出てきてもらうためにスカートめくっておきましょう。
かすみ「なんか、恒例行事になってませんっ!?!?」
せつ菜「あっ、これが峻さんですね!今と全然感じが違う…!」
歩夢「ふふっ、昔はかっこいいと言うよりも可愛いの方が似合う子だったんだよ♪」
「……………………………」
皆さんこんばんは、如何お過ごしでしょうか。
僕はのんびりアッサムティーを嗜んでるところです。
ところで、アッサムってなんですかね。
「って!なんで2人して卒業アルバム見てるの!」
せつ菜「せっかくなので!!!」
「そんな元気よく言われたらなんも言い返せないよ…
…というか、早く2人ともお風呂入って来なよ」
せつ菜「そんな!一番先は峻さんじゃないと!」
歩夢「ま、まぁまぁ!…峻くんもこう言うんだし…ね?」
せつ菜「あ、歩夢さんがそう言うなら…分かりました
峻さん、ありがとうございますっ、お先にお風呂入らせていただきます…っ!」
「おう、のんびり入ってこい」
……あ、決して…女の子が入った後のお風呂に入りたいとかそんなんじゃないからね?決してね?
「……さて、と…」
せつ菜と歩夢が見ていた卒業アルバムに目を通す。
「…あはは、確かに…イメージとかけ離れてる、な…」
でも、見る写真見る写真…全部隣には歩夢が写ってて…。
「…少しの変化でも気がつくのは…納得だなぁ…」
そう思ってた時だった。
prrrrrrrrrrrrrrrrr。
────電話だ。
掛けてきたのはきっと…。
「やっぱりそうだった」
曜【へ?やっぱりって?】
「曜からかなぁって思ってたから」
曜【さっすが、悠くん!……って、今その名前で呼んで大丈夫…?】
「あぁ、大丈夫だよ…むしろ、そう呼んでもらわないと時々自分を見失いそうになるからな…」
曜【そっか!♪…で、花丸ちゃんから話は聞いたよ…
なんだが、不思議な出来事に曜も巻き込まれた気分だよ…】
「巻き込んで悪かったな…まぁ、普通ならそう思う、よな…」
曜【…でもね、今…悠がどうなっていて向こうの世界で千歌ちゃん達がどうなってるのかは…曜も花丸ちゃんも分からないんだ…
ただ、分かるのは…峻くんの中が悠くんだって事と…それを知るのが、曜と花丸ちゃんだけってこと…】
「…だよなぁ……早くどうにかしたい、けど…のんびりしてると、大変なことにもなりそう、だし…」
曜【そう、だね……】
「って、曜はなんで電話を?」
曜【悠くんの声と顔が見たかったから♪】
「…………」
曜【昔の悠くんならそんな事普通に言ってたんだよ~♪】
「…返す言葉もございません…」
曜【あっはは!お話はそんだけ!また電話するねっ♪】
「うん、ありがとうね曜」
……………………しかし、八方塞がり…か。
何かきっかけが必要…なのか…?
────────────────
【お風呂】
せつ菜「…ほんとに良かったんでしょうか…」
歩夢「えっ…?何が…かな?」
せつ菜「峻さんにとことん頼ってしまって」
歩夢「ふふっ、そう思っちゃう気持ちは分かるけど…峻くんはそんな風に思ってないと思うよ♪」
せつ菜「…歩夢さんは、凄いですね…私も…もう少し…背伸び…出来たら、なぁ…」
歩夢「ご両親に反旗を翻して家出する辺り…背伸びしてると思うけど…」
せつ菜「いえ、そうではなくて…」
うかうかしてたら…峻さんが遠い存在になりそうな、気がして………………
とは、言えなかった。
────────────────
【1時間後】
「…………で、俺も風呂から上がった訳だけど…」
いや、もう突っ込まないよ?…突っ込まない…けど…。
「…なんで…2人はベットに横になってるの?」
2人で動画サイトでアニメを見ていた。
おそらく、せつ菜オススメのアニメだろう。
せつ菜「峻さんも見ますか!!マク〇スFですよ!マ〇ロス!!」
「良い作品だけどね、そこじゃないのよ…せつ菜」
歩夢「3人で一緒のベットで寝たいの……ダメ…?///」
「…………うっ…………わ、かった……」
まさかの歩夢からの上目遣いの攻撃にクラっと来てしまった。
こういう時にする顔は恋する女の子って感じなんだよな…。
歩夢「…ふふっ、やっぱり3人で寝るとなると…狭い、ね…♪」
「…歩夢、言うな……気にしないフリをしてるんだから…」
せつ菜「……でも、峻さんの心臓の音…早くなってますよ…?」
「……ふ、風呂上がりだから…」
せつ菜「ふふっ、そういうことにしておきますね…♪
では、お二人ともおやすみなさい」
歩夢「おやすみっ、せつ菜ちゃん、峻くんっ♪」
「あ、あぁ……おやすみ」
と言って、目を閉じたが……案の定。
(寝れるわけねぇ!!!!!)
彼方から教えてもらった安眠方法を試してみるもまるで効果がない。
というか、千歌や曜と一緒に寝た時とは違う良い匂いがして、それどころじゃない(いや、そんな発言する事自体がアレだけど)
「…………………………………………………」
…このまま、起きてよう…そのうち眠く、なるだろう…。
頭の中で千歌がミカンを追いかける個数を数える事にした。
なぜ羊じゃないかって?……いや、深い意味は無いけど…。
せつ菜「…峻さん………起きて、ますか…?」
「……………っ……………!!!???」
小声で囁かれて思わず声を上げそうになる。
せつ菜「ふふっ、やっぱり起きてたんですね…っ♪
歩夢さん、は……もう寝ちゃいました、か……」
「…寝付き、良いみたいだな……………」
昔からそうなのかは分からないが…歩夢は静かに寝息を立てていた。
せつ菜「…ありがとうございます…」
「…え?」
せつ菜「……こんなに、良くしてもらって…」
「…せつ菜の為にやってることだ、遠慮なんかするなよ」
せつ菜「ですが…っ……!」
せつ菜と目が合う。
少し、目が潤んでるのが分かった。
「…怖い、のか?」
せつ菜「…っ……そんな、事…っ…」
「…せつ菜は嘘が下手だなぁ…」
せつ菜「……少し…怖い、です……」
「…ん、そっか……」
せつ菜「……ぁ……峻…さ、ん…っ…?///」
こちらに寄せてせつ菜のおでこの辺りにキスをする。
「怖かったら…俺の横に居ればいい
寂しかったら…俺が寂しさを無くしてやる
頼りたいって思ったら…俺がいつでも力になってやる
…だから、せつ菜…お前は俺の前では飛び切りの笑顔のままでいてくれ
悲しい顔はもう見せないでくれ」
せつ菜「…峻さん………」
「なんて、カッコつけかな?」
せつ菜「…いえ……もう…益々…峻さんから…目が離せなくなっちゃいますよ…///」
「…ん、じゃあ…約束、な?」
せつ菜「…はいっ…!///」
その後、静かに俺の胸の中で寝息を立て始めたせつ菜。
その寝顔を見て安心したのか…俺も直ぐに眠りについた。
次回:朝と寝起きと歩夢と峻!
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