NEXT Rainbow!!   作:A×K(アツシくん)

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リエラの新作は?
という声をよく聞きます。

なるべくなら……2期始まる前に投稿できるように頑張りますので
よろしくお願いします。


分岐ルート 桜坂しずく その2

それは突然の報告だった。

 

 

「練習のしすぎで声が枯れた~????」

しずく「………………」

 

小さく頷いたしずくは携帯にメッセージを打ち込んだ。

しずく【症状は軽いので1~2週間ほど安静にしてれば大丈夫です】

「つったってお前……演劇は……」

 

しずく「……………………」

黙り込んでしまったしずくの後ろから足音が聞こえる。

 

部長「良かった、2人とも探してたよ」

「……部長さん」

しずく「………………」

 

姿を見るなり、しずくは頭を下げた。

部長「しずくから話は聞いたかな?」

「はい、大体は」

 

しずく「………………」

部長「……全く、焦るとすぐ自分を追い込むんだから」

しずく【すいません、返す言葉もありません……】

部長「比喩表現じゃなくて、本当に返せてないけどね

……っと、それもそうだが……今日はそれとは別の話があるんだ」

 

「……俺にってこと……ですよね」

部長「単刀直入に言うね、代役だったキミに……そのまま演劇に立って欲しいんだ」

 

「……でも、それはしずくが……」

ちらっと横目で見ると、しずくは顔を俯かせた。

 

部長「しずくの顔も立てて欲しい、もちろん、無理強いはしないけど……」

しずく【先輩が代役なら……私、応援します!】

 

「……分かった、でも、素人なんで過度な期待はしないでくださいね?」

部長「大丈夫、大丈夫っ♪

しずくも太鼓判を押していたし♪」

 

「そうなの?」

しずく「…………///」

俺が視線を送ると、しずくは恥ずかしそうにそっぽを向いた。

 

 

 

────────────────────────

 

 

【演劇 リハーサル中】

 

 

部長「次、ここのセリフなんだけど……」

「……えっ、この台本…最後部長さんのことを抱き寄せるの?」

 

部長「有名な演劇をベースにしてるからね……あっ、やりにくい?」

「いや、そういう事じゃなくて……」

 

しずく「……………………இ」

(しずくが膨れっ面で、こっち見てるんだよな……)

 

いくら演技とはいえ、流石に良いもんでは無い……ということなのか?

(……でも、たしかに……しずくが相手だったらなぁ……)

 

いつか、一緒に演劇を……なんて、無いかな。

部長「おーい、部長くん?しずくに視線送りすぎ♪」

「えっ、あっ……すいません!」

 

演劇部の部長が指摘すると、他の部員もクスクスと笑い始めた。

その様子を見て、しずくも恥ずかしそうに頭を抱えた。

 

 

 

────────────────────────

 

 

【そんなこんなで演劇発表当日】

 

 

部長「さあっ、皆!準備はいいかなっ!」

「……お、おー……」

 

場違い感がすごい。

しかも、キチッとした衣装が正直少し苦しいような感じ。

 

しずく「……………………」

当日の欠場となってしまったしずくは、観客席から見る事となった。

 

かすみ「もー、しず子!せっかくの大役だったのにー!」

彼方「まあまあ、それは本人が1番分かってるだから~」

果林「そうよ、かすみちゃん、察しましょ?」

 

かすみ「でもでもっ、代役が峻先輩だったなんてー!」

歩夢「びっくりだよね~…峻くん、演技とか出来たなんて……」

せつ菜「でも、峻さんってパーフェクトだから出来るって言われても納得できますよね」

 

ミア「たしかに……」

ランジュ「悔しいけど、このランジュが認めただけはあるわね…」

栞子「天才肌、というものですかね……」

 

璃奈「あ、始まるみたい」

エマ「楽しみ~っ」

愛「かすかす、静かにね?」

かすみ「わ、分かってますよっ」

 

 

 

 

 

【その後、演劇は続き……】

 

 

部長「自信とか、覚悟なんてない……それでもっ!!」

(……えっと、確かこの後……部長を何も言わずに抱き寄せるんだよな……)……ぁ……」

 

 

その時、ふと両手を握りしめて祈るように見るしずくが目に入った。

 

(……しずく……)

この期間、ずっとしずくのことを考えてた。

もちろん、代役になったから……と言うのもあるけど…。

どうしてしずくが演劇部に俺を付き添わせたのか。

どうして俺を応援してくれてるのか……。

 

(……きっと、答えは……)

部長「………………?(セリフ、飛んだのかな……?)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「悪ぃ、やっぱ無理だわ」

緊迫したシーンの中……素っ頓狂な声が響いた。

 

 

 

 

部長「……えっ?」

「しずくの代役だから、気合い入るなーって思ってたけど───」

 

そう呟きながら、俺はステージを歩いて降りていった。

「目に見えるものが真実とは限らない……つまり…」

 

俺はしずくの目の前に立ち、手を差し伸べた。

しずく「…………先……輩……っ」

「声出すなよ、辛いんだろ?」

 

困惑した顔で、しずくは恐る恐る俺の手を取った。

「俺はしずくの事が大好きで大事なんだなってこと!」

そう言って俺はしずくを抱き上げた。

しずく「……っ!///」

 

観客からは、お姫様抱っこだとか素敵とか色んな声が上がった。

部長「……全く……アドリブを入れるなんて、してやられたね」

「悪いな、勝手なことして

でも、俺自身の拭えない考えに決着を付けたくてさ」

 

 

 

部長(……いや、感心したよ……既にこの演劇は……キミの独壇場だ)

「……んで、ごめん、しずく……答え聞きたいんだけど」

しずく「…………//////」

 

 

何も言わずに、しずくは涙を流しながら……俺の頬に口付けをした。




次回:演劇の反響?

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