名探偵コナン&金田一少年の事件簿の犯人たちの事件簿   作:三柱 努

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100%の答えを目指して、謎や暗号、オールクリア!
今日の事件は迷宮洞窟。歩きやすいし少し明るい。
たった一つの真実隠す。見た目は平気、中身はドキドキ。それは犯人!



命がけの復活 江戸川コナン銃撃事件

俺は・・・頬骨の出っ張った男。仲間と4人で銀行強盗をしてきた。

が、1人が顔を見られちまったから大変。

でも俺らは焦らない。バラしちまえば問題なし。人の来ない所に隠してしまえば足はつかない。

 

ということで今、俺たちは奥多摩のキャンプ場の近くの鍾乳洞に来ております。

キャンプ場っつってもほぼ森。静かな湖畔があるわけでもなし。コテージがあるわけでもなし。ガチのキャンパーしか来ないような辺境の地。死体が腐っても誰にも迷惑かからない。

しかも鍾乳洞の入り口には【入るな危険】のロープが張ってあるし、ひらがなの「と」の字が彫られた変な石碑が立てられている。怪しさ100レベル。

こんな場所、絶対に誰も来るはずがない。どうぞ死体を隠してくださいと言わんばかりの好立地。

よし。さっさと死体を隠して、特上うな重でも食いに行こうぜ!

 

「ヒィ!」

 

ガキがいた。しかも4人。

親とか大人はいなさそうだが・・・何処のどういう運命の巡り合わせが狂ったら、こんな死体安置洞穴にガキが迷いこんでくるんだ?

一応撃ったが、すぐに隠れられちまったから見失っちまった。

とりあえず俺は見張りのために入口に走ったが、外には出て行ってねぇようだな。

仲間の所に戻ると、ロン毛の仲間が洞窟の奥に続く道で眼鏡を見つけていた。

しかもその近くに乾いてねぇ血痕も。

なるほど、俺の弾が当たってたっつことか。しかもこの血の量なら怪我もデカい。

すばしっこいガキどもの足も遅くなるはず。追いつくのも時間の問題だな。

 

 

と、思っていた矢先に現れたのは分かれ道。

ガキどもはどっちかの道に行ったはずだが・・・どっちだ?

「おい、なんだありゃ?」

仲間のゴリラが分かれ道の片方に、ライト付きの時計が落っこちてたのを見つけた。

ガキどものか? 洒落たもの持ってるなぁ。しかも光量は俺たちの懐中電灯並み。高性能!

だが所詮はガキ。宝の持ち腐れだな。こんなものを落として、俺らにヒントをくれちまうなんてよぉ。

 

「待て。そいつは罠だ。よく考えてみろ。いくらガキでも光っている物を落として気付かねぇわけがねぇ。しかも御丁寧に時計のベルトが締まってやがる。つまりコッチの道を通ったと見せかけて、実はコッチに逃げたというわけだ」

ロン毛の推理が炸裂。

 

ところがどっこい、コッチの道は行き止まり。途中、ガキと出くわしてもねぇ。

ガキに一杯食わされた。時計が無いほうに俺たちが行くと、ガキは既に読んでいたんだ。

こんな物言わぬ時計を使っての心理戦は、鏡を覗き込むようなもの。

相手の心を読んでいるつもりが、自分ならどうするかと言う自己への問い掛けとなり、気付けば、ただ自分の心をなぞっているだけ。

つまり、ロン毛こそ蛇なんだ。

ロン毛は優秀だ。俺が出会った大人達の中じゃ文句無くナンバーワンの切れる男さ。

そんな優秀な男が、まずこの時計に気付かないはずが無い。

気付く。気付くさ。

そして気付いたら、この時計をそのまま単純に信じたりなんかしない。

洞察する。

時計は仕掛けと見る。ガキの作為を見抜く。

当然だよ、優秀なんだから!

優秀だから気付いた後に疑う。

そして、ほくそ笑む。このバカめと!!

そうなればもう自分の勝ちを疑わない。

そりゃあそうさ。なんせ今自分が相手にしているのは、優秀な自分と比べたら話しにならねえクズ! ガキなんだから!

