NEXT Rainbow!!   作:A×K(アツシくん)

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せつ菜ちゃんで致した(通算75329回目)



第172話

その日、またもスクールアイドル部のランジュの機嫌は悪かった。

ランジュ「今日のライブ…明らかに前回のライブより観客が少なかったわ!!!」

 

悔しさからか、わなわなと身体を震わせるランジュ。

そこ怒りの矛先は…。

 

ランジュ「それもこれも、せっかくライブの回数を増やしたのに…

新曲が披露されないからよ!どういうこと、ミア!!」

 

ミアはため息を交えて、睨むように言葉を吐き捨てた。

ミア「自分の力不足をボクのせいにするのはやめてよね」

ランジュ「なん…ですって…っ!!??」

 

愛「まーまー!言い合いはダメだよ~っ!…あっ、愛だけに…言い合い、的な?♪」

ミア「こんな時にふざけてるのもどうかと思うけど」

 

果林「それだけ落ち着いて欲しいってことよ、ね?

イライラしてても始まらないわよ?」

ランジュ「失敗の理由は明確よ、話し合うことすら要らないわ

ランジュはいつも通り、完璧なパフォーマンスをしただけよ?

それなのに、盛り上がらないのは飽きられてる証拠よ!」

 

愛「あ、いや…だから~…」

ランジュ「悔しくないわけ!?」

 

果林「悔しい………どちらかと言えば…不甲斐ない…かしら、ね」

愛「ランジュは比べたくないと思うけど…同好会だって、毎回新曲を含めたライブをしてる訳じゃない…けど、勢いは明らかに上だし…」

 

ランジュ「…ランジュの魅力が同好会に劣ってるって言いたいわけ?」

ミア「最も、このメンバーで誰一人手を抜いてるなんて思えないけど」

面倒くさそうにガムを膨らましながら言うミア。

 

果林「あれだけ毎日ハードな練習をしてるのだもの、手なんか抜けないわ」

愛「今回の事は、素直に受け止めて…前に進む糧にしようよ」

 

 

ランジュ「………………」

愛「燃えてくるものもあるし、ね?♪」

 

ランジュ「それって、意味があるのかしら?」

ミア「………」

ランジュ「なんでみんな同好会のやり方を褒めるの?

向こうは今は敵なのに!」

 

愛「…う、うーん…愛さんは同好会を敵って思った事はないんだけど…」

果林「部に移ったからって繋がりが消えた訳では無いわ」

 

愛「かすかすからは裏切り者ー!って言われるけどね~♪」

果林「……………そう、ね……………エマ………」

 

ランジュ「…なんでランジュが責められるのよ」

ミア「建設的な話なだけな気がするけど」

ランジュ「だったら、早く新曲を…っ!」

ミア「…言われなくても、そうするよ」

 

ランジュ「…見てなさい、こっちのやり方が正しいって証明してやるわ……同好会のメンバーだって…必ず部に呼び込むんだから…」

ミア(…なら、その性格をまず直すべきだね)

 

果林(…あら、そういえば…)

愛(しおってぃー…居ないね?)

 

 

 

 

───────────────────────

 

 

【生徒会室】

 

「呼び出して悪いな」

栞子「いえ、そろそろ……来ると思ってました」

 

「…そっか、何となく状況は理解出来たよ」

栞子「…峻さんには、全てをお話します…だから…

─────''助けてください''…!!」

 

「……OK、栞子の想いは分かった…聞かせてくれないか?」

栞子「……はい、今の部は………………」

 

 

 

………………

 

 

 

「…そっか、いよいよ歯止めが効かなくなってきたな…ランジュは」

栞子「あんなに酷い目に遭った峻さんに助けを求めるなんて…おこがましいにも程があるのは…重々承知の上です…ですが…」

 

「ん、安心しろ、間違った方向なんかにはいかせないよ

それに、栞子や愛…果林は同好会の仲間だ…困ってたら助けるさ」

栞子「…あっ、ありがとうございます…!」

 

