名探偵コナン&金田一少年の事件簿の犯人たちの事件簿   作:三柱 努

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ひりひりするようなサスペンス! 暗闇に走る赤い叫びと黒い弾丸。
今日の事件は過去一ハード。やること多くて多すぎる。
たった一つの真実隠す。見た目は平気、中身はドキドキ。それは犯人!




二十年目の殺意 シンフォニー号連続殺人事件(コナン)(リクエスト??)

貴方には勝ちたい相手がいますか?

死神に勝ちたい? ・・・・・返答1問目から無茶ぶりはヤメテ。答えに困る。

 

どうも、鯨井定雄です。

私が勝ちたい相手。それはかつてのボス、「影の計画師」叶才三。

20年前、私は銀行強盗を計画したが「計画がザル」と言われ却下され、叶の計画した銀行強盗で死者を出した。

ザル計画はどっちだよ! と思いながら、この死者発生で怖気づいた叶を仲間皆で殺した。

そして20年後の今、私は叶を超える。

 

まぁ、死んだ人間と勝負して超えるなんてのはハッキリ言って自己満足の世界。

私の満足は「叶が昔の仲間に復讐した後で自殺した」というシナリオを作ることで達成される。

もちろん叶は死亡済みだから、かつての仲間の蟹江を叶に仕立て上げて、このシナリオを探偵に推理させる。

 

舞台は豪華クルーザーで開催する「小笠原イルカツアー」。海の上なら逃げ場も無く、警察にも邪魔されずに済む。

問題はツアー開催の資金の捻出だが・・・20年前の強盗の分け前、3千万ほど。

この20年間、3000万円はノータッチにしておいた。

満足感はプライスレス。お金で買えない価値がある。

(まぁ、3000万円なんて20年で換算すると月12万円程度にしかならないから、普通に仕事していれば別に手を付けずに過ごすのに苦は無かった)

この金で船をチャーターし、船員を雇い、トリックに使う各種アイテムを買い込み、仲間に伝わるように『古川大』の名前で、仲間なら簡単に解けるクイズイベント広告を出す。

 

3000万円・・・全額投入させていただきました。

懐に・・・優しくしていたら・・・トリックなんてやってられんさ!

 

 

次に、『蟹江=叶』説を推理してくれる優秀な探偵を呼ぶ。

何処かにいないかな?

と、探している所を知り合いの社長・・・ではなく外交官夫人が『服部平次はどうだ?』と教えてくれた。

いわく劇場版最強の探偵(すっごく優秀そう~っ!)であり、手のひらの上で踊ってくれるダンサブルな探偵(ダンサブル~ッ!)。

そんな服部平次を手紙で呼び出して、下準備は完了。

 

 

そして当日。

老人・叶才三に変装してツアー受付の最初に船に乗り込み、一度船を出て自分の姿でも再乗船。

標的の亀田と蟹江が無事乗船していることを確認。

「I‘m a king of the world」のタイタニックごっこで遊ぶ不謹慎な女の子と知り合って、その娘の父親が有名な探偵の毛利小五郎だと判明。

いるのかよ。探偵、いるのかよ。

服部平次、呼ばなくて良かったじゃん。なんなら見た目、コッチのほうがダンス上手そう。

 

という余興も束の間。いよいよ私が仕掛けた最初の罠が発動。

船酔いしやすい亀田が部屋に戻ったことを確認して、船員から『叶才三』の名前を引き出す。

この名前に皆が騒いだら、手紙で呼び出しておいた亀田を機関室で殺す。

 

「か・・・」「叶・・・」「才・・・」『三・・・』

なんか皆驚いてる。驚きすぎ。

いや。想像してたのは、探偵役の服部平次だけがこの名前に反応して(しかも本人ここにいないし)。そうじゃなくても毛利小五郎が反応して(キョトンとしてる)、その騒ぎに乗じて次の行動に移るつもりだったのに。

なんか、普通の客まで驚いてるんだけど・・・何故?

 

「叶才三・・・この名前どっかで」

「馬鹿野郎、忘れたのか!? 昔、ワシと共におまえが追ってた4億円強殺事件の主犯、影の計画師、叶才三だ!」

Oh・・・凄い偶然。

まさか20年前の事件の担当刑事(引退済)が居合わせるなんて。どういう確率!?

