NEXT Rainbow!!   作:A×K

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6thお疲れ様でした
暫くは虹フィーバーです。


分岐ルート 宮下愛 その4

バレーボール部員「お願い、愛さん!助っ人に来て~!」

 

愛「うぇっ!?……あ~…今日?」

いつもの様に、助っ人のお願いをされる愛。

しかし、今日は直ぐに即決…という訳ではなさそうだった。

 

愛「……えーっと…ごめんっ!今日はちょっと……」

バレーボール部員「そっかぁ~…

まぁ、唐突だったもん────」

 

話の途中だったが、愛の目線が横に逸れた。

そして、小走りで移動していった。

 

愛「しゅ~~んっ!♪」

「おわっ!……愛、相変わらず情熱的だな…」

愛「あっ、相変わらずと愛さんの名前をかけたね~?♪

うんうん、峻もダジャレのセンス上がってきてて愛さん嬉しいよ~♪」

 

 

峻の顔を見るなり、顔が明るくなる愛。

そして、思い出したかのようにバレーボール部員の方を見た。

 

愛「……って事なの、ホントにごめんっ!」

バレーボール部員「あ、う、うん!平気だよ!」

バレーボール部員(愛さん…あんなに女の子の顔することあるんだぁ……初めて見た…)

 

 

部員の子がその場を去った後、峻は愛の顔を見た。

「いいのか?」

愛「ん~…ホントは体も動かしたかったけど……ね?」

「俺は助っ人で試合に出て活躍する愛も見たいけどな…今からでも助っ人に行ったら?」

愛「えぇ~っ?……でもでもっ…………む~…っ」

 

何か言いたげだった愛の顔が少し不貞腐れてるように見えた。

愛「……む~~~…っ!!」

そして、少し怒ったような顔をした。

 

「……あ、愛?」

愛「べーっだ!りなりーのとこ行ってくるもん!」

「えっ、あっ……愛!?」

スタスタと早歩きで峻の元を離れる愛。

そのまま取り残される峻。

 

「…………俺、なんか言っちゃったかな…?」

しかし、愛を怒らせてしまった原因は分からないままでいた。

 

 

 

………………………………………………。

 

 

【次の日】

 

「愛、昨日の────」

愛「……………………ぷいっ」

 

 

 

「……………………あちゃ~…」

取り付く島も無さそうだった。

それを見兼ねたかすみと果林が脇を小突いてきた。

 

かすみ(先輩、何してんですかっ…!)

果林(さっきまで普通だったのに…峻が来た途端これよ?説明しなさい。)

(……えっと……)

 

 

 

 

果林とかすみを部室の外に連れ出して訳を説明する峻。

話の途中だったが、果林が頭を抱えた。

 

 

果林「…薄々…分かってはいたけど、本当に峻って鈍感ね」

「……えぇ……」

かすみ「早いところどうにかしないと、大変なことになりますよ」

「…………う、うぐ…」

ごもっともすぎて何も言い返せない。

見かねた果林が提案をしてきた。

 

果林「仕方ないわねぇ…愛を呼び出すから、峻は先にそこに行ってなさい

そこでしっかり謝ること、良いわね?」

「……恩に着る」

果林「お返しはモーニングコール1週間分でいいわよ」

かすみ「じゃあじゃあ、かすみんは食堂のスイーツの~…!」

「………わ、分かったから…!」

 

果林「ふふっ、早く謝りたくてしょうがないって感じね」

「そ、そりゃ……愛にはたくさん笑ってて欲しいし…」

 

かすみ(そう言う気持ちは人の何倍もあるのに…女心が分からないなんて…アンバランスですねぇ……)

果林(そう思うと、神様って不親切よね)

 

 

 

 

 

 

【部室】

 

出ていった3人を目で追いかけて、ドアをずっと眺める愛。

 

愛「……………………峻の……ばか」

プクッと頬を膨らめて小さく呟く愛。

 

 

 

 

 

─────────────────────

 

【食堂】

 

 

「………………(まだかな……愛)」

あの話し合いの後…果林に言われた通り、食堂で待っていた。

果林は、ランジュと璃奈と果林と愛の4人で話したい事があるという名目で連れ出すと言っていた。

 

(それで着いたら俺が居る……って、座らずに帰ったりしたらどうしよう……)

愛「……………………あ……っ」

「……あ、愛……!」

 

席に着く前にこちらを発見した愛。

俺も思わず立ち上がった。

 

 

愛「…………な、なんで峻が居んのさ…」

「えっと……果林が、2人で話す場を作るって言って…」

愛「……あ……はは~…愛さん、まんまと騙されたって事か~…」

「……とりあえず、座って欲しい」

愛「…………うん」

 

 

どこかぎこちなく座って向かい合う2人。

口を開いたのは──────

 

愛「……ごめん」

「…えっ?」

愛「愛さん…ちょっとワガママになってた」

「ワガママ…?」

 

予想だにしないフレーズに、思わず固まる峻。

何かワガママな事言ってただろうかと思考を巡らせたが…見当たらなかった。

 

愛「その…彼氏って、初めて出来たから、さ?

色々求めたり…2人だけの時間を増やしたいなって思ってて…

だから、峻が助っ人に行ったらって言われた時…愛さんは2人の時間も欲しいのになって思っちゃって……その、機嫌損ねちゃって…」

「……あ…………い、いや!俺の方こそごめん!気が付かなくて…」

 

愛「……へへっ、鈍いのはいつもの峻だもんねっ♪」

いつもの様に笑う愛。

それを見て、こちらも肩の力が抜けた。

 

「ホントにごめ──────」

愛「ん!♪」

 

言葉の途中で、小指を出す愛。

「……えっと、これ……は?」

愛「約束!

もっと愛さんの事を構ってくれるよねっ?♪」

「……もちろん!」

 

グッと指切りげんまんをする。

そして、どちらともなく笑い合う。

 

愛「あーぁ!ホッとしたら何かお腹すいちゃったな~♪」

「何か食べる?飲み物持ってこようか?」

愛「じゃあ、ホッとしたから……ホットの紅茶!なんつって~!♪」

「おっ、だったらホットケーキとかいっとく?」

愛「あっはは!峻さすが~!♪」

 

 

いつの間にか、元通りになった2人。

ただ、愛が甘えたりするのは増えた……が、それでいいと思う峻だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【数日後】

 

愛「しゅ~~~~~~~んっ!!♪」

「い、今まで以上……にっ……腕に、抱きつく……ね…!」

愛「これが愛さんの愛情表現!なんつって~!♪」

 

かすみ「……何だか、前よりイチャイチャしてませんか?」

果林「そうかしら?」

かすみ「いやいや、なんで果林先輩は見慣れたって感じで見てるんですか……」

果林「これが大人の余裕よ、かすみちゃん♪」

 

かすみ「……あの、クッキー持つ手が震えていますけど…」

果林「…み、見てて恥ずかしいわよ!///」

かすみ「ですよね~……」

 

 

愛「もーっ、峻の事もっとメロメロにさせちゃうぞ~!♪」

「もうなってるけどな」

愛「……ぅぐっ……///」

果林「そ、外でやりなさいっ!///」

かすみ「やっぱり神様って不親切ですね……」




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