NEXT Rainbow!!   作:A×K

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せつ菜ちゃんのURがきたああああ!
(善子のURも来ました)

これが青リンゴ農園の底力…。
くっくっくっ…(良い子はマネしないように)


第10話

次の日の放課後、俺は部室に行く前に生徒会室に向かおうとしていた。

 

会長さん(せつ菜ちゃんだけど)に呼び出しを受けたからだ。

 

もうすぐ、生徒会室に着くと言うところでせつ菜ちゃん…いや、中川会長が出てきた。

 

「今到着しましたよ、会長さん」

「あ、宮之原さん!お待ちしていました!♪」

「ん、会長さん……堅苦しいのは嫌だし、上の名前で呼ばなくても…」

「では、真名である峻さんと呼ばせてください!」

「…ん、んん…それでいいよ」

 

本当の姿を知った瞬間…中川会長のアニメ愛が随所に伝わってくる。

本人曰く、なかなかそういう話をできる人が居ない+学校内ではそういう話が出来ないから…との事。

 

(色々あるんだな…生徒会長っていうのも)

「…とりあえず、着替えて部室に向かうか?」

「はいっ、着替えが出来そうな空き教室があったので、そこの前で見張っててもらっても…よろしいですか…?」

 

「ん、会長さんのお願いなら断りませんよ」

そう言うと俺と中川会長は2人で空き教室に向かうことにした。

 

 

───────────────────

 

 

着いた空き教室はスクールアイドル同好会の部室からわずか2つほど離れた所だった。

 

偶然にも、空き教室が出来たらしい。

その教室の前で中川会長の着替えを待つ俺。

 

 

(あの後、優木せつ菜ってスクールアイドルについて色々調べてたけど…ファンも多いし、結構注目されてるみたいなんだよな)

あの時の一件は特に問題はなかったらしい。

無事にライブも出来て、手当てのことも何度もお礼をされた。

 

…それに気がついた事があった。

 

(本当の姿って…なんかこう…可愛らしいというか)

ぶっちゃけた事を言うと、生徒会長の姿とはかけ離れていた。

笑顔もよくするし、なにより眼鏡を外すと…めちゃくちゃ可愛い。

本人には伝えられてないけどね。

 

「ともあれ、スクールアイドル同好会に戻ってくれてよかったよかった」

「何が良かったんですか?♪」

 

ひょこっと顔を出して俺の目の前にぴょんっと姿を出した…中川会長、いや、いまはせつ菜ちゃんか。

「…可愛い」

「えっ……あっ、ありがとうございます…っ!///」

 

しまった、本音が口から漏れた。

しかし、嘘ではない。

いつもの生徒会長の姿とは一変。

眼鏡を外し、髪型もイメージとは真逆だった。

 

生徒会長の時は真面目でキリッとした顔つきだったのが

今の姿はどこか幼く、可愛らしさで溢れていた。

 

「…これが、優木せつ菜の姿、だね?」

「はいっ♪…なんだか、学校でこの姿をするのが久々で…緊張、しますね…」

「似合ってるよ」

「ありがとうございます…っ!

では、早速部室に…!」

 

「あ、待って!…さすがにいきなり部室に突撃したら、みんな驚くと思うから…俺が話を振ってくるから、中川会長…じゃなくて…せつ菜ちゃんはこの空き教室で待ってて?」

「そ、そうですねっ…分かりました!」

 

そう言うとせつ菜ちゃんは空き教室の中に再び入った。

 

 

──────────────────

 

 

「みんな、お疲れ様~」

 

何事も無く、部室に入る俺。

 

「あ~っ!峻先輩遅いですよ~!」

「ごめんごめん、道草を…こう、あむあむあむって食ってて」

「…?…そ、そうなんですか?」

 

かすみちゃんがプンプンと怒り、しずくちゃんが不思議そうに呟いていた。

 

 

「峻くん、帰りのホームルームが終わった瞬間どこかに行っちゃったから心配してたよ?」

「さーてーはー?…新しい子でも勧誘…してたのかしら~?♪」

 

ほっとする歩夢とぐいぐいと肘で突っつく果林先輩。

 

「彼方ちゃん…待ちくたびれて…寝ちゃいそうだ…よぉ…すやぁ~…」

「か、彼方さん…っ…寝ないで…っ…」

「峻くん、お菓子食べる?♪」

「愛さんが愛してやまない、ぬか漬けもあるよ~♪」

 

うたた寝をする彼方さんを起こす璃奈ちゃん。

そして、お菓子と…ぬか漬け?を勧めるエマさんと愛さん。

 

「ん……えっと、みんなに報告がある」

「「…???」」

 

咳払いをし、話し始めようとする俺を見ていつもと違うと感じるメンバー一同。

 

「…今日が、部室の明け渡し日…なんだ」

「「…あっ…」」

 

現実に直面した顔をする。

顔を俯かせたのは、かすみちゃんと歩夢。

 

「…あと2人…です、よね…」

「……うん」

 

「……ああ、今日までに…あと2人、だ」

「…さすがに…2人は…」

「部活動に入ってない子に一時的に入ってもら……いえ、さすがにそれは…ダメね」

 

「ここで…ゲームオーバー…?