 

これ、少しマズイ。

何故なら今回、犯行の過程で『私自身が20年前の犯行グループの一員』ってことを明かさなくてはならない。

20年前の事件だから、あと2時間で時効が切れる。ネタ晴らしはその後だから普通は逮捕されないが・・・

この刑事の熱の入りようを考えると・・・めっちゃキツイ尋問してきそう。

そうじゃなくても、犯行の邪魔になりそう・・・

 

 

案の定。

想像以上に騒ぎが大きくなって、亀田を殺害してから誰にも見られないように船尾の箱に閉じ込めるのが大変に。

次のトリックも刑事が叶才三探しを諦めるのを待ってからに。

 

でもまぁ、0時になったら諦めてくれるから、それからゆっくりトリックを仕掛ければいい。

 

・トイレに呼びつけた蟹江を眠らせて。

・蟹江の服を脱がせて時計を外して、箱の中で死後硬直が始まった亀田に着せて。

・タバコと爆竹で作った自動発火装置を、船のデッキの上の高い所にある旗にセット。

・タバコで作った自動発火装置を亀田の入った箱にもセット。

・メッセージ付き万札にナイフを刺して床にセット。

・船尾で「おーい来たぞ~」と叫んで、船員が来たら「ここに来た事は誰にも言わないでください」と伝えてからレストランに戻る。

 

やることが・・・やることが多い。

タバコのトリックは約10分で発動するから、ほんと時間との勝負。

 

だが皆、安心してくれ。

私はこの通りの豊かなボディだが、実はその中身はスーパーアクロバティックボディなのだ。

よって。やることは多いが、やれてしまう。

現にこのトリックを仕掛けるのに所要時間わずか6分!

惚れても、ええんやで。

 

 

 

そして爆竹が爆発したら皆でデッキへ。自分で用意したメッセージに驚きながら、叶の関係者を匂わせる演技を圧倒的演技力で演出。

船尾で箱が燃えたら、隠しておいた睡眠中蟹江を舳先の縄梯子にくくるだけ。

縄梯子に・・・くくるだけ。

 

まぁ、くくるだけだから簡単。

くくった後、蟹江(実は亀田)の焼死体を皆で観察して、後は刑事の取り調べを受けるだけ・・・

 

 

 

ちょっとイイ? 誰も気づいてないけど、異常事態発生中。

黒焦げの焼死体。犯罪者の私でもドン引きのグロテスクな死体。

一般人が平然と見ているんですけど・・・

 

眼鏡の気弱そうな男が、蟹江の腕時計に気付くくらいの近距離に来てるし。

海で父を亡くした磯貝さんも、死体のファイティングポーズみて笑ってるし。

そして何よりも。

眼鏡の小学生が超至近距離で死体をガン見している。それを誰も注意しない。

 

もうさ。変な汗がデュルッデュルに出てくるよ。

そりゃ出たほうが演技としては好都合だけど、素で出てくる。

 

 

その後。案の定、刑事のキツイ尋問が始まる。

ヤバイ。蟹江にトドメを刺しに行く時間が・・・無い!

と、心配した矢先に事態は刑事のほうから動いてくれた。

「なに!? 亀田さんが部屋にいなかっただと!? 馬鹿野郎! そんなコロコロ人がいなくなってたまるか! どけ! ワシが捜しに行く」

物理的に、感情的に刑事が動いてくれたおかげで解放された私。

その流れのついでに磯貝さんが「元・刑事と探偵に私たちを拘束する権限は無い」って俺に都合のいい屁理屈をこねてくれた。

これでトリックの続きに入れる。

舳先にくくった蟹江を殺せるぞ!

 

と思った矢先、船首に向かった私の目の前にいたのは、蟹江を発見してめっちゃ驚いている服部平次だった。

うわっ。危ねっ。

もし刑事からの解放があと1分でも遅かったら・・・

そして、もし都合よく鉄パイプを持参していなかったら・・・

 

しかし私は都合のいい男。全てを持っている男。

よって・・・

 

ドガッ ヒュオオォォォォ ザパァン

服部平次に勝利。

 

 

 

その後、子供が駆けつけるまでの数十秒の間に

船首から船尾に移動して、次なる時限爆竹破裂装置をセットしておく。

 

そしてしばらくして爆竹が鳴ったら

・蟹江を引き上げて射殺

・死んだ蟹江に銃を握らせて、自殺したように見せかける

・舳先からガラスごしに自分の腕を撃って、蟹江に狙撃されたように見せかけて

・さらに時限爆竹爆弾をセット

しておく。

 

最後に皆に白状すると言ってレストランに行ったら、爆竹の音に合わせて撃たれたフリをするだけ。

 

 

長かった。忙しかった闘いよ、これでさらば!

