名探偵コナン&金田一少年の事件簿の犯人たちの事件簿 作:三柱 努
今日の事件は敵がガンダム シャアにセイラにアムロにカティ
たった一つの真実隠す。見た目は平気、胸はドキドキ。その名は犯人!
私は銀行員の浦川芹奈。
勤務先に入った銀行強盗に恋人を殺されたの。どうやら強盗犯は彼の顔見知りで、口封じのために殺された。
だから私は復讐する。この銀行強盗犯3人に。
彼が死に際に言った「おい、けい」という言葉から、強盗犯の一人が樫塚圭ということは分かったわ。
彼の知り合いの「けい」という名前を片っ端から探して、ついに樫塚圭にたどり着いた。
家を訪ねて出て来た男に中に入れてもらうと、部屋の中で拳銃を見つけた。やっぱり男は強盗犯の一人。ということでサクッと殺害。
だけどこの男は樫塚圭じゃなかった。
ということで、後でこの部屋に戻ってくるであろう樫塚圭を待ち伏せるために、私はスーツケースに男の死体を入れて、盗聴器を仕掛けて待つことにした。
ええ。大人が入れるサイズのスーツケースに死体を入れて、盗聴器を仕掛けたわ。
え? どこでそんなのを手に入れたのかって? 何言ってるの? どっちも米花町のホームセンターに売ってるわよ。
ということで盗聴続行。だけどそこで思わぬハプニング。
樫塚圭が死体に気付いてくれないの。それどころか男が逃げたと思ったみたい。
だけど盗んだお金はコインロッカーの中。どこのコインロッカーなのかは私が殺した男だけが知っているらしいわ。
そこで樫塚圭が思わぬ行動に出たの。
どこのコインロッカーなのか、名探偵の毛利小五郎に調べてもらおう!って。
馬鹿なの? 銀行強盗犯が、よりにもよって名探偵のところに自分から行っちゃう?
そんな銀行強盗いるわけないじゃない! 常識から外れすぎてるわ! そんな強盗犯、他にいたら教えてよ! 絶対100%いないから!
ということで私は毛利探偵をレストランに呼び出して、その間に探偵事務所に侵入。事務所の鍵をピッキングで開けて。ええ、ピッキング。学校の必須科目でしょ?
そして何も知らずにやってきた樫塚圭を尋問・・・できなかったわ。私が事務所の人間じゃないってバレそうだったからスタンガンで気絶させることにしたわ。
だけど困ったわね。私のマッスルだけじゃ樫塚圭を運べない。いつか毛利探偵も戻ってくるから、樫塚圭が目が覚めるまで待つ時間も無い。
仕方ないわ。残る復讐相手は自力で探すことにして、ここで樫塚圭を殺す。
幸い樫塚圭は悪人面。私のほうが見るからにか弱い一般市民。
樫塚圭をトイレに運んで、その中で口に拳銃を加えさせて自殺に見せかけて殺すことにしたわ。
私自身はガムテープでぐるぐる巻きになる。これで私自身が依頼人の樫塚圭って嘘をつけば、怪しい男が私を拉致したけれど毛利探偵が来たから追い詰められたと思って自殺したってことになる。
あとは毛利探偵への通話履歴で怪しまれないように、私と樫塚圭の携帯を交換しておくだけ。
結果は半分成功。
樫塚圭は怪しい犯罪者ってことで推理されて、私は晴れてか弱い被害者として解放されたわ。
ええ。半分は失敗。至近距離で拳銃の発砲音聞いちゃったから鼓膜やられたわ。
あと私を送り届けるって毛利探偵が家についてくることになっちゃったのも計算外。本当なら残る1人の強盗犯を探すつもりだったのに。
仕方なく樫塚圭の家に連れていくことになったわ。そして隙を見て家から脱出・・・
「どこ行くのお姉さん」
脱出を毛利探偵のところのボウヤに見られてしまったわ。上手い言い訳もできなかったから、仕方なくボウヤも一緒に連れていくことに。
でも好都合ね。もし毛利探偵が私を怪しんでもボウヤを人質にできる。
それにボウヤには睡眠薬入りのジュースを飲ませたから、もし強盗犯とバトルすることになっても、彼には被害が及ばない。
あとは樫塚圭の携帯から残る1人を探すだけ・・・
「ボクが見つけてあげよっか? お姉さんが捜してる女の人」
な!? ボウヤ、起きたの!? 睡眠薬飲ませたのに!? 耐性すごいの!? その若さで睡眠薬常習して、薬が効かないの?
