……え、そんなに人口いない?
僕が作るんですよ(マッドサイエンティスト)
分岐ルート 優木せつ菜 その1
【部室】
「あれ、せつ菜?もう部室の鍵閉めるよ?」
夕方、練習場を見終わり……部室の戸締りをしに来たらせつ菜が居た。
既に格好はいつもの菜々の状態だった……が……。
……何かを隠した?
せつ菜「す、すいません!……その、もう出ますね……」
「……なんかあった?」
せつ菜「な、なんにもないですよ……っ?」
「……ホントに?」
せつ菜「……は、い……」
いや、絶対嘘でしょ……とは、言えなかった。
何故なら、せつ菜の目は酷く悲しそうな目をしていたから。
せつ菜「……あ、の……」
「ん?」
せつ菜「……っ…………お、お先に失礼します!」
机に何か置くと、せつ菜は小走りで部室を出てしまった。
「……なんだったんだ?」
机の上に置かれたものを見ると……。
「……なんも書いてない」
丁寧に包まれた長方形サイズの紙には……何も書かれてなかった。
(サイズ的に……チケットサイズ……手紙にしては横長だな……)
ただ、右端には……日付と時間が書いてあった。
「……22日…14時……」
……2週間後?……一体何があるというんだろか……。
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【廊下 せつ菜視点】
「はぁっ、はぁっ……!」
い、急いでて……逃げるように出てしまいましたが……峻さんに怪しまれたでしょうか……?
(……今から戻るのも……得策では無さそうですね)
それに……もう決めたんだ…この考えは、変わらない……。
【遡ること1週間前 生徒会室】
せつ菜「……折り入って、相談があります」
栞子「珍しいですね……そんなに真剣な表情でここに来るなんて」
せつ菜「……要件が……要件なので」
栞子「聞きましょう」
せつ菜「……──────、────────」
栞子「……っ!?……本気、ですか?」
せつ菜「はい、このままでは……いけないので」
栞子「……峻さんには、話したのですか?」
せつ菜「…………いえ」
栞子「……そう、ですか……分かりました
日程を取り繕っておきます」
せつ菜「ありがとうございます、栞子さん」
栞子「……本当に本気、なんですね?」
せつ菜「はい、大好きのため……ですから」
栞子「……わかりました」
せつ菜「……後は、当日まで…峻さんに感づかれないようにしないと」
……私が、私らしく居られるために……。
────────────────────────
【夜 自室】
「……………………」
天に向かって、せつ菜が置いていった紙を照らしてみる。
「……ま、何にも見えないよな」
そんな凝った仕掛けをするとは思えないしな……。
歩夢「峻くん?何してるの?」
「ん、歩夢か……いや、実はさ」
何か心当たりがあるのか……歩夢にも話をしてみた。
歩夢「せつ菜ちゃん……うーん、いつも通りだと思うけど……」
「……そっかぁ」
歩夢「峻くんは何か心当たりあるの?」
「無いけど…何となく、変なことをしそうな気がするんだよね」
歩夢「変なこと?」
「……いや、上手く言葉に出来ないけど……何となく、ね」
歩夢「ふふっ、峻くんらしいね」
「……え、そう?」
歩夢「せつ菜ちゃんが何を考えてるか私も分からないけど……
結果がどうであれ、峻くんが本気で心配してるのを知ったらせつ菜ちゃんも安心するし、嬉しいんじゃない?」
「……そういうもんかなぁ」
歩夢「そういうものだよ♪」
「……何を考えてるか……かぁ」
本人に聞く訳にも……いかないよなあ。
結局、そのままどうしていいか分からずに次の日になってしまった。
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【次の日】
「おはよ、せつ菜」
せつ菜「あっ、おはようございます!♪」
うん、確かにいつも通りだな……俺の杞憂だった……のか???
かすみ(……なんか、せつ菜先輩…いつもより峻先輩の傍に近づいてる気がするんですが……)
果林(そうかしら?せつ菜も犬っぽい所あるから不思議じゃないわよ)
しずく(……いや、あの顔つきは完全に蕩けきってるような……)
ミア(気付かないのは峻らしいね)
ランジュ「ランジュ、ライブしたーいー!!!」
せつ菜「……っ!」
「せつ菜?」
せつ菜「……ぁ、な、なんでもないです!
ラ、ライブしたいですよねっ!!」
……一瞬、せつ菜が体を大きくビクつかせたけど……何か驚くようなことがあったのだろうか?
栞子「………………………………………………」
歩夢「栞子ちゃん?」
栞子「あっ、すいません、なんでしたっけ……?」
歩夢「……何か、考え事?」
栞子「……いえ、考え事では…………」
と、言いかけて栞子は息を吐いた。
栞子「歩夢さんに隠し事は出来ませんね……ちょっと、部室の外まで来てくれますか?」
歩夢「……えっ、う、うん……」
【部室前】
歩夢「……せ、せつ菜ちゃんがっ……!?」
栞子「他言はしないで欲しい……との事です」
歩夢「……そんな…でも、どうして……っ?」
栞子「分かりません……ただ、本人の考えがある、そう判断して私もスケジュールの承認しました」
歩夢「……だから、峻くんが……」
栞子「……やはり、勘づいていましたか?」
歩夢「少しだけ……でも、私もその時は何も知らなかったし
何も話してないけど……」
栞子「そうでしたか、では……これはせつ菜さんと歩夢さん……そして私の3人の秘密ということにしましょう
……事が大きくなってはいけませんから」
歩夢「……わ、分かった……っ」
次回:そのライブの名は「S」
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