璃奈ちゃんボード…しゅん…」

「ま、まだ終わったわけじゃないよ!りなりー!」

 

 

「…ん、あと…これは良いニュース」

「「……え?」」

 

「ちょっとまってて」

良いニュースと言い残して、俺は部室を後にする。

 

 

「…えっ、えっ???

良いニュースって…なんですか、峻先輩…?…って、もういない…」

「峻くんの事だから、きっと何か案があるんだよっ……って、そう言えば峻くんって…同好会の部員…だっけ…?」

 

「そう言えば…彼、部員なのかしら?」

「いえ、私が演劇をしてる時にお誘いをしてくれた時は…あくまでも自分はお手伝いだ、と……」

 

「つまり、峻先輩が部員になってくれたらあと一人ってことじゃないですかっ!」

「すやぁ……好転…したぁ…?」

「ま、まだ分からないけど…好転に…あぁ、色々あって愛さんのダジャレが決まらない~!」

 

 

──────────────────

 

 

「…準備は、いい?」

「はいっ…まだ、ドキドキしています、けど…」

 

「ふふっ、手でも握る?」

「そ、それは…っ!!」

「なんてね、リラックス出来たし…行こうか」

「……はいっ!」

 

──────────────────

 

 

スクールアイドル同好会のメンバーがワーワー言ってる中…扉が開かれた。

 

「お待たせ、みんな……そして」

「…お、お久しぶり…です…そして…はじめましての方は…はじめまして…優木せつ菜…です!」

 

「「…え……えええええ!!!」」

しずくちゃんとかすみちゃんとエマさんが驚いた声を上げる。

その声に反応した彼方さんが起きる。

 

「こ、この人が…優木せつ菜…ちゃん?」

「凄いよ、しゅんしゅん!…一体どこで…声を…?」

 

「んー……道端に拾ってくださいって箱に入ったせつ菜ちゃんを見つけた?」

「ち、違いますよ…!!

…えっと、訳あって…スクールアイドル同好会に戻ってくることになりました…もちろん、皆さんがOKを出してくれれば…ですが」

 

そうか、生徒会長が実は優木せつ菜でしたって言うのは誰一人として知らないからこうなるか。

 

 

「も、もちろんですよ~!待ってたんですよせつ菜先輩~!」

「おかえりなさい、せつ菜さん」

「戻ってきて嬉しいよ~♪」

 

「ふふっ、峻の人脈は侮れないわね♪」

「これで…9人目だぁ~♪」

「ということは……後1人?」

 

 

「…ねぇ、峻くん」

「ん、どうした?」

「峻くんも…スクールアイドル同好会に入って!

部長として!」

「…えっ?」

 

歩夢からの思いもよらぬ発言に固まる。

…部長?俺が!?

 

「い、いや、でも…っ」

「歩夢ちゃんだけじゃないわ、私達も同じ意見よ」

「峻先輩の働きぶりを見れば当然のことですよ!♪」

 

「峻さんほど、相応しい部長はいませんよ♪」

「璃奈ちゃんボード…うんうん」

「私も同感~♪」

「同好会唯一の男の子~っ…彼方ちゃんも…良いと、思うなぁ~…♪」

 

「…ふふっ、皆さんから好かれてますね♪」

「せ、せつ菜ちゃんまで……分かったよ…

それに、俺で10人目…だよな…」

 

「「「よろしくね、部長!♪」」」

「…あはは、これから大変そうだなぁ」

 

「じゃあ、これで部活動が出来るんだね!

生徒会長に伝えてこよ!♪」

「あっ………!」

 

あわあわと慌てて俺に助けを求めるせつ菜ちゃん。

「ああ、それは明日俺が言ってくるよ…部活動の届出もしないといけないしな」

「そ、それもそうですね♪」

 

「それに、いまは今後の活動について話そう?」

「え~っと…今はスクールアイドルフェスティバルに出る…んですよね、歩夢先輩?」

「うんっ、峻くんと一緒に決めた事だからね!♪」

 

「ああ、まずは…今の力量を知りたいから…ライブに出ようと思ってる……1ヶ月後…9人、ソロとして」

「えっ……ソロって珍しいんじゃないかしら?」

「そうでもないですよ、今はソロやデュオ…色々部門がありますし♪」

 

「俺のわがままだけど…今は個々の特徴を知りたい、から」

「えっえっ…でも、作詞や作曲はどうするんですかっ?」

「それなんだけど……俺が担当するよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「えええぇ~!?」」」




せつ菜ちゃん成分多め!

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