栞子ちゃんの寝そべりが出ないかとそわそわ待ってるA×Kです。
「…知名度アップ?」
今日は部室でビデオ通話による定例会。
千歌「そうっ!…って言っても…Aqoursの方は浦の星女学院から見に来てくれる人とかいるし…μ'sは音ノ木坂学院から来てくれるんだけど…虹ヶ咲学園からは?」
絵里「って言うところで、話が止まってるのよ」
「…何か聞いてるか?せつ菜」
せつ菜「…いえ、特に…」
絵里「だとすれば、虹ヶ咲学園の方でもスクールアイドルフェスティバルをやりますって告知をして知名度アップを図って欲しいの」
「…確かに、そこを見落としてたな…」
かすみ「あっ、だったらかすみんライブしたいです~っ!♪」
歩夢「この前ライブした時も見に来てくれた人達いっぱい来てくれたし私たちスクールアイドルはライブが1番だよねっ♪」
しずく「そうですよねっ…確か、部活動紹介が近日開催されますよね?」
彼方「なら~、そこで知名度アップだ~♪」
絵里「ふふっ、これなら心配いらなそうね♪」
千歌「そっちは任せたよ~っ!♪」
「…あぁ、どうなったか分かったら連絡するね」
…と言ってビデオ通話は切った…が。
「…その、部活動紹介なんだけどな…」
「「「…………?」」」
「案内が来てないんだ…同好会だからかなのかは不明だが…」
せつ菜「い、言われてみれば確かに…っ!!」
かすみ「なんですか、それっ…また三船栞子の嫌がらせですか!?」
果林「決めつけるのは早計よ…かすみちゃん
…まぁ、直接交渉…するしかないわよね、峻?」
「…あぁ、でも…本当に同好会だから呼ばれてないのだったら…」
…身の回りのことが忙しくて…見落としてた?
栞子に限ってそんなこと…ないとは思うけど。
せつ菜「いえっ、同好会だからダメという決まりはありません
…ここは、果林さんの言う通り…直談判がいいかと…」
「よし、なら善は急げだっ!」
そう言って俺は足早に部室を出た。
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【生徒会室】
「入るぞ、栞子」
栞子「…峻さん、それにみなさんも…今日はどうされましたか?」
かすみ(あれっ…今、三船栞子…峻先輩のこと…?)
しずく(え、えぇ…聞き間違い…では無いですよね?)
果林(ふふっ、手が早いわねぇ、峻も♪)
「部活動紹介についてなんだが…」
栞子「ぁ…っ…!」
その時、栞子はしまったという顔をした。
栞子「…す、すいません…お伝えしようとしてたのですが…忘れてしまって…っ」
「んいや、なんとなく見当はつくから大丈夫だ
…まだ、間に合うか?」
栞子「はい、部活動紹介の件についてはこの書類に必要事項を書いていただき明後日までに提出していただければ…」
栞子「来週の火曜日に部活動紹介の件でミーティングがあるので代表者2名を選出して出席するよう、に…」
一瞬、栞子の顔が困った顔をしたように見えた。
(…やっぱり、問題が山積みって感じの顔だな)
栞子「…用件、は…以上ですか?」
「あぁ、押しかけて悪かった…みんな、戻ろう」
最後に栞子の顔を見たが…やっぱり困り顔は戻らないままだった。
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果林「…すんなり、許可が下りたわね」
「…まぁ、今回は生徒会の落ち度だしな…生徒会長もそこまで鬼じゃないよ」
かすみ「…峻先輩、なにか企んでます?」
「そんな…かすみとは違うんだから企んでなんかいないよ?」
かすみ「って、かすみんもそんなことしませーん!」
「…まぁ、共存はしようかと…思ってる」
しずく「共存…ですか?」
「そのうち分かるさ」
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【生徒会室】
栞子「…………はぁ」
日が暮れて夕日の光が生徒会室に差し込む。
誰も居ない中1人、私はため息をついた。
栞子「…一体、どうすれば…」
説得も虚しく、アドバイスをした部員たちは元鞘に戻ってしまった。
そんな状態で…ミーティングなんて…。
栞子「……………………………」
峻【少しなら手伝ってやるよ】
彼の言葉を思い出す。
…しかし、すぐに首を振り、言葉をかき消した。
栞子「…ダメ、あの人に…頼ってばかりでは…」
誰にも聞こえない声で私はそう呟いた。
……私は、生徒会長…なのだから…。
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