エピローグ ~答え~
「…よし」
身支度をし、俺は家を出た。
時刻は既に18時。
向かう先は…………。
「これが俺の出した答えだ……ごめんな、みんな……」
そう言って、家を出た。
財布も、携帯も、持たずに…。
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電車に揺られること1時間半…。
東京から…俺は静岡に向かっていた。
(考えたけど…結局、戻れる方法なんて見つからなかった…
…だったら、これくらいのことを…試すしか、無い…よな)
峻として居続ける事…そこに罪悪感を感じ…俺は何としてでも戻る方法を考えていた。
もちろん、この後する事を…俺は曜や花丸には告げていない。
…ニジガクメンバーにも、だ。
(…悠として…帰りを待ってる人がいるんだ…もう、寂しい思いなんて、させたくない)
その決断に、俺の迷いはなかった。
正しい選択かどうか、とか…自信なんてない…けど。
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【沼津駅】
「…着いたな、沼津…」
改札機に入っていった切符を見てボソリと呟いた。
帰りの切符は………無い。
「…さて、と…」
時刻は20時過ぎ…駅前にいる人も疎らだ。
「…バスなんかは走ってない…し…
タクシーなんかは…使わないし…な…」
ふっと一息ついて、俺は歩き始めた。
向かう先は…もちろん…。
「…ふっ…長い道のりになるな…」
自虐的に笑い…俺はグッと手に力を込めた。
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30分…1時間と歩き進めて…誰もいない道を1人…ただただ歩く。
歩き進めて…今までの思い出を振り返る。
(…夜の海、か……暗くて…なんか怖いな…)
遠くに見える淡島のホテル…ここに、鞠莉が居る。
そして、果南もいる、曜も…。
…後は…千歌も…居る。
(…千歌…)
???【────────待ってるから────】
「…っ!!??」
声がして後ろを見るが…誰もいない。
…気のせいかと思い…頭を何度か振った。
「らしくない、らしくない…気のせいだ」
…今の声…聞いたことも無い声だ…一体…。
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【内浦 十千万旅館前】
何時間歩いたのだろうか…俺は砂浜の上に寝っ転がってた。
「…足痛え…それなのに…空はバカみてぇに綺麗だな…」
雲ひとつない…月も満月だった。
「…千歌…いるんだよな」
この時間だと…もう寝てるか?
…結局、1人ともすれ違ってないし…通った車も2台くらいしか無かったな…。
「…さて、とっ…」
そんなこと考えてる暇はない…。
気持ちが揺らがない内に…行動に移そう…。
立ち上がり……靴を脱いだ。
そしてそのまま…水面に足を踏み入れる。
「…つ、めた…っ」
夜風のせいもあり、体を少し震わす。
しかし、もう一歩…もう一歩と体を進めていく。
「……なぁ、神さま…もし居るんなら…
…元の世界に…戻させてくれ…」
────もう
────────他人のフリは
───────────────辞めにしよう
そのまま、俺は海に身を投じた…。
────────────────────────
【???】
─────暗い。
まるで、峻として目覚める前のような暗さ。
(…死んだのか、俺は…)
???【そんなこと、ないよ】
(…誰だ…?)
???【誰…かぁ…ごめん、名前は言えないんだ…】
でも、この声…さっきも聞いた…。
(…悠、じゃない……千歌…でも、無い…)
???【千歌…?…誰かわからないけど…話を進めるね】
???【…キミも無茶な事するよね、ホント】
(…だって…)
???【……でも、キミの確かな意志…感じたよ】
(俺は…どうなるんだ…?)
???【詳しくは言えない…けど…時計の針は…確かに動き始めたよ】
(…えっ?)
???【…それに、言ったよ?待ってるって】
(待ってるって…俺は君のことを知らないし…)
???【大丈夫、すぐに会えるよ】
(…すぐ…?)
???【うんっ、すぐ!…だから、待ってるよ
そう、キミが過ごした────────────────】
(待っ…………ご…ぁ…っ…!)
暗い闇に手を伸ばしたが…。
体は重く…息もしずらくなってきた。
─────それでも…。
───────────────それでも、俺は…!!
???【……さあ、もう一度……悠くんとしてのトキメキを見せてよ
私も……待ってるから……あの場所で……】
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???「NEXT Rainbowを見てくれた読者の皆さん、本当にありがとうございました」
???「今は正体は明かせませんが……代弁したいと思います」
???「正直、こんな終わり方はどうかなと思ったんですけど…
でも、これが答えなんだと思います
本当に欲しいものは…何かを犠牲にしなくちゃいけないんだって」
???「これも、1つの選択肢……でも、後悔はないと思います」
???「彼なら…峻くん…いや、冴木 悠くんなら…そんな奇跡だって起こせる
…その奇跡の続きは…そう遠くない、未来に…」
???「…私も、もう行かなくちゃ
元いる世界に…戻らないと…ね♪」
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NEXT Rainbow!!は以上で完結となります。
そして、Aqoursな日々も…同様に完結となります。
ですが、物語はまだまだ続きます。
Aqoursの気持ちを…虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の想いを受け継いだスクールアイドルが、またきっと…輝いてくれるはずです。
200話以上のお話と600件以上のお気に入り。
感想も沢山くれた読者には感謝しかありません。
新作の「ラブライブ!!スーパースター!」もぜひお楽しみに…。