NEXT Rainbow!!   作:A×K

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ついに来ました!あの子が…出る…!


第50話

「……おはようございます、先輩っ♪」

「…うぅん…まだあと…5分…の…5回リピート…」

 

「…ふふっ、ほんとに可愛い寝顔…♪」

「…ん…んんっ…あれ…しずく…っ?」

 

眠い目を擦ると…そこにはしずくがいた。

 

「おはようございます、先輩♪」

「…ぁ…おはよう…しずく…」

「…ふふっ、可愛い先輩の寝顔見ちゃいました♪」

 

「…許すかーーーっ!」

そのまましずくをこちらに寄せ、抱きしめる。

「ひゃん!!…せ、先輩…っ…?///」

「このまま…しずくを…」

 

「だ、だめですっ…歩夢さんが…来ちゃいますよっ…///」

「…冷静だな、しずくは」

「…んもう…これで我慢してくださいね…?///」

 

そう言うとしずくは軽くキスをした。

「私、今日は日直なので…先に、行きますね…?///」

「夕方、荷物もって帰るんだろ?」

「はい、少々寂しいのですが…」

「また来いよ」

「…はいっ♪」

 

そう言うとしずくは制服に着替えて家を後にした。

 

 

 

────────────────

 

 

「おはよ、峻くんっ♪」

「おはよ、歩夢」

横に並んで登校する歩夢。

もうこの光景も見慣れてきた。

 

「…えへへっ…♪」

「ご機嫌そうだね」

「だって、峻くんがパスケース出す度に嬉しくなっちゃって♪」

 

確かに、俺と歩夢はお揃いのパスケースを買った。

…やはり、女の子はそういうのの方が嬉しいのだろうか?

 

「大事に使うさ、例え高校を卒業してもな」

「峻くん…///」

 

「おはようございます~!!」

「わわっ!」

「朝から元気だな~…菜々」

「はいっ、一日の始まりは元気な挨拶からですよ!!」

 

「…ふふっ、ホントに同じ人物だと思えないよね♪」

「なっ、あ、歩夢さんっ、そこは触れてはダメですよ!!」

「…まぁ、事実そうだしなぁ…」

「しゅ、峻さんまで~…っ!」

 

こうして、3人で話に花を咲かせながら虹ヶ咲学園まで向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「では、また部活で♪」

「うん、またね菜々ちゃん♪」

 

そう言って、菜々が自分のクラスに入っていた。

「さ、俺らも向かおうぜ?」

「そうだねっ……あれっ…?」

歩夢が視線を下に落とす。

…生徒手帳?

 

 

「…って、菜々のじゃんか…仕方ない、ちょっと届けて……」

キーンコーンカーンコーン。

 

 

「…予鈴のチャイムも鳴っちゃったし…後ででも大丈夫なんじゃない?」

「それもそうだな…とりあえずメッセージ入れておいて…」

 

 

すぐに返信が来た。

【うわあああ、すいません!お昼休みでも部活の時でもいいので渡してくれると助かりますっ】

 

(じゃあ、昼飯食った後にでも…届けに行くか)

こうして、俺は昼休みに生徒会室に向かうのであった。

 

 

 

 

────────────────

 

 

 

【昼休み】

 

 

「えーーっと、菜々会長~居ますか~?」

中から返事がした。

…昼休みまで生徒会の仕事をするなんてほんとに頑張り屋さん、だよな…。

 

「ごめんね、仕事中に」

「いえっ、今日は仕事ではなくて…」

ちらっと机を見ると…スマホゲームを開きながらアニメの本を読んでいた。

 

「はははっ、相変らずだな!」

「ゆ、唯一の楽しみなんですよ~!

