名探偵コナン&金田一少年の事件簿の犯人たちの事件簿   作:三柱 努

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拾う謎解きクエスチョン ハートのリズムに推理の軌跡。
今日の事件はガムテで密室 似たのやったの3話前
たった一つの真実隠す。見た目は平気、胸はドキドキ。その名は犯人!


もう戻れない二人(コナン)(リクエスト)

私は会社員の三角篤。恋人の安実に浮気されたので殺します。

彼女と出会った群馬の山道で!

 

トリックは簡単。

練炭自殺に見せかけるために、車をガムテープで密閉した状態にする。

私自身が脱出するために、助手席側のドアのガムテープを切っておき、ガムテープを軽く貼り付けたままドアを閉めれば、一見すると助手席もガムテープで密閉されているように見える。

あとは彼女を睡眠薬で眠らせて、練炭を燃やして脱出するだけ。

そしてそれを私が第三者と一緒に発見して、彼女を助けるために窓ガラスを割って車に侵入。その第三者に気付かれないように助手席のガムテープを切るフリをすればいい。

 

 

さてこれから、その下準備をするわけだ。

群馬の山道に車を放置するわけだから、私自身もそこから離れるために移動手段を用意しなきゃいけない。レンタカーを。

犯行予定日の前の夜にレンタカーを借りて、それを犯行予定場所の群馬の山道に置いて、そこから家に戻る。

 

群馬の山道から・・・家に戻る?

積もるの確定ってくらいの雪が降る中を?

 

 

根性! トリックに必要なのは何よりも根性!

 

ということでド根性で群馬から東京の家に戻った私。もうすっかり夜は明けてる。

でもまだ私の仕事は終わっていない。

 

まずは彼女と一緒に群馬の山道まで車で行かなきゃならない。さっきまで必死に戻ってきた道を逆に戻って。

今の気持ち、正直言って殺意とかよりも虚無の方が強い。

あぁ、この道歩いたなぁって。あっ、ここで雪に滑ったなぁって。

 

でも彼女に殺意を勘付かれるわけにはいかないから、彼女の我儘にもちゃんと付き合う。

道中の本屋さんで「今日発売の小説が読みたい」と言われれば買いに行く。

コーヒーが飲みたいと言われたら買いに行く。

 

頭にちらつくのは疲・労の二文字。でも最後のひと踏ん張りだ。

雪に埋もれたレンタカーを見つけたら、あとはコーヒーに睡眠薬を入れて彼女に渡すだけ。

さて彼女が眠ったら殺すだけになるわけだが・・・覚悟を決めるとなるとちょっと動揺が。

タバコを吸って落ち着こうと思ったら、シガーソケットが無いじゃないか。

また彼女が隠したんだな? 仕方ない、外で吸うか。

 

そしてタバコを吸い終わった私は彼女が眠ったことを確認してトリックを実行。

あとはレンタカーで東京に戻り、彼女を発見する第三者をここに連れてくるだけ。

 

 

第三者の候補はもう決まっている。彼女の異変を自然な流れで説明しても違和感が無く、そして一緒に同行してくれる役職。

それは探偵。しかも私が車の窓をたたき割るという咄嗟の行動を容認してくれる、ある程度の推理力と現場力を持っている名探偵。

それは毛利小五郎! 彼ならきっと全ての要求事項を満たしてくれている!

