NEXT Rainbow!!   作:A×K(アツシくん)

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彼方「…すやぁ~♪」
「…セイウンスカイ…っ?!」

彼方「クラッシュタイプの刑~♪」
「ぎゃああああ!」


第153話

【夜】

 

せつ菜「あれっ、峻さんは?」

歩夢「そういえば、居ないね…私、探してくる!」

せつ菜「あっ、私も!」

 

峻の携帯が部屋に置きっぱなしになっている事に気がついた歩夢は部屋を後にした。

そして、その後をせつ菜が追いかけて部屋を出た。

 

果林「あらあら、忙しないわね~」

エマ「…ふふっ、これも青春だね~♪」

彼方「…」

愛「カナちゃん?どったの?」

彼方「あ、ううんなんでもないよ~♪

…って、1年生組も…居ないよ~?」

 

 

────────────────────────

 

 

 

【学園内 廊下】

 

「…………………………………」

俺は一人、月を眺めていた。

…後ろには、ピアノ。

月が雲に隠れたのをその目で確認し…俺はピアノの椅子に腰かけた。

 

 

「……………すぅ……」

小さく息を吸い、ピアノの旋律を奏でる。

(…少しでも…悠としての…Aqoursとの時間を忘れないためにも…)

 

 

奏でる一音一音に自分の思いを乗せながら…演奏を続けた。

 

 

────────────────────────

 

 

【同時刻 廊下】

 

 

しずく「な、ななな、なにかピアノの音が…っ!?」

かすみ「ば、馬鹿なこと言わないでよ、しず子~っ!」

栞子「…そういえば、虹ヶ咲学園には昔から七不思議があると聞いたことが…」

璃奈「逃げなきゃ……………くる………」

 

かすみ「ぎゃ、ぎゃああああああっ!」

しずく「あっ、か、かすみさん待って~!」

栞子「…おかしいですね、当初の予定では…私たちが皆さんの事を驚かせるという事で変装をしたのでは…」

 

そう言って自分の着た変装姿を翻しながら確認する栞子。

 

璃奈「まぁ、部屋に戻っていったから結果オーライ」

が、しかし…。

 

かすみ「ぎゃ、ぎゃああああああっ!

顔パックお化け~!!」

しずく「か、かすみさっ…きゃぁっ!」

部屋から勢いよく出てきたかすみを抱き留めたしずくだったが勢いのまま押し倒された。

 

愛「だーれが、顔パックお化けだと~…っ?」

果林「失礼ね~、私たちよ~?」

 

かすみ「ごめんなさい、ごめんなさい!

果林先輩の化粧品使ったのはかすみんです~っ!」

果林「あら、いい事聞いたわ?」

かすみ「あ''っ…」

しずく「い、今のは完全に自爆だよ、かすみさん…」

 

かすみ「って、違いますよー!

勝手に音楽室のピアノから音が!」

果林「あら、はぐらかしたつもり?」

かすみ「ほんとですってば〜!」

 

彼方「きっと、峻くんが引いてるんだよ~♪」

しずく「えっ、峻先輩が、ですか?」

璃奈「彼方さん、なんで分かったの?」

彼方「何となくね~♪」

 

ピアノの音に耳を傾けながら、彼方は静かに微笑んだ。

 

 

────────────────────────

 

 

【同時刻 別の廊下】

 

せつ菜「…先程の声…かすみさん、ですよね?」

歩夢「…また、イタズラを企んでいたのかな?」

 

せつ菜「…ですが、このピアノの音は…やっぱり」

ちらっと音楽室の中を覗くせつ菜。

 

歩夢「…峻くん」

「………………ふぅ」

 

せつ菜「音楽室の使用許可は取りましたか?」

「…えっ?…あぁ…せつ菜…それに歩夢も」

せつ菜「ふふっ、まぁ生徒会長補佐の顔に免じて許してあげましょう♪」

歩夢「…峻くん、今の曲って」

 

「…Aqoursの曲だよ…特に意味は無いけどね」

ゆっくりと立ち上がりまた空を見上げた峻。

 

せつ菜「…素敵な音色でした…私は、大好きですよ…峻さんのピアノ」

歩夢「…うん、私も!」

 

「…そっか、ありがとうな2人とも」

…2人の目を見た俺は…思わず口から言葉が零れそうになった。

 

「…あのさ」

せつ菜&歩夢「…?」

 

────────何か得体の知れない焦燥感が俺の胸の奥と頭を混乱させた。

 

「……いや、ごめん…なんでもない」

せつ菜「…そう、ですか?」

歩夢「…峻くん?」

 

「あははっ、Aqoursの曲もいいけど、みんなのソロ楽曲も作らないとね!」

そして、峻はいつも通りの笑顔を見せた。

 

せつ菜「はいっ、期待してますよ!」

歩夢「…う、うん」

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

音楽室を出て、部屋に戻ろうとした時だった。

 

 

 

…ぎゅっ。

いきなり…そう、いきなり2つの腕が押さえつけられた。

 

 

「…せ、せつ菜…、歩夢…っ?」

2人がこれでもかと言うくらい俺の腕に抱きついていた。

 

せつ菜「…無理、してませんか?」

「…お、俺は別に…」

歩夢「…もし、言いにくいなら無理には聞かない…けど、峻くん…1人で抱え込んだら…私、悲しいよ…」

「…歩夢」

 