あとは待っているだけで・・・

「何もかも解けましたよ。この事件の真相がね」

と、眠りの小五郎の推理ショーが始まった。

 

 

「犯人は蟹江さんです。警視殿のいうとおり、死んだと見せかけて身を隠し、殺す機会をうかがっていたんですよ。鯨井さん、あなたをね!」」

踊った! すごくダンサブル!

毛利小五郎が私の手のひらで踊りながら推理を咲き乱れさせていき。そして・・・

「彼こそが20年前に死んだと思われていた、影の計画師、叶才三だったんですよ」

フィニッシュ! 完全犯罪は達成された。

 

しかし突如。意外なところから切り崩しが発生してしまう。

「ウソ、ウソよ。この人が叶才三なわけないわ! だって叶は、叶は私の父」

私のピンチを救ってくれていた磯貝さんの衝撃告白。

【蟹江=叶才三】の設定、秒で覆されてしまいました。

 

しかもそれに乗じて毛利探偵が急に推理を変える始末。

「じゃあ誰だ! 一体誰だっていうんだ犯人は!?」

と、刑事が問い詰めていると・・・

ドオオン! と、船の後方100mで例の気弱そうな男が仕掛けた時限爆弾が大爆発した。

 

 

!!??

 

待って。展開が込み入りすぎ。

どうやら彼は20年前の銀行強盗時に私たちが殺してしまった銀行員の婚約者で、私たちに復讐するために爆弾を用意していたそうだ。

それを毛利小五郎が察知して、ゴムボートで安全圏に隔離していたものが爆発したわけだ。

 

・・・・・どゆこと? なんでお前爆弾を常備してんの? 旅行先で犯人と出会えた時のために?

で、それを察知するって・・・どゆこと?

 

そんな私の混乱を無視して、毛利探偵は推理を続け。

「犯人は、昔の仲間である鯨井さん、あなたしかいませんよね?」

ファイ!?

さっきまで私の手のひらの上でメダパニダンスしていた毛利探偵が、いつの間にかマッスルダンスで私に攻撃を仕掛けてきている・・・だと!?

しかも証拠として、さっき撃ったガラスに付着した私の血液まで指摘。

したかと思ったら、何よりの絶対的証拠。生き証人【服部平次生還】を発動してきた。

 

 

こうして、謎は全て解かれた。

 




いかがでしたでしょうか?
二十年目の殺意 シンフォニー号連続殺人事件。


敗因はやっぱり、20年前の事件の関係者がツアーに参加しすぎたことでしょう。
逆に事件の無関係者が高校生2人と小学生1人しかいないって・・・

関係者がホイホイされなければ勝てたのに。
って、最初は思っていましたよ。
でも皆さんご存じでしょ?

古川大⇒才三叶 だったんです。
そうとも知らず、私自身が関係者をホイホイしてしまっていたんです。
私こそが、叶の手のひらの上で20年も踊らされ続けていた、明智以下の存在だったんです。


ですが、私の愚策をご覧いただいている皆さん、他人事じゃありませんよ。
今までの読者リクエスト受け付け企画ですが。
実は最初から、作者が想定した通りなんです。

作者が書き溜めた事件簿の中から、その事件が該当して、きっとリクエストに挙がるであろう条件が提示されていただけなんです。
つまり、読者の皆さんも作者の手のひらの上で踊っていたにすぎないんです!


皆さん。反撃に出ましょう。
次の事件リクエスト。作者が本番ギリギリで対処に追われるような事件をリクエストしてやりましょうよ。一矢報いてやりましょうよ!

ということで私からのリクエスト条件はコチラ!
『アニメオリジナル回』

原作の漫画に無い、作者の想定外から攻めてやりましょう!
ただし、アニオリ回にはたまに事件性の無い話もあるので、【殺人事件】に限定します。
それでは皆様。よい復讐を!
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