驕るよな。驕るよな優秀だから。

ここまでクズを寄せ付けずに強盗し続けてきたんだから。

その優秀ゆえの驕りを討ったんだよ!!

 

などと、俺の心の中のガキが歓喜しております。

 

「へっへっへ、すぐに引き返して後を追うんだ! ブチ殺してやる!」

ロン毛怒りモード突入。暗闇の中で目を血走らせないで、地味に怖いから。

捜索再開。してると「キャー! うわぁー」と聞こえてきたぜ、ガキの悲鳴が。

近いぞ!

 

と、思ったら今度は道がいっぱい。今度は5つも。

仕方なく俺が分岐地点で見張りをして、他の仲間がかたっぱしからガキどもを探すことになった。

 

「どうして早くそれを言わないんですか!」

 

ガキの声が聞こえてきた。洞窟だから反響して位置が全然分からない。

でもなんとなく、一番奥の方から聞こえてきたような・・・探しに行ってみるか。

 

「おい! ちゃんと見張ってろと言ったろうが!」

 

戻ってきたロン毛に叱られた。結局、最初に探しに行った道にはいなかったみたいだ。

「ガキどもが戻ってくるかもしれねぇから、しっかり見張っとけよ!」

シュン⤵

 

だけどさ・・・その道から出て来たんだよ、ガキども。

「いっせーの!」

でもって石ころを投げてきた。可愛いなぁおい、そんな精一杯の武器で俺を倒そうなんて・・・

キキキキキキ!

石の音に釣られて、たくさんの蝙蝠が俺に襲来! 可愛くねぇ!

しかもその隙にガキどもが最後の道に向かって走って逃げちまった。

しかも出口が見えてきた。ヤバイ!

 

でもそこはロン毛の射撃能力が火を吹いた。銃弾が一番デブのガキの足を掠めて、ガキは大転倒!

俺ん時はちゃんとガキを流血させたんだけどなぁ。俺の勝ち!

「よぉし捕まえたぞ! 二人とも、外に出ずにこっちに来るんだ。ほぉら早くしろ、コイツの脳天ぶち抜くぞ」

ロン毛の脅しにガキども、涙目だけど素直に投降し始めた。

スゲェな。俺だったら友達だろうが見捨てて逃げちまいそうなのに。

イイ子だ。

 

だがその時! 突如として外から光が!

「警察だ。お前たちは完全に包囲されている。銃を捨てて投降しろ! 繰り返す」

初めて聞いた。お前たちは完全に包囲されている。ドラマでしか聞いたことねぇのに、まさか俺が当事者になるとは。

しかも俺、いつの間にか背後に回られてた警官に拘束された。

すげぇ、本当に完全に包囲されてるよ。

 

なのに諦めないのは我らがロン毛。

ガキを人質に強行突破しようとしてる。

「バーロ。オメーの将棋はもう詰んでんだ。じたばたしてんじゃ、ねーよ」

ガキが何かつぶやいた。でもってその瞬間にロン毛が気を失ったようにその場で崩れ落ちた。

一体何が・・・

 

!?

 

ま・・・まさか、は・・・覇王色の!?

 

 

 

 

 

こうして謎は全て解かれた。

 




いかがでしたでしょうか? 命がけの復活 江戸川コナン銃撃事件。
もしくは洞窟の探偵団と負傷した名探偵。

いやぁ、敵に回しちゃいけない奴を敵に回したのが敗因だな。近い将来、新世界で名を馳せるレベルのガキを相手にしたんだ。五体満足で逮捕されただけありがたいと思わねぇとな。

にしても俺たちはどこで道を間違えたんだろうな?
銀行強盗した時か? これって成功してもその後でよく死ぬって聞くし。そもそも成功しにくいって聞くし。

そもそもあの鍾乳洞、道に迷って出られなくなって死ぬ奴が多い洞窟なんだよな。
俺たちガキも含めて、よく生きて出口まで到着できたな。運が良かった。
あ、だからそこで運が尽きて俺たち逮捕されたのか。成程。
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