せつ菜「…貴方は、1人じゃないんですから!」

俺の目の前に立ち、拳を突き出すせつ菜。

 

「…ごめん、俺怖い顔してた?」

歩夢「…うん、少し…」

「…そっか、ごめんな2人とも…心配かけて」

せつ菜「助け合いましょうよ!仲間なんですから!」

「…あぁ、ありがとうなせつ菜」

 

拳と拳を突き合わせた俺とせつ菜。

……そうだ、今の目的は…見失わない。

 

 

────────────────────────

 

【部屋】

 

 

せつ菜「全く…皆さんお揃いで何してるんですか!」

部屋に戻ってきたのも束の間…せつ菜によるお説教タイムが始まった。

…対象者は…。

 

果林「そんなに目くじら立てなくても~…」

かすみ「そうですよぉ~、ちょ~っと遊んでただけなのに…」

せつ菜「何か、言いました…か?」

 

果林&かすみ「うぅ…いえ、何も…」

…遡ること…俺とせつ菜と歩夢が部屋に戻ってきた時に戻る。

 

かすみ&しずく&璃奈「う~らめ~しや~!」

「あ、窓に血の手形が」

 

かすみ&しずく&璃奈「きゃあああああ!」

栞子「…う、うらめ…///」

歩夢「栞子ちゃん、ちょっと遅れてる…」

 

 

 

 

 

 

せつ菜「…良いですか!この合宿はスクールアイドルとして更なるレベルアップを目的とした…!」

「(…あ~、これは長くなるな…)…まぁまぁ…そろそろ寝よ?

…というかどうやって寝るよ?」

 

その言葉に…全員が反応した。

 

かすみ「しず子!」

しずく「はい、こちらに!」

 

手際よくしずくが、用意したのは…くじだった。

「…これは?」

しずく「くじです!寝る場所を決めるための!」

 

…えっ、そんな重要なん?…あぁ、Aqoursのみんなと寝た時もこんなんだったっけ?

 

「…んじゃ、トップバッターは俺か──────」

かすみ「あぁ、先輩は固定です、真ん中で」

「…へ?」

…あぁ、つまり俺の隣争いってことか…学園天国かよ。

 

 

かすみ「では、いきますよ~…っ!!!!!」

各々が選んだくじ引き棒を手に取り…一斉に取り出した。

 

 

 

 

────────────────────────

 

 

 

 

「…んじゃ、おやすみ~」

かすみ「うぅ、こんなはずでは…しくしく…」

歩夢「…あ、あはは…私も同じ気持ちだよ…かすみちゃん」

 

結局…くじ引きの結果。

 

 

歩夢 愛 果林 エマ しずく 栞子

かすみ 彼方 俺 璃奈 せつ菜

 

となった。

(…ま、いいや…寝よ寝よ…)

 

 

 

 

 

 

────────────────────────

 

 

 

【1時間後…】

 

かすみ「…ふっ」

カチッとライトが点いたかと思えば…布団を勢いよくめくったかすみ。

 

かすみ「…まだまだ夜はこれからですよ~…!!!」

するとせつ菜が寝たまま…むくりと起き上がった。

 

次の瞬間…。

せつ菜「……!!!」

思い切り枕を投げてきて…かすみに直撃する…かと思いきや。

 

 

「…んん…ナムコ…ナンジャ…」

峻が腕を天井の方に伸ばして枕の勢いを止めた。

 

かすみ「ひぃっ!」

愛「2人とも…尋常じゃないね~…」

しずく「…もぅ、かすみさん?大人しく寝ましょ?」

かすみ「…うぅ…はぁい…」

 

 

彼方「……」

ちらっと峻の方に目をやった彼方…。

そして、そのまま…誰にもバレないように峻の布団の中に入った。

 

 

 

────────────────────────

 

 

 

「…ん、んん…っ?」

…今、何時だ…?

…えぇっと…携帯…携帯…。

 

ふにゅっ。

 

彼方「…っ///」

「…なんか、柔らか…」

彼方「…峻…く、ん…っ?///」

「……えっ?……っ、か、彼方…っ!」

彼方「シーっ…!」

「…あ、ん、んんん…」

 

突然の事で訳が分からなかったが…何故か、彼方が、俺の布団の中にいる…それだけは確かだ。

 

「…な、なにしてるの…っ」

彼方「…峻くんの中で寝るの…暖かくて…気持ちいいから…///」

「…だ、だからって…こんな…」

彼方「…彼方ちゃんだって…峻くんとこういうこと…したい、もん…///」

 

そう言うと…彼方は抱きついてきた。

 

「…彼方…」

彼方「…んっ…」

そして、そのまま…彼方は目を閉じて…顔を近づけてきた。

「…かなっ…」

 

言葉は…彼方の唇によって塞がれた。

彼方「…///」

俺もただただ…目を閉じて…彼方とのキスを続けていた。

 

 

彼方「…っ…彼方ちゃんの…ファーストキス…どんな味だったかな~…?///」

「ど、どんなって…」

彼方「冗談、冗談…///

…さあ、寝るよ~、おやすみ~…♪」

 

そして、彼方はそのまま俺の胸の中で…寝てしまった。

 

 

「…ファーストキスって…あはは…この事実は俺の心の中にしまっておこう…」

 

次の日、朝起きて絶叫する歩夢とかすみが居たのは…言うまでもない。




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