名探偵コナン&金田一少年の事件簿の犯人たちの事件簿   作:三柱 努

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時間は縦軸 俺は横軸 恋に事件に推理を刻む
今日の事件は敵だらけ カレーが美味しいレストラン
たった一つの真実隠す。見た目は平気、胸はドキドキ。その名は犯人!



コナンvs平次 東西探偵推理勝負(コナン)

俺は関西出身の甘粕亨。1週間前まで埼玉の建設会社で働いていたが、その社長を殺して大金を奪ってきた。

だけどそれを幼馴染の渋宮研吾に知られてしまったからサクッと殺すことにした。

 

トリックは簡単。社長を殺した時と同じように飴ちゃんに青酸系の毒を塗って、それを口に入れさせるだけ。

待ち合わせていたファミレスで別々の席に座って、トイレにおびき寄せるだけ。

といってもまだチャンスはある。幼馴染なんだから見逃してくれる可能性だってある。

「なんぼ幼馴染ゆうたかて、そないな頼み聞かれへん。飴ちゃんに毒塗って殺したんは自分や、せやったら自分、責任取るしかないで!」

渋宮は最後まで俺に自首を勧めてきた。ということでサクッと殺した。あとは俺に繋がる情報が残らないように渋宮の携帯電話をトイレの中に水没させて、手についた毒を洗って逃げるだけ…

 

ジャー

 

え!? トイレに他の客がいる!? まずい、ここでは洗えない!

仕方なく俺はファミレスの席に戻って、おしぼりで手を拭いてから店を出ることにした・・

 

と思ったら、もう入り口が封鎖されていた。「人が死んだから警察を呼べ!トイレは封鎖して、念の為に客は一人も外に出すな!」って。外国人の男が。

さすが外国人、日本とは違って犯罪発生率の高い国に住んでいるから、素人なのに殺人事件発生時の手際がイイ!

 

そしてあれよあれよという間に警察が到着。

しかもあの有名な名探偵の毛利小五郎まで来る始末。

探偵、もう来たのかよ!

 

そして毛利小五郎と警察の捜査開始。死体の第一発見者で、手際よくレストランを封鎖した例の外国人とも話し始めていた。

「キャ、キャメル捜査官!?」

「FBIの捜査官で、今はたまたまお休み取って日本に旅行に来てるんだよね?」

F・B・I・・・・!? FBIまでいたのかよ!

え? なんで俺の殺人のタイミングで、よりにもよってFBIがいたの!? しかも第一発見者ってことは、俺が殺人していた同じトイレの中にいたの!? どういうことよ!

 

幸い、俺は何もしゃべらずに殺したから俺の声は聞かれていなくてセーフ。

だけど死亡した渋宮が関西出身なのと、俺の事を幼馴染って言っていたことが聞かれていたこともあって、容疑者は30代~40代の関西人だという推理に。

 

まずい。ここは俺が関西人だというオーラを消さなければ。

関西人のオーラって何? とりあえず生まれも育ちも東京ってことにしておけばいいよな?

東京弁を使っておけばいい。

東京弁? とりあえず語尾に「さ」ってつければいいか。

 

ということで事情聴取が始まってしまったさ。

刑事さん2人と・・・何故か関西人の高校生も一緒に。なるほど同じ関西人が一緒に話していればボロを出すと思っているみたいだな。

だけど逮捕されたら人生アウトの状況でボロ出すわけがないさ。

よっぽどあの奥で控えているFBIや名探偵が尋問してこない限り大丈夫さ。

という感じで高校生相手に俺は普通の東京弁で答えて、注文した塩ラーメンが辛かったって情報くらいしか答えなかったさ。

 

 

そうこうしているうちに警察も捜査が手詰まり感を出してきて、何故か高校生までイライラし始めたさ。

「せやからあんたらの中に犯人の関西人がおるっちゅうのはわかってんねんや! 関西人なら関西人らしゅう腹くくって名乗り出んかい!」

ムチャクチャじゃないか。そんなことで名乗り出てバレる犯罪なんかあるはずないさ。

 

「ええっ!? 犯人わかったの? 新一兄ちゃん! うん! うんうんわかった。その推理、みんなに話してみるよ!」

唐突に眼鏡の小学生が大声で電話をしはじめたぜ。

そして俺たちに味噌汁を飲ませれば犯人が分かる、と。一気に飲めばわかるらしい。

何それ? とりあえず飲むか。

「辛っ!」

塩入れすぎだろ! 小学生の塩加減おかしいって。こんなの飲んだら塩分過多で死ぬぞ。

 

俺のリアクションに周りの東京人たちが『え?』って顔をしはじめた。

どうやら東京では塩辛いものを「しょっぱい」と表現して、「辛い」と呼ぶのは関西人だけらしい。

しかも「東京弁」という言い方をするのも関西人だけ。

「だからさー、甘粕さんはどこからどーみても、関西人にしか見えないっちゅうわけでおまんがな」

ん? 例の新一兄ちゃんの弟、何か急になんちゃって関西弁を使い始めたぞ?

なるほど俺を煽っているのか。変な関西弁を使って、関西人のプライドを傷つけようとしているのか。

みえみえじゃないか。

この程度、せいぜいストレス値20%だっての。

 

「それにや、おっちゃんタバコ左手に持ってたようやけど」

うん、70% まだ耐えられる。

 

「おっちゃん右利きとちゃいまっかー?」

110%

 

「ラーメンの箸、右側に置いてるさかいなァー」

170%

 

「わざわざそんな事した理由は簡単でんがな!」

340%

 

「怖かったんやろ? 毒の飴玉をつかんだ手で、タバコを持つのがなァー」

1000%じゃあ!

 

「ええ加減にせぇよ、コラァ!!! 急にけったいな関西弁使いよって…どーいうつもりじゃ、ボケェ!! 」

 

あっ・・・ついついイライラが限界突破して、俺の中の関西人魂が出てしまった。

しかも決定的な証拠に、俺がさっき手の毒を拭いたおしぼりまで言い当てられて・・・

「って新一兄ちゃんが電話で言ってたよ」

 

 

 

 

こないな風に、謎は全て電話越しに解かれたっちゅうわけや。

 

 

 




いかがでしたでしょうか? コナンvs平次 東西探偵推理勝負

いやぁ、敗因は圧倒的に物的証拠のせいだけれども、
せめて東京人のフリを最後まで貫いておきたかった。そこだけでもバレずにいきたかった。
関西人の品位を貶める話し方で炙り出してくるとか・・・ハメ技じゃないか!

それにしても、俺の時だけ敵が強大すぎない?
日本屈指の名探偵に、FBI捜査官まで出てきて、それでいて最後に事件を解いてきたのは店にいた小学生のお兄ちゃん。しかも現場に不在で電話越しで。そして実際に俺と相対したのは弟。
素人でしょ? そこいらの素人が結局事件を解決に導いたんでしょ?
あれか? 俺程度の事件なら警察やFBI,探偵が出るまでもない。一般人だけの力で十分ってこと?
東京の事件解決能力、怖っ!
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