 

あと恐れるのは不測の事態だけ。毛利探偵事務所の定休日・・・

 

大丈夫でした。幸いにも毛利探偵は事務所にいました。

ただ変な眼鏡の子供がドタバタしてることくらい。子供と言っても高校生くらいの年だけど。隣にいる小学生くらいの子供は、同じ眼鏡の子なのに落ち着いている。見習えよ。

 

まぁそんなことはどうでもいい。

毛利探偵には「失踪した彼女の車に大事な書類を入れてしまったから、一緒に探して欲しい」と依頼。

例の眼鏡の子のひらめきのおかげで、彼女の失踪先が群馬の山道だとスムーズに誘導できた。眼鏡の子っていうのは、もちろん落ち着いた小学生の方の事。

高校生の方? 彼はダメダメだよ。一緒に群馬までついて来たくせに、寒さですぐに風邪引きさんになってしまったからね。

 

 

さてここからが私の演技の本番だ。

この睡眠不足の体で彼女を心配する優しく熱血な彼氏の行動をとらなければならない。

まずは毛利探偵と一緒に運転席から彼女を発見して、毛利探偵にガムテープでドアが開かないことを確認してもらう。

次にトランクに入った野球バットをもってきてフロントガラスをぶち破る。

そして車の中に入ってガムテープがみっちり貼られていることをアピールしながら、カッターで助手席のガムテープを、貼りながら切る。

 

これで密室殺人完成。

ただ・・・車の中、臭いというか・・・一酸化炭素のガスが・・・

体調不良。正直、もう倒れそう。

だけど油断大敵。ここで彼女の死の捜査を見届けないと、何かうっかりしたミスを警察が見つけた時に、誤魔化せなくなってしまう。

 

 

こうして寒い中、毛利探偵たちと待ち続けて、ついに来てくれた警察。

ただ刑事さんが変な人で、ビデオカメラを片手に捜査を始めてしまった。

しかも捜査資料用じゃなく、完全プライベートな毛利探偵の推理の観戦用。あとで職場のみんなで観るためらしい。

 

でも毛利探偵も、この私が用意したトリックを前に、すぐに自殺と断定してくれている。

心配は無用だったか? 安心してもいい?

 

と思った矢先にやっぱり出たよ不測の推理。

例の眼鏡の子が、彼女が死んだ運転席のシートが後方にズレすぎていることに気付いた。

うわっ、視点が細かくて的確! 私、そこまで考えずに殺してた。

踏ん張って留まってよかった。「七輪を足元に置くためにズラした」説を訴えることができた。

 

でもこの眼鏡の子、どんどん私にたたみかけてくる。

現場の近くの雪の跡が、私のレンタカーのサイズと同じことに気付いたり。

例の書類が彼女の車にある矛盾に気付いたり。

言い訳が・・・言い訳に疲れる。このフラフラな脳味噌で、私もよく言い訳できているよ。

 

でもそろそろ限界だ。タバコが欲しい。

 

 

と、ニコチン摂取のブレイクタイムを過ごしていた私に・・・最悪の不測の事態が急に襲ってきた。

毛利探偵の推理ショー?

 

「犯人は車内にいた安実さんを助け出そうとして、フロントウインドーを金属バットで割って中に入り、助手席側のドアに目張りされたガムテープを切り裂いて開けた、三角篤さん、あんただと言ってんだよ!」

 

せ・・・説明が丁寧で回りくどい!

犯人は○○さん、あんただよ! って言ってくると思っていたのに。その間に挟んでくる情報が長い!

やめてよそういう、犯人の心臓に悪いスペース作り!

 

そしてそこから咲き乱れる毛利探偵の名推理の数々。

 

 

こうして、謎は全て解かれた。

 

 




いかがでしたでしょうか? もう戻れない二人。

いやぁまさか最初からバレていたなんて。
たしかに車内の人を助けるために窓ガラスを割るって行為、その時に飛び散るガラスが当たらないように気を付けるはずですよね。そう、車内にいる人が生きていると信じている人間なら。

それにしても1つ気になったのが。
あとで殺人だと分かったとはいえ、死体のある現場の側で子供がうろうろするのを誰も止めないのか?
ほら、あの例の眼鏡の子。
え? 高校生の方?
いや今回は小学生の方。落ち着いている方の。
あれか、落ち着きすぎて誰も気づかなかったのか。ステルス機能的な。
・・・・いや、さすがに気づけよ警察!
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