかけたのだ!

 

 

「違うか!? 爺さんよぉ!」

「そうじゃ。ワシじゃ」

勝った!

服部平次。最強の死神と噂の貴様。

貴様らの記憶に永遠に刻みつけておけ! 真の勝利者であるこの私の名をな!

 

 

 

 

 

 

 

「いや、そいつはちがうな・・・。そいつは違うぜ」

 

 

 

「工藤!?」

服部平次を始め、磯野や毛利小五郎、その娘まで唖然とする。

 

何者だ!? この「それはどうかな?」とでも言いたげな住居不法侵入者は!

 

 

私が睨んでもシレッと始まる侵入者・工藤新一の推理。

「お前が今言ったトリックは机上の空論、100%不可能だって言ってんだよ」

バカの頭脳はプレッシャーを感知しないのか?

100%? 何を根拠に断言できる? 寝言は寝ている時に言え!

 

 

だが事実、服部平次が再現した私のトリックで、ポケットから零れ落ちた鍵は二重ポケットの中には入っていなかった。

そんな、アホな!?

「座っていたからだよ」

夫や磯野は太っていたから、鍵は二重ポケットには万が一にも”くの字”に折れては入らなかったのだ。

くっ! つまりこれは、私が余計なことをしたということか!?

 

 

 

「そう。犯人は奥さん、アナタだ!」

 

 

 

そこから咲き乱れる工藤新一の名推理。

 

こうして、謎は全て解かれた。

 




どうだった? 外交官殺人事件。
敗因? それはやはり鍵のポケットへの入れ方だな。
二重ポケットを通さず、普通に入れていれば勝てたのだ。
私の完璧主義が招いた敗北・・・














ん? 何だ? まだ用があるのか?
リクエストの条件? フン、他人の意見なんぞ頼みにした事件簿なんぞ、面白くもなんともないわ!



どうしてもと言うのなら、言ってやろう。
【カードで首を掻き切れ!】

それだけだ。

応募方法? そんなもの知るか。






※リクエスト条件は以下の通りです。
・首への切り裂きを含むこと
・事件中にカードを利用すること
(カードの種類は問いません。トランプやキッドカード、何でもOK。ただし被害者が残したダイイングメッセージはNG。犯人がカードを利用しなければなりません。カードに書かれたダイイングメッセージを偽装するのはOKです)
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