名探偵コナン&金田一少年の事件簿の犯人たちの事件簿   作:三柱 努

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か・い・じゅ・う。どんなときも僕は君のパートナー!
今日の事件はゴメラの最後? 閉店セール詐欺かもね。
たった一つの真実隠す。見た目は平気、中身はドキドキ。それは犯人!




大怪獣ゴメラ殺人事件(コナン)(リクエスト)

皆さんどうも、大怪獣ゴメラの中の人こと松井秀豪・・・

えっ? ゴジラ松井? それは権利的に厳しい指摘ですね。

えっ? ゴモラ? それは本作執筆中にガチで間違えたほう。

えっ? ガジラ? それはクピクピポ言って鉄でも何でも食い尽くす不思議な天使。

 

そんなゴメラはかつて大人気怪獣シリーズだったんですが、今は制作費に興行収入が見合わず、映画プロデューサーの亀井修に「金食い虫」と言われ、今撮影中の「ゴメラ最期の決戦」で打ち切られてしまうのです。

 

もちろん映画スタッフは突然の最終回なんて大反対。

しかしこのプロデューサーは嘘を吹聴して、後戻りできない状態にまで追い込んで、無理やり最終回に持っていったんです。

 

許せませんでした。ゴメラと僕らを侮辱して終わらせようとするプロデューサーを。

 

 

ですが正直・・・プロデュースする立場から考えれば、収益を第一に考えて、売れない作品に見切りをつけるのは当然。

そこに個人的なこだわりを押し付けすぎれば駄作が生まれる原因となります。

よくあるでしょ? 1と2はよかったんだけど、3以降はイマイチ。って作品。

僕ら、ゴメラへのこだわりが強いからなぁ・・・強引に嘘を交えない限り、いつまでも終わりが見えなかったかもしれない・・・

 

 

 

 

 

 

まぁ、そんなことは関係ないか。

事件を起こそう。

 

 

今回使うトリックはいたってシンプル。ケガしたフリして容疑者から外れて、犯行後に実際に足を刺す。

怪我のフリなら簡単。何故ならウチは映画製作会社。血糊も引っ込むナイフも逸品が揃っている。

 

問題は怪我をしてまで実行するトリックの肝”ゴメラ逃走”だ。

予定としてはゴメラの着ぐるみを着てプロデューサーを殺害後、スタジオから階段へ逃走する。

その際に追手を攪乱するために、わざとペンキを踏んで足跡を残しつつ、階段の上に行くように見せかけてその場で着ぐるみを脱ぎ、足跡を残さずに階段の下に逃げる。

そして、階段にはあらかじめ、上に行く足跡をつけておく。これで完璧・・・

 

 

 

じゃないよな。

 

 

この屋上への階段に用意しておく足跡・・・犯行前に誰かに見られたら一発アウト。

たしかに屋上に行く人は少ない。滅多にいない。

でも、階段を降りる人はいる。

そしてその時に、屋上に通じる階段にあるペンキの足跡を見落とす者がいたらおかしいだろう。

 

 

 

なら、犯行時まで隠すしかあるまい。

階段に被せるカバーを。足跡の無い階段と同じ、経年劣化で少し古びたビルと同じ色合いの階段のカバーを作って、ペンキの足跡を隠すのさ!

 

【カバー完成】

 

決行日時は監督の知り合いの子供が見学に来てくれる日のラッシュフィルムの試写会の時間。

スタッフの皆が試写会に出ている間にプロデューサーを呼び出して、そこでゴメラの着ぐるみを着たまま刺殺する!

子供たちは僕が面倒をみる名目で安全圏に隔離しながら、僕が足を負傷したフリをすればそれを証言してくれる。

 

しかし想定外がチラホラ。

まず、子供が意外と多い。小学生1人だと思っていたのが、小1が4人。

最近の子供って親の教育がなってないから、自由奔放なんだよ。

犯行時に好き勝手にチョロチョロされたらマズい。

 

でもまぁ、話してみると素直でイイ子たち。眼鏡の子を筆頭に、非常に統率が取れていた。

これなら4人がバラバラで動いてしまう心配も無い。

 

「うわぁすげ~怪獣がいっぱいだ!」「全部ゴメラにやられた奴らですね」

犯行時間まで撮影用の小道具を見せてあげると子供たち大興奮。

やっぱり子供はゴメラが好きなんだよ。この子たちが生まれる前の怪獣だって、ほらこの通りご存じなんだから。

ファンサービス精神が、ウズウズしますな!