「ああ、お姉さんに買ってもらった睡眠薬入りのジュースなら飲んでないよ。座席の下に半分こぼしちゃった。だってキャップ開けた時バキって音しなかったんだもん。あれってお姉さんが一度開けて何かを入れたからだよね?」
え? フタが開いてたら飲まないって、今どきの小学生の警戒心を侮ってた? しかも睡眠薬入りだってことまで!? ごめん、頭が追いつかない。
「とにかくさー目当ての人を捜したいんならその人たちに会いに行ってみようよ! 今、お姉さんが電話した3人、ネット上の圭さんの住所録に登録してあったから、住んでるトコわかるよ」
とにかくさー、でスルーしないで。まだ私の頭が追い付いていないのに、今ボウヤ何て言った? 住所録、いつの間に調べたの!?
「その女の人を殺したいんでしょ」
サラッと言わないで! ゲーム感覚。ゲームで敵キャラを殺したい、みたいなノリで言わないでそんなこと! 私まだ頭が追い付いてないんだから。
「浦川芹奈さん」
・・・・・怖い。もう何の感情もわかない。とにかくボウヤが怖い。
それ私の本名。私の名前に繋がるもの、何も残してないハズなのに。
死神なの? ボウヤ、死神の目を持ってるの? 私の顔を見ただけで、名前と残りの寿命、見えてるの?
そしてそこから咲き乱れるボウヤの名推理の数々。全部当たってる。怖いくらいに当たってる。まるで名探偵みたいに。まるで最初から私の隣で一部始終を見ていたみたいに。
毛利探偵の影響!? 毛利探偵の名推理をいつも見ていて、その影響でここまでの推理力を会得したというの?
な、何なの!? 何者なのよボウヤ!?
「江戸川コナン、探偵さ」
こうして、謎は全て解かれた。
けどコナンくんは探偵だけど小学生。私を警察に突き出すどころか、私がこれから殺そうと思っている3人目の強盗犯を一緒に探そうって言い始めたわ。
3人目の強盗犯の候補3人がそれぞれ住んでいるアパートに、引っ越しの挨拶をしに来た母子のフリをして調べようって提案してくれたの。
手口が手慣れすぎていたわ。
すっごく自然な演技で「わぁ~いい匂い~」って自由奔放な子供を演じて部屋の中に押し入ったりしたのには私もビックリ。
そして候補3人を訪問し終わったコナンくんは、誰が強盗犯なのか見抜いたわ。
「でもお姉さんには教えられないけどね」
ここにきて急に小学生レベルのイジワル発動? え? さっきまでの大人レベルの探偵力はどこに!?
「だってボク、死なせたくないもん。お姉さんを」
コナンくん、私が強盗犯3人を殺したら、この世に未練が無いってことも見抜いていたの。
「お姉さんがボクの言う通りにしてくれるなら、教えてあげてもいいよ。ボクの推理に納得したら、その犯人を警察に任せてお姉さんが自首してくれるって約束してくれるならね」
そしてそこから再び咲き乱れる、コナンくんの名推理の数々。
3人目の強盗犯は手川隆代という、ついさっき訪問した3人目の候補者。
凄いわコナンくんの推理。だけど1つだけ間違っていたけどね。
それは私が強盗犯の拳銃を3つとも回収したって推理。残念だけど私が回収したのは2つだけ。
「そこまで知られてたら黙って帰すわけにはいかないねぇ!」
まさかの手川隆代、来襲。私たちを尾行して、さっきのコナンくんの名推理を全部聞いていたみたい。しかも例の強盗犯の3丁めの拳銃を持って、私たちを脅迫してきたわ。多分、私たちを口封じのために殺すつもりね。
どうしよう。万事休す・・・私だけだったら相打ち覚悟で戦うけれど、ここにはコナンくんもいるし・・・言う通りにしないといけない。
と思っていた次の瞬間、私たちの目の前に車が現れて衝突!
私はエアバッグに挟まれて気を失って・・・
こうして、強盗犯は逮捕された。
いかがでしたでしょうか? 探偵たちの夜想曲。
後で聞いた話だけど、手川隆代はあの事故の直後。直後も直後。車から出てすぐに、後ろからやってきたバイクの前輪に顔面を吹っ飛ばされたらしいわ。酷い怪我だったみたい。
しかもバイクでぶつかってきたのは毛利探偵の娘さんの友達。そして急に現れた車を運転していたのは毛利探偵のお弟子さん。
さ、殺傷能力が・・・犯人に対しての容赦の制限が無い・・・
多分、私がコナンくんを拉致したから必死に取り戻そうとして、コナンくんを捕まえていた手川隆代は間違えられてボコボコにされたのね。弁解の余地も無く。
危なかった・・・私、事故に巻き込まれただけで済んで良かった。
そりゃ命を賭ける覚悟はあったけど、探偵に殺されるのはゴメンよね。
最後はエアバッグの性能に助けられた。技術の国、日本に生まれてよかったわ。