「…しかし、どうしたもんかな…」

栞子「…あの、私に考えがあるのですが…聞いてくれませんか?」

「いいよ、聞かせて?」

栞子「…実は…ランジュよりも…ミアの方が心配で……かなり悩んでるようでして…それで…」

 

「…んーーーー…それは思うんだよなぁ…確かに…」

栞子「えっ?」

「いや、俺もその…ミア?って子に会ってるからさ」

栞子「そ、そうだったんですか?!」

 

「…ま、いいや…言ってはくれないだろうけど…本人のとこ行ってみるか」

栞子「い、行くって…今からですか!?」

「行くよー、栞子~」

栞子「あっ、ちょ、ちょっと待ってください!」

 

 

 

────────────────────────

 

【ミアの部屋】

 

ミア「わかんない…わかんないよ…どうすりゃいいのさ…」

1人、座りながら頭を抱えるミア。

 

ミア「今まで…ボクはどうやって曲を作ってきた?

どうやったらいい曲を作れる?」

自分の作る曲全てが歪に感じたのは…しずくの同好会復帰ライブを見てからだった。

自分の作る曲が駄作としか思えなくなった。

 

ミア「ボクは…天才なのに…っ

作曲は…誰よりも優れていないといけないのに…!」

ぐっと近くにあった目覚まし時計を手にかけた。

 

ミア「わかんない…わかんないよ…っ!!!!!」

投げつけようとした時だった。

 

 

 

 

 

ガチャ…。

────────カギを掛けてたドアが…開いた。

 

「お、開いた」

栞子「しゅ、峻さんっ!!!!!いくらなんでも…っ!!」

「悪い悪い…いや、まさかピッキング出来るとは…ね?

今回は不問に………………あ、やっぱり出来ない?

反省文でも停学でも何でもすっから…とりあえずこっちを、な」

栞子「………あ、あなたという人は…っ!」

 

 

ミア「な、ななな、何しに来た!!!」

「物は大事に扱えよ、それ…投げるつもりだっただろ」

栞子「…あの、人のことは言えないかと…」

「…………う、うむ…………すまん…」

 

ミア「お、お前…何しに来た…っ!」

「何悩んでんだよ」

ミア「ひ、人の言うことを聞…っ!!」

「俺の質問に答えろ」

 

ミア「ぼ、僕は悩んでなんかいない!ボクは天才だ…っ!!」

「…………………」

 

こりゃ答えてくれそうも無いな…と、感じた峻は一言だけ呟いた。

「…楽しいか?」

ミア「…えっ…」

 

「曲、作るの楽しいか?」

ミア「…た、楽しくなんかない…作曲は…ただの作業だ…」

「…そっか、でも…作る人が楽しいとか…作ってあげる人の事を考えなきゃ…良い物は出来ないよ」

ミア「…なっ…せ、説教か…っ!!!偉そうに!!!」

 

「そんなんじゃないよ」

ミア「………っ!!!」

「言ったろ、人を助けるのに理由なんか要らないって…ま、それだけ言えばあとは自分で解決できるだろ……突然押しかけて悪かったな」

 

 

ミア「…………ま、待てよ!!」

「…ん?」

ミア「…な、何が…お前をそうやって動かすのさ…!

自分のエゴも業も何も持たないで…!!!」

 

「好きだからさ、音楽も同好会もスクールアイドルも」

ミア「そ、それだけの理由で…っ!」

「それだけありゃ十分なんだよ

誰かの為に頑張る…それはとても幸せな事さ…んじゃな」

 

 

 

 

 

 

 

 

ミア「…っ………!!!」

栞子「…ミア…」

ミア「………これが…」

栞子「…えっ?」

ミア「これが…認めるってこと…なの…っ?!

これが…負けたって…感じたって…こと…なの…………」

栞子「…ミア……………」

ミア「…悔しい…けど…考えや器は…あいつの方が…上だった…」

栞子「…その悔しさは…きっと貴方を成長させてくれますよ」

ミア「……宮之原…峻…………」




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