薫子「あぁ、居た居た…ちょっといいかな?」
「…薫子さん?」
控え室に戻ろうとした時…俺は薫子さんに呼び止められた。
薫子「少し話せないかな?」
「…俺は大丈夫ですが…どうしたんですか?」
薫子「まずは…素直に君には頭が下がるよ…」
「…えっ?」
一瞬、薫子さんが何を言っているのか分からなかった。
薫子「私もね、スクールアイドルしてたんだ…もう昔の話だけどね?
…だから、こういうイベントを一から…自分たちの手で作る…そんな事が出来る中心人物になっている君には…本当に凄いの一言に尽きるよ」
「…薫子さんも…スクールアイドルを?」
薫子「ははっ、見事に失敗して栞子に悪い印象持たれちゃったけどね」
「…そうだったんですか…」
薫子「…でも、さっき…見て回ってた時に栞子を見かけたけど…弾けるくらいの笑顔でさ、凄く目が輝いていたよ、あんな姿…初めて見た」
「…栞子の笑顔…」
薫子「こんな事言うのも変だけど…栞子の事、よろしく頼むよ
あの子も…きっとこの先、自分じゃどうすることも出来ない問題が出てくるはずだから…君の力が必要になる時が…」
「…俺でよければ」
薫子「頼もしいよっ……後、これは個人的な質問なんだけど…」
「…はい?」
薫子「君にとって…スクールアイドルは何…かな?」
「…何…ですか…」
薫子「抽象的でもいい、君の思う事を聞きたいんだ」
「…そうですね…''輝かせたい存在''…ですかね」
薫子「…へぇ」
…うん、これはAqoursの悠だった時も
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の峻としても…変わらないよな。
「…俺は彼女たちが自分の憧れや夢に向かって輝くサポートをするだけですよ
…そして、彼女たちの精一杯の輝きを…一番近くで見たい…それだけです」
薫子「…自分に負担がいくらかかっても…かい?」
「負担なんか全て背負いますよ…彼女たちの一番の理解者で居たいので」
薫子「…なるほど、栞子がああも惹かれるのが…分かった気がするよ」
「…えっ?」
薫子「なんでもない、すまないね
引き止めちゃったりして」
「い、いえいえ…っ!」
軽く会釈をすると薫子さんは手を上げて反応した。
薫子「…宮之原 峻…か………なるほど、面白い子だ
……あの子なら…あの問題も…どうにかしてくれる…だろう」
天を見上げる薫子。
小さく天を舞う飛行機を目で追いながら。
────────────────
【控え室前】
栞子「あっ…峻さん、どちらにっ?」
「薫子さんと話してたよ」
栞子「姉さんと…?…すいません、失礼なことを言われませんでしたか?」
「いや、もうその逆だよ…なんか改めて実感させられたというか…」
栞子「…と、言いますと…?」
「ん、まぁそっから先は内緒。
…今度薫子さんからあの髪型どうやってやるのか聞こうかな?」
栞子「…い、いくら自由な校風とはいえ…あの髪型は些か問題が…」
「あ、やっぱり?…かっこいいと思ったんだけどなぁ…」
栞子「あの…峻さん…1つ、お願いがあります…」
「お、栞子からお願いとは珍しい…どうした?」
栞子「それは、その…この後の閉会式の後で…」
「…?」
もったいぶった言い方をする栞子に俺はただただ、首を傾げるのだった。
────────────────
【閉会式後】
「…あの、栞子…なんで俺はステージに立たされてるんだ?」
大歓声とはアンコールライブが終わった後…俺は栞子に手を引かれて
ステージに上がっていた。
栞子「…改めて、お礼を言わせてください…っ」
「なんだよ、急に…」
栞子「ふふっ、峻さんが控え室に居ない間…皆さんと話し合ったんですよ♪」
「…?」
愛「しゅんしゅんにだけ見せる10人のライブだよっ!♪」
せつ菜「逆サプライズですよ~っ!」
歩夢「栞子ちゃんが同好会の練習参加してる時に…振り付けとか覚えたの…知ってるかな?♪」
「…えっ…10人で…っ?」
果林「そうよ、しっかり目に焼き付けておきなさい?」
彼方「フルパワーで頑張るよ~っ♪」
エマ「普段のお礼も兼ねて…ね?♪」
「…みんな」
かすみ「ほらほら~っ、可愛いかすみんを間近で見るチャンスですよ~っ♪」
しずく「μ'sやAqoursの皆さんは控え室で一足先にお疲れ様パーティーをしてもらってますよっ♪」
璃奈「終わったら、一緒に行こう、峻さん」
栞子「では、特等席で…見ていてくださいね?」
「…皆…ありがとう」
歩夢「じゃあ、栞子ちゃん…タイトルコールお願いっ♪」
栞子「はいっ、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会で…」
「「「────TOKIMEKI Runners!!」」」
……あぁ…そうだよ、薫子さん…俺が見たかった景色は…輝きは…。
「……ここに、あったんだ…」
10人で行うステージ…その輝いてる姿を…1人、しっかりと目に焼き付けるのだった。
────────────────────────
【控え室】
穂乃果「あっ、皆やっと来た~!…って、えええっ!?
峻くん、めちゃくちゃ泣いてるんだけどっ!?」
果南「ど、どうしたの~っ!…かすみちゃんに、いじめられた?」
かすみ「かすみん、そんな事しませんよ!!!」
歩夢「…あはは、ちょっと深い事情があって…」
海未「きっと、感動による嬉し涙でしょう…見てください、あの同好会皆さんの暖かな光景を」
ことり「ふふっ、逆サプライズライブは成功だったみたいだね♪」
千歌「峻くん~!泣いてる暇あったら私のグラスにお酌しろ~!」
鞠莉「…ジュースよね?…それ…」
梨子「というか、千歌ちゃん酔ってる!?」
千歌「わーーーはっはっは~♪」
「…やれやれ、感傷に浸れないくらい明るいな、皆は…」
しずく「ですが、この光景が峻さんが見たかった景色…なんじゃないんですか?♪」
「…ああ!」
同好会のみんなと…μ'sとAqours…Saint Snowと…みんなで叶えた夢。
しばし、その余韻に浸る事にした俺。
…最初の頃には、想像もしてなかった。
バラバラだった同好会が…敵視してた生徒会長が…。
「…みんな、成長したな…」
そう思う度に…胸が暖かくなる俺だった。
戦争まであと2日…っ!!!
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よろしくお願い申し上げいざ候!!!