ランジュ「……ねぇ、峻…今日って暇かしら?」
「んあ?……あー……」
昼食を食べようとした峻にランジュは話しかけた。
食べる手を止めて峻が視線を上へと泳がせた。
「今日は…栞子にお茶に誘われてたんだった」
ランジュ「そ、そう……なら…いいわ」
「んだよ、大事な要件だったのか?」
ランジュ「……な、なんでもないわよっ」
ふと、机の上を見たランジュは気まずそうにその場を後にしてしまった。
「……変なランジュ…」
歩夢(何だか思い詰めた顔してたような……)
ミア「(やれやれ、裏方も楽じゃないね……)Babyちゃん、生徒会から貰う大事な書類って貰ったの?」
「あ、やべっ!!!」
ミア(……って、本当は貰ったけどボクが隠したんだけどね)
慌てて食べる手を早めて、峻は食堂を後にした。
────────────────────────
【生徒会室】
「し、失礼します!」
栞子「……峻さん?どうしたんですか、息を切らして…」
「しょ、書類……!」
栞子「……あぁ、あの書類ですか…?先程、部室に置いておいたはずですが…」
「……えっ???」
ミアのやつが勘違いしてたのか……?
栞子「(ミアさんが仕向けたのでしょうか……)……さて、峻さん放課後のお茶なんですが…」
「えっ……あ、あぁ」
栞子「すいません、急用が出来てしまったので……申し訳ないのですが、無しで良いでしょうか?」
「…急用なら、しょうがないよな」
栞子「その代わり、ランジュとお茶でもしてあげてください♪」
「……えっ?なんでランジュ?……さっき誘われたけど…」
栞子「……あっ」
「なんか隠してるな?」
栞子「……そ、そのようなことは……!」
「言いなさい、栞子」
栞子「……うぅ、はい…実は、ランジュに相談されたことがあって…」
「……相談?」
栞子「……相談の内容は、ランジュ本人から聞いてあげてください
お願いします」
「ちょ、ちょ!謝って欲しくて問い詰めたわけじゃないから!
……わ、わかったから!」
栞子(……さて、バトンは繋ぎましたよ……ランジュ)
────────────────────────
【放課後 ランジュの部屋】
ランジュ「……はぁ」
1人でベットに横になるランジュ。
制服姿でスカートもめくれてるが……気にも留めてなかった。
ランジュ(今頃、峻は栞子と楽しくお茶かしら……
平然を装ってランジュも合流しようかしら……)
でも、話すなら…峻と2人きりが……。
コンコンっ。
ランジュ「(……ノック?誰かしら……)はーいっ」
果林かしら、それともミアかしら……。
ガチャ……。
「おっす、部屋にいてよかった」
ランジュ「しゅ、峻……っ!?///」
「部室に居ないからここかなって思ったけど……」
ランジュ「し、栞子との約束はどうしたのよっ!///」
「いや、あいつがさ急用出来たからランジュとお茶してくれって」
ランジュ「……し、栞子……?///」
「……とりあえず、中入っていいか?」
ランジュ「…………//////」
何も言わずに頷いたランジュだった。
座るなり、峻が用意をしているランジュに問いかけた。
「……何か相談したんだってな?」
ランジュ「……っ!//////」
「……何かあったのか?聞いて欲しいんだったら言ってくれれば良かったのに……」
ランジュ「……む、無理よ……!///」
紅茶を置いて……ランジュは峻の向かいに座った。
その姿は弱々しく……何度も自分の太ももをなぞっていた。
「……いや、無理って……そんな内容なのか?」
ランジュ「……///」
「……ランジュ?」
ランジュ「……笑わないで……聞いてくれる…?///」
顔を上げると……ランジュは何故か目に涙を貯めていた。
驚いていたが……ランジュはそのまま言葉を続けた。
ランジュ「……水、かけたこと……覚えてるかしら…」
「あ、あぁ……そんなことあったな」
ランジュ「……昔のことって言ってたけど…峻は怒ってないのかしら……?」
「怒ってると思ったのか……?」
ランジュ「だ、だって!ランジュは今まで酷いことばかり……!
それでも、許してくれて同好会に入れてくれたり香港に帰るのを止めてくれた峻が居なかったらどうなってたのかって考えると怖くて……!」
「……ランジュ」
ランジュ「……最低よ、ランジュは……」
「……んなことねぇよ、俺は怒ってもないし……気にもしてないよ」
ランジュの隣に座り直し……頭を撫でた。
ランジュ「きゃ……っ……///」
「んでも、どうして急にそんなことを考え始めたんだ?
……前までそんな雰囲気出してなかったのに」
ランジュ「……分からないのよ、でも…貴方の事を考えると……胸が苦しくって……///」
「それって……」
ランジュ「……峻……」
「……好き、ってことじゃないかな……?」
ランジュ「……えっ……!?//////」
まさかという顔でランジュは目を見開いた。
「……い、いや、俺の思い過ごしかもしれないが」
ランジュ「……ううん、言われて気付いたわ……ランジュ……貴方の事が大好き!好きなのよ!//////」
そう言うと抱きつくランジュ。
ポロポロと涙か垂れてくるのが分かった。
ランジュ「……でも、ランジュ…貴方にわがまま言っちゃうかもしれないわ」
「前から言われても俺が困った顔したこと、あったか?」
ランジュ「……同好会には他にも可愛い子はいるし……///」
「好きって言ってくれたランジュの気持ちを、俺は汲み取りたい」
ランジュ「……峻……っ!///」
わんわんと泣きながら抱きつくランジュを宥める峻。
【ランジュの部屋の前】
ミア「……やれやれ、手が焼けるランジュだ」
栞子「でも、幸せになれたんだから良しとしましょう」
ミア「……ランジュのこと、悲しませたら許さないんだから」
栞子「大丈夫ですよ、あの二人は……とってもお似合いですから♪」
次回:エピローグ
評価・感想・お気に入り登録・推薦・読了報告
よろしくお願いします