【朝】
チュン……チュン……(・8・)
栞子「……朝ですよ、峻さん」
「……ん、んん……あと5分……」
栞子「ダメですよ、規則正しい生活が──────」
「……って、なんでいるの!?……ああ、そうか…」
栞子「……お、思い出さないで貰えますか……?///」
「……と、言われてもなぁ……」
眠い目をこすりながら、俺は上半身を起こす。
栞子「……あの、峻さんは、その……いつも上は何も着ないのですか……?///」
「着ないよ?変かな?」
栞子「……いえ、そうではなく……///(こんなの毎日なんて……耐えられません……///)」
「そんなことより、朝飯食べようぜ」
栞子「わ、分かりましたから!服を着てください!///」
……なんか心配性の姉みたいだな……と思う峻だった。
────────────────────────
【その日の昼休み】
栞子「……ふう」
「栞子、居るか?」
栞子「ひゃっ!///」
「なんだよ、ひゃって……」
栞子「な、なんでもありません……っ!!///」
「……変なの、生徒会の仕事一段落ついたろ?昼飯にしようぜ」
栞子「わ、分かりました……っ!」
薫子「私も混ーぜてーっ!♪」
栞子「ね、姉さんっ!?」
「……だってよ、栞子?」
栞子「……良いです、よ///」
「ありゃ、今日は素直だね?」
栞子(姉さんには、返せない恩がありますから……///)
薫子「ほら、栞子もデレ期ってやつ?彼氏が出来たからさ~♪」
栞子「ね、姉さんっ!///」
「……あぁー、なるほど…」
栞子「峻さんも納得しないでくださいっ!///」
薫子「んで、どこまでいったの?」
「ぶっ!!!!!!」
栞子「姉さん……デリカシーというものが……」
薫子「減るもんじゃないし言ってもいいでしょー?」
栞子「あの、それ以前に……」
「まだ誰にも打ち明けてないんすよ」
薫子「えぇっ、マジで!?」
「と言っても昨日の今日のことですし……」
栞子「どのタイミングで言えばいいのか分からず……///」
薫子「……いや、多分言わなくてもわかると思うよ」
「え?」
薫子「その……視線的に?」
「どういう事すか……?」
薫子「栞子、アンタ自覚ないようだけど目がハートだからね?」
栞子「そ、そそそそそそ、そんなことありませんっ!///」
「栞子、動揺しすぎ、落としてるから」
栞子「あ、ご、ごめんなさいぃ……///」
薫子(こりゃあ、しばらくはこんな感じかねぇ……)
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【部室】
かすみ「えぇー!?しお子に先越されたァ!?」
しずく「先を越されたというか……かすみさん、何もアクション起こしてないような気が……」
かすみ「ぐぬぬ……」
せつ菜「ですが、おめでたい事です!」
栞子「報告が遅れてしまい、すいません……」
彼方「峻くんのリードにならないようにしっかりするんだよ~♪」
「ちょ、待てい」
果林「そうねぇ、栞子は押しに弱そうだし……」
栞子「…………///」
「否定しないのかよ」
薫子「そこが可愛いんだよ、そこが!」
「薫子さん、少し口にチャックしてもらっていいですか?」
栞子「……しょ、正直……まだ実感がなくて……///」
璃奈「……実感?」
栞子「峻さんが恋人になった……という実感が……なくて…///
まだ心がふわふわして……変な気分なんです…///」
「……栞子」
栞子「……ですが……これからもっと……峻さんと一緒に幸せを噛み締めて行きたいです……///」
「……もちろんだ、約束するよ」
薫子「やば、ウチの妹可愛すぎ……峻くん、やっぱり恋人関係解消して私のものにしていい?」
「ダメです」
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【数ヶ月後】
「ただいま~…」
栞子「おかえりなさい、峻さん」
「遅くなって悪いな、栞子」
栞子「生徒会が終わって連絡したら先に帰っててと言われて先に帰っては来ましたが……何か買ってきたんですか?」
「ん、ちょっとな」
俺は、栞子の家に上がる回数が増えた。
一緒にいたいと言う気持ちもあるが……いてくれた方が、栞子の習い事も身が入るのだと言う。
……て言うのは建前で本音は、めちゃくちゃ甘えたいらしい。
「…………」
栞子「あ、あの……峻さんっ……黙って抱きしめるのはやめてください……恥ずかしいです……っ///」
「……はぁ……好き……」
栞子「わ、わかりましたから……っ……///」
「……っと、本題を忘れるとこだった」
そう言って俺は、買ってきた物を開けた。
「じゃじゃーーーーんっ」
栞子「……鳥、ですか……?」
「うん、カナリア」
栞子「わぁ……っ……♪
……でも、どうして急に……?」
「この前言ってたろ?鳥飼ってみたいって」
それは、他愛もない話で出た話題だった。
昔は、習い事もありそれどころでは無かったと。
そして、自分に鳥を飼うなんて似合わないと気持ちに嘘をついてた時期があったと。
その時の彼女は自虐風に笑ったが……俺はその言葉が引っかかってた。
「俺と付き合ったからには、したいこと何でもして欲しいなって」
栞子「そ、そんな……っ、峻さんのお手を煩わせてしまいます…っ」
「いーんだよ、ワガママ言って」
栞子「…………あの………………ありがとうございます……///」
「ん、良かった気に入ってもらえて」
栞子「可愛いですね……///」
「こうしてみると鳥とはいえ我が子みたいだな」
栞子「……わ、我が……子……っ!?///」
「あれ、気が早かった?」
栞子「……そういうのは……良くないです……///」
「本音は?」
栞子「……いずれかは……//////」
そう言ってぴっとりと肩を寄せる栞子。
彼女が素直になるにはまだ時間がかかりそうだが
ゆっくり隣でその姿を見続けていたいと思った俺だった。
次回:分岐ルート 桜坂しずく編
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