果林「ねぇ、峻。
今週の予定ってどうなってたかしら?」
「ちょっと、待てよ…えーっとな…」
慣れた手つきで携帯と手帳とペンを出す峻。
「土曜の14時に撮影が1つ、んで、日曜日が────」
かすみ「…完っ全にマネージャーですね」
しずく「そうでもないかもよ?」
かすみ「えぇっ!どういうこと~っ?」
愛「噂のモデル兼スクールアイドル 朝香果林の恋人
モデルデビューで人気急上昇。ほら、この記事読んでみ?」
そう言って愛は携帯を差し出した。
かすみ「えぇっ~!!峻先輩、なんて格好してるんですか~!!」
「…いや、まぁ成り行きで…」
璃奈「…因みに、歩夢さんとせつ菜さん…あと、ランジュさんがその雑誌を3冊買ったことは既にリーク済み」
歩夢「ぽむぅっ!?///」
ランジュ「ラァっ!?///」
せつ菜「な、なななななっ、なななんのことでしょうっ!?///」
璃奈「あと、彼方さんと栞子さんが写真撮ってるの知ってる」
彼方「…す、すやぁ~…///」
栞子「えぇっと、それはぁ…///」
果林「モデルになって、さらにモテモテになったんじゃない~?♪」
「茶化すな、果林」
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こうなった経緯は、パパラッチに物申した後のこと。
俺は、果林の事務所に呼び出された。
(色々やりすぎたからな…何言われても受け入れよう)
【まずは……ありがとうございます】
「…えっ?」
【朝香さんを、守ってくれたんですよね?】
「…はい、それはもちろん」
【正直、どう対処しようか、手探り状態だったんです
対処の仕方を間違えると、更に事が大きくなるので…】
「そうだったんですか…」
【それに、貴方の言葉…あの言葉には真意がありました
朝香さんのこと、よろしくお願いしますね】
「…えっ……あ、は、はいっ!」
果林と言っていたが、事務所から公認され、つい声が上ずってしまう。
【そして、これは相談なのですが…どうでしょう、朝香さんのマネージャー…してみませんか?】
「…えっ…えええっ!?」
【朝香さん、あなたといる時はすごく安心した顔をしてるんです
それに、あなた…マネージャーの素質があると私は思いました
もちろん、お給料も出します】
「そ、そんな…俺がマネージャーなんて…」
その時、俺は自分が言ったことを思い返した。
(…でも、俺が…果林を守らないと
その為には…近くにいてあげないと…)
「…分かりました、やらせてください!」
【あなたならそう言ってくれると思ってました
それでは、仕事の説明等をするので後日またいらしてください──】
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という経緯があり、俺は果林の事務所所属のマネージャーとなった。
そして、初の仕事で果林の撮影について行った時だった。
カメラマン【はーい!果林ちゃん、お疲れ様でーす!】
果林「ありがとうございました~」
カメラマン【あ、ちょ…うーーーーん…ごめんなさい!最後に1枚取り直させてくださーい!】
果林「はーい、分かりました」
カメラマン【うーん、このままでも十分良いんだけど…そうだ!】
そして、カメラマンは俺に向かって手招きしてきた。
(…俺?)
カメラマン【キミ、果林ちゃんのマネージャーさん、だよね?
ちょーーーーーっと、隣に立ってくれないかしら?】
「…俺が、ですか?」
果林「良いんじゃないかしら?」
「果林まで…」
カメラマン【おぉーー!!美男美女のツーショット!捗るぅ!】
若干テンション高めに写真を撮るカメラマン。
そして出来た表紙が、あの雑誌だったということだ。
その後、雑誌を見た事務所の担当者が…。
【モデルも…やってみない?】
と、言われたが流石に断った。
と言うのも…。
果林「ダメよ、峻が注目されるのは嫌よ」
「…果林…ヤキモチ?」
果林「そ、そうよっ!悪いのかしらっ!?///」
というやり取りを、微笑ましく担当者は眺めていた。
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「…しかし、あん時の記者がいる編集社が雑誌を作るとはな」
果林「それも、峻の人徳なのよ」
「記者の人、すごく視線泳いでたけどね」
果林「睨み効かしすぎよ、峻」
「…気をつけます」
果林「そうよ、貴方はマネージャーであり、時にモデルであり…」
ぐいっと俺を引っ張り、頬にキスをする果林。
もちろん、みんな見ている中で。
果林「…私の自慢の彼氏なんだから///」
モデルでもスクールアイドルでもない、柔らかい表情。
それを見れるのは、俺だけの特権だと思うと
自然と胸の鼓動は高鳴った。
次回:分岐ルート かすみ編
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