分岐ルート 上原歩夢編 その1
歩夢「ふふっ♪」
なんも無い休日の日……歩夢は笑いながら漫画を読んでいた。
「珍しいね、漫画読むなんて」
歩夢「あっ、これ?……えへへ、せつ菜ちゃんから借りたんだけど……面白くって♪」
「へー……どんな漫画なの?」
歩夢「えっとね……幼馴染の女の子を助けようと何度も歴史をして繰り返す主人公の男の子がヤンキーになって頑張るお話なんだけどね?」
「……まさか、その漫画って……」
歩夢「……えーっと……東京リベ……」
「うん、分かった、それ以上はええよ」
歩夢「……?」
なんつー漫画渡してんだ、せつ菜め……。
歩夢「……でも、いいなぁ……こういうの……」
「……そう、か?」
歩夢「えへへ、幼馴染はやっぱり好きの対象になるのは難しいの……かな?♪」
「……まぁ、よく小さい頃にお嫁さんにーとかはありそうだしな」
歩夢「峻くんは泣いてばっかりだったけどね♪」
「……っ…………む、昔のこと……だろ」
歩夢「そんな峻くんを、いつも守ってたのにな~」
「…………………………」
いたたまれなくなって顔を背ける俺の髪の毛を歩夢はいじり始めた。
歩夢「でもそんな峻くんが、こんなにかっこよくなって……妬いちゃうな……///」
「……歩夢……」
歩夢の顔を見ようとした…………が、俺には出来なかった。
だって、歩夢が思い出してるのは……昔の峻……だから。
(……俺は……歩夢に触れる権利が……あるのだろうか?)
今、歩夢が見ている峻の姿は…………猫を被った姿。
そんな誰かも分からない人に……触れられたくは無いだろう……。
「……………………」
歩夢「……峻、くん?」
気がつくと、俺は歩夢を押し倒していた。
「……俺は……最低だな」
歩夢「……え?」
「気がつくと、こんなことばっかりしてる」
歩夢「……峻くん……」
「……嫌、だよな……」
その言葉に……歩夢は両手を広げて答えた。
歩夢「……きて……///」
「……でも……」
歩夢「……お願い……///」
「……歩夢………」
歩夢「私は……最低だなんて、思わない……
大好きな峻くんにされるなら……私、どんなことだってするよ……?」
「……歩…………夢…………」
歩夢「……ねぇ……わがまま……言っていい……?///」
「……え?」
歩夢「……でも……これは、私の独り言だから……聞き流してくれて……いい、よ……///」
そう言うと、歩夢は抱きしめて……俺の頭を優しく撫でた。
歩夢「─────私だけの……峻くんになって……
私は……峻くんだけの……私になりたいよ……」
「……っ……!」
体の芯まで、響くような言葉……。
俺は目を大きく見開いたまま……何も言葉が出なかった。
歩夢「……っ……な、なーんてねっ!?///
えへへ、漫画の女の子に感情移入しちゃったっ♪///」
慌てて、距離を取り否定をする歩夢。
そして、そのままドアの方に向かった。
歩夢「の、飲み物取ってくるね……っ!」
「……待って、歩────────!!」
言葉の途中で、歩夢は部屋を出てしまった。
「……違うよ……お前が求めてる……峻は……こんな性格じゃないだろ……」
死んだと思って……目を覚まして……別の人間になって……。
今までの自分の通りにしようと……髪型も口調も変えて……。
一気に罪悪感が込み上げてきた。
俺は……今、色んな人を騙している……。
そう思うと目の前が真っ暗になった。
(……最低だ……俺は……)
今までの行動は全て間違っていたのか?
……答えを聞いても……誰も答えてはくれない……。
「………………………………ん……」
歩夢「……おはよ、峻くん♪」
「……あれ……俺……」
歩夢「寝ちゃってたよ……随分、魘されてたけど……大丈夫?」
「……夢……?」
歩夢「……???」
「……そんなわけないか……」
歩夢「なにか……悩み事……?」
「ううん、大丈夫……ありがとうね、歩夢」
歩夢「……そっか……」
「……あっ、もうこんな時間なんだ……」
歩夢「結構寝ちゃってたけど……大丈夫?」
「……夜寝れないかもな……」
歩夢「……なら……泊まって……いく……?///」
「……いいのか?」
歩夢「……私も……今日はなんだか、寂しくって……///」
「……そっか……じゃあ……そうするよ
俺も……寂しいし……なんか心が落ち着かないっていうか……」
歩夢「えへへ、同じだ……♪」
「…………」
歩夢「……///」
「あ、ごめん……目ばっか見てた」
歩夢「……その……布団……入ってから……だよ?///」
「……いや、まだ……何も言ってないんだけど……」
歩夢「むぅ……今日は寝るまでたくさん抱きついちゃうもん」
「……い、いいよ?」
────────────────────────
【夜】
歩夢「えへへ……暖かい……♪」
「……近いな……」
歩夢「……懐かしいなぁ……昔はこうやって2人で寝てたね♪」
「……だな……」
歩夢「昔は、私の方が身長高かったのに……いつの間にか抜かされちゃった♪」
「……男だからな……」
歩夢「……こうすると峻くんすぐ寝てたんだよ?♪」
そう言うと、歩夢は自分の胸に俺の顔を埋めた。
「わぷっ……!?」
歩夢「……どう?///」
「…………良い……」
歩夢「…………///」
結局、2人とも気まずい雰囲気のまま……眠りにつくのだった。
次回:自分に出来る事。
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