そこで僕はゴメラの手だけ撮影するためのゴメラの手で少女の肩にイタズラを。

 

BASHA!

シャツに降りかかるジュース。JSにイタズラした報いが僕に降りかかった。

てへっ、やっちまったぜ。

 

なんておちゃらけもそこそこに、そろそろ本番だ。

 

「ゴメラの顔を持ってきてあげる」という口実で抜け出して、隣の部屋で怪我のフリと圧倒的演技力の悲鳴! 

そりゃ僕は中の人。だが、中の人には中の人の演技力がある!

子供たちを呼び寄せ、僕の負傷証言をゲット。

僕の狙い通りに眼鏡の子が先導して、4人とも犯人を追いかけに行ってくれた。

 

運が良かった。

誰1人僕を心配するのではなく、4人で犯人に立ち向かおうとするとか・・・

恐怖心と慈愛の心が無い子供たちで、本当に良かった。

 

 

そして僕は無事に犯行完了。

じゃないな。無事じゃない怪我してるよ今、足に。

 

 

 

その後、到着した警察が捜査を開始し、僕も事情聴取されるも当然被害者扱い。

だけど想定外再発生。

せっかく試写会中に事件を起こしたのに、監督、女優の友美さん、美術の安達さんが試写会から抜け出していたせいで容疑者になってしまった。

しかも友美さんに至っては

「ゴメラは走りにくそうだった」「そのペンキ置いたの、安達さんでしょ?」

と、嘘の証言ばかり。

彼女、どういうつもりなんだ? 

 

結局その謎は謎のまま、捜査は行き詰まり、僕は病院に運ばれることに・・・

 

「ちょっと待つのじゃ! この中にいるんじゃよ。ワシの睨んだ犯人が!」

 

 

監督の知り合いのじいさんが突然何か言い出した。

 

 

そして乱れる推理。

トリックは特撮映像だと言い出したり、

きわめて単純とか言い出したり、

警部さんに言い負かされたり、

僕のトリックを正確に指摘したり・・・

ん? 時々、推理が正解している?

 

 

「なるほど!」

ん? 今度はじいさん、自分で言ったことに納得した?

と思った矢先。

 

「友美さんと安達さんの証言は、犯人を庇った嘘なんじゃからな」

と、僕の疑問を解き明かしたり。

 

 

=休憩タイム=

ちょっと待って。整理が追い付かない。

それと、この推理聞いてる間、ずっと肩を担がれているから腕と足が痛い。

下ろして!

=休憩終了=

 

 

その後も乱れる推理の数々。

容疑者を僕と監督の2人に絞っていき・・・

 

「おいおい、松井さんは大けがを負っておるし、三上くんはワシの親友じゃぞ。というくらい意外な人物。そう、犯人は・・・邪魔だよアッチ行ってろ。シッシッ」

 

ちょっと何言ってるか分からない。

支離滅裂。突然ハエが気になったり。そもそもそのハエ見えないし。

大丈夫かこのじいさん?

 

 

「犯人は松井さん、アンタじゃよ!」

唐突!

だけどそこからの推理は全て見事に的中し・・・

 

 

 

こうして、謎は全て解かれた

 




いやぁ、映画って本当にいいもんですね?

いかがでしたでしょうか? 大怪獣ゴメラ殺人事件。
ついにゴメラも最終回。
じゃないですよ!
僕が引退した後にシレッと、
「ゴメラよ永遠に」「さらばゴメラ」「ゴメラファイナル」「大怪獣ゴメラ 野望篇」「大怪獣ゴメラ 革命篇」「大怪獣ゴメㇻvs仮面ヤイバー」
と続編作成されすぎ! しかも何? 永遠に、さらば、ファイナル? 何この一年中閉店セールしてる店みたいな詐欺感。
ゴメラが汚されてる!

しかも僕の敗因、JSにイタズラした時にぶっかけられた液体が証拠になった。という。
あの、表現を自粛してくださいよ!
ゴメラがまた汚された!



そんな汚されまくりのゴメラからのリクエストはコチラ。
『みんなでレジャーに行く』
です。

最近、自粛自粛で大変じゃないですか。映画も延期になったし。
ということでせめて事件簿だけは自粛生活・ステイホーム抜きで、みんなでレジャーにでも行って楽しんでほしいんです。
探偵も、犯人も、被害者も、みんなで楽しんで、みんなでご飯食べて。
海とかいいじゃないですか。

こんな感じの和やかな事件をお願いします。



えっ? 殺人事件で和やかもクソもない? 
なら、人が死ななきゃいいじゃないですか。
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