今日は他の生徒会メンバーも居ないので…」

 

「ま、それが菜々のいい所だもんな…じゃあ俺も少し横でお供させてもらおうかな?」

「はいっ、もちろんですっ!♪

あ、この本はですね────────」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

菜々会長のアニメやゲームの話し相手になっていたら…気がついたら午後の授業が始まる直前だった。

 

「っと、話し込んでしまいましたね…すいません」

「ううん、大丈夫だよ…じゃあ、俺は教室に戻るね?」

「私も片付けたら戻りますねっ」

「おうっ、また放課後な!」

 

そう言って、生徒会室のドアを開けると…。

 

 

「………………………………」

「…………………?」

1人の女の子が立っていた。

…しかし、目つきはどこか鋭く…まるで警戒心の塊のようだった。

 

(……とりあえず、俺に用があるって感じじゃなさそうだな…)

俺は気にせず、その場を後にした。

 

 

「…あの人は…確か、スクールアイドル同好会の……」

彼女はその姿をずっと目で追っていた。

 

 

────────────────

 

【そして放課後】

 

 

 

「あれ、せつ菜はまだ来てないのかしら?」

「急遽生徒会の仕事が1件入ったからそれ終わらせてくるってさ」

「むむむ…いつも思いますが…せつ菜先輩は凄いですね…

生徒会のお仕事をしながらスクールアイドルをこなすなんて…可愛さナンバーワンのかすみんでも、さすがにそのハードなスケジュールはこなせません…」

 

「まぁ、本人が大好きでやってる事だからな…それが活力になってるんだろ」

「確かに…私も、演劇のことなら例え多忙でも頑張ろうって思えます!」

「凄い…見習わなくちゃ…璃奈ちゃんボード…''むむむ''」

 

 

その時、扉が開く音がした。

 

「あっ、せっつー、おっつー!」

「…えっと~…愛ちゃん、今のは…ダジャレ~…?」

「待ってたよ、せつ菜ちゃん♪」

 

「お、遅くなってすいません!」

「いいよ、大丈夫

…さて、今日も練習────────」

 

しかし、その直後…思わぬ来客がもう1人やってきた。

 

 

「失礼します」

「「「…???」」」

 

みんなが頭に?を浮かべながら来客者を見る。

…あれ、この子…さっきの…。

 

「こちらに中川会長がはいるのが見えたのですが」

 

その言葉を聞いた直後みんな取り乱す。

「え、えええっ~し、知らないなぁ~っ???」

「あ、愛さんっ、ダジャレが出てませんよ!」

 

「か、会長なら…すぐに出たわよ!」

「いえ、どう見ても…会長、貴方ですよね」

 

なんの疑いもなく、せつ菜を見る…女の子。

 

「ち、違うよ、この子はせつ菜ちゃんだよ!」

「そうそう~全然似てないよ~…?」

 

みんなが必死にフォローするが…それを辞めさせたのは…あろう事か、せつ菜本人だった。

 

「皆さん、ありがとうございます…ですが、大丈夫です

…はい、そうです…私が…中川 菜々です」

「………あっ…あの子…っ!」

 

かすみが何か思い出したように声を上げた。

「知ってるのか?」

「三船栞子!」

「…後輩だったのか」

 

「はぁ、まぁ…会長がスクールアイドルをやってるなど…私にとっては至極どうでもいいことなので他言など致しません」

 

…む、少し癪に障る言い方をするな。

 

「ですが、これだけは言わせてください

中川会長、貴方はスクールアイドルの活動のせいで生徒会長としての威厳が損なわれてと思います」

 

はっきりと言い捨てた…三船という後輩。

 

「つきましては、私が生徒会長に立候補します

…そして、就任した暁には…スクールアイドル同好会を廃部します!」

 

 

 

 

「…は?」

「「「「ええええ~!?」」」」

 

 

 

事態が飲み込めない俺と、スクールアイドル同好会のメンバーの悲鳴だけが木霊した。

 




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【次回予告!】

かすみ「廃部なんて、かすみん嫌ですよ!」
果林「そもそも、あの子はなんでそこまでスクールアイドルを毛嫌いしてのかしらね?」

歩夢「どうしよう…峻くん…」
「このまま泣き寝入りなんかしてたまるかよ、どうにかしてやるから安心しろ」

せつ菜「…どうしよう…このままじゃ……」

【次回:せつ菜の葛藤】

好きなキャラアンケート⑤

  • 聖良
  • 理亞

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