NEXT Rainbow!!   作:A×K

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スクスタストーリーから少し外れたお話!
…今回はしずくちゃんが大活躍?




第82話

しずく「うぅーーーーん……」

 

台本片手にしずくが唸っている。

「どうした、そんな声出して」

しずく「あっ、峻先輩っ!♪」

 

俺の顔を見るなり、しずくはいつも通りの笑顔で台本をみせてきた。

 

しずく「…実は…次の役柄が難しくて悩んでいたんです」

「どんな役なんだ?」

しずく「主人公に片思いしてる…けど、主人公は別の女の子にベッタリしてて…その2人を応援したいけど、自分の想いも伝えたい女の子…そんな役柄です」

 

 

せつ菜「これは…っ…あなたと合体したい系アニメですね!?うおおおーー!太陽の子が黙ってませんよ!!」

璃奈「あなたと…合体…?」

果林「その発言はあらぬ誤解を生むわよ…せつ菜…」

 

「…うぅーん…手伝い…けど…」

しずく「…けど?」

「芝居とはいえ…しずくが誰かに告白する…のか」

かすみ「先輩って独占欲強いですよね」

彼方「まあ…今に始まった話じゃ…ないよね~…?」

 

しずく「あぁ、大丈夫ですっ

私は峻先輩しか見てないので♪」

歩夢「し、ししし、しずくちゃんっ!?!?!?///」

ものすごい勢いで机を叩き立ち上がる歩夢。

その顔は真っ赤だった。

 

果林「あらあら、これは大胆な宣戦布告をされたわね♪」

愛「かり~ん…絶対楽しんでるでしょ、この状況」

果林「何でも賑やかな方が楽しいじゃない♪」

エマ「賑やか…なのかな?」

 

しずく「先輩、少しでいいのでお手伝いしてもらってもいいですか?」

「あぁ、いいよ」

しずく「ありがとうございますっ!……では」

「あ、待って…俺からのわがまま…じゃないけどやってみたいシチュエーションあるんだけど…いいかな?」

 

しずく「もちろんですっ!♪

これもお芝居の練習になりますからねっ」

「…今しずくの役柄が三角関係の一角、だろ?

…んで、しずくが振られけどもう1人の仲がいい男の子から迫られるってシチュエーションなんだけど…」

せつ菜「まるっきり、ア〇タとミ〇ノとゼ〇カじゃないですか!!!」

 

「…そ、そうなの???」

しずく「…で、では……コホン」

役者のスイッチが入ったしずくは悲しそうな顔をし始めた。

 

「…どうしたの、しずく…話って」

しずく「…あっ、先輩……えへへ、私…振られちゃいました」

「…そっか」

 

しずく「…でも、いいんです…あの二人は…お似合いですから…私は…潔く…手を引くことに、します…」

「……うん、そうか…」

しずく「こ、こんなこと先輩に言うなんて変、ですよね…っ!

すいません、私…これで失礼しま……」

「…俺じゃ、ダメかな」

 

しずく「…えっ…///」

手首を掴まれたしずくは顔を赤くした。

演技とはいえ流石にやりすぎただろうか?

 

愛「これってさ~…しずくちゃんも役得じゃない?」

頬杖を突きながら愛がのほほんと呟いた。

 

せつ菜「うおおおおぉ!アニメと同じ展開です!!」

歩夢「な、なるほど…こういうもの…男の子は好きなんだね…っ///」

シャッターを押すせつ菜とメモを取る歩夢だった。

 

 

しずく「…な、何言ってるんですか…っ

先輩には、私なんかじゃなくて…もっと…」

「…その答えを出すのは今じゃなくていいよ…ただ、今は…しずくの悲しい気持ちを癒したい」

しずく「…っ…………///」

「……ダメ、か?」

しずく「…峻…先輩…っ…///」

 

璃奈「はわわ~…///」

エマ「演技ってこと忘れちゃうね~…」

彼方「というか…何もここでやらなくても~…」

 

しずく「…あっ……せ、先輩っ…!

も、もう大丈夫ですから…っ!!」

「…もう少し、こうさせて…」

しずく「い、いえっ…!!

演技とかではなくホントに…っ…恥ずかしくておかしくなっちゃいますから…っ!!///」

 

…いけない、完全に演技を忘れてしずくに抱きついていた。

「…悪い、少し調子に乗った」

しずく「…い、いえ…私も…その…嬉しかったというか…幸せというか…///」

 

かすみ「しず子ばっかりずる~い!!

峻先輩っ、かすみんにもなにかして下さいよ~っ!!」

「…何かって…何を??」

かすみ「…むっ、直ぐに思い浮かばないなんて…っ

何でですかー!……あっ、ここの差ですかっ!?」

しずく「ひゃああああっ!!///」

 

むきーっと怒りながら、かすみがしずくの胸を鷲掴んだ。

「…お、落ち着け…な?」

頭を撫でるとかすみがしずくから離れた。

 

しずく「…び、びっくりした…///」

かすみ「えへへ~…もっと撫でてくれていいんですよ~…♪」

果林「こうして見ると、峻ってみんなのお兄さんみたいな感じよね~」

歩夢「確かにっ!…同い年でも大人っぽく見えるから…そう見えるね♪」

 

その瞬間、しずくとかすみが同じことを思い浮かんだようで…

かすみ&しずく「お、お兄ちゃん!!!///」

「………なんかデジャブだなぁ…」

 

 

────────────────

 

【内浦 黒澤家】

 

ルビィ「はっ……は……ぴぎぃっ!!」

ダイヤ「あら、ルビィ…風邪ですか?」

 

ルビィ「うぅ…なのかなぁ……誰かが噂していたり…」

ダイヤ「全く…お腹出して寝てるからですよ?」

ルビィ「そんなことしてないよ!?!?」

 

 

───────────────────

 

 

 

「…とりあえず、その呼び方はやめてくれ、な?

…ホントにあらぬ誤解を生みそうだから…」

 

かすみ「えぇ~…なんでですかぁ」

「…いや、学校内じゃ色々やばいでしょ…」

 

しずく「(と、ということは…2人きりの時とか…いいの、かな…っ!?///)…そ、そうですよね~♪」

彼方「しずくちゃん~…なにか企んでる顔だね~…?♪」

しずく「そ、そんなことっ…!

って、なんで彼方先輩は私の膝を枕に…っ!?」

彼方「んー…しずくちゃんの膝枕は…96点かなぁ…♪」

しずく「あ、ありがとうございますっ……じゃなくて!」

 

 

「……えっと、歩夢…?

なんで頭をこっちに差し出してるの?」

歩夢「…むーー……」

 

「…あ、はい」

何も言わずに頭を撫でる。

歩夢「……えへへ……///」

「…女の子って頭撫でられるの好きなのかなぁ…」

 

その質問にせつ菜が頷いた。

せつ菜「峻さんの撫で方が上手いですよ♪

…とはいえ、これだけいるメンバーを虜にしてしまうなんて…峻さんはハーレム系アニメの主人公ですねっ♪」

 

 

 

「…喜んでいいのかなぁ…それ…」

 

 

─────────────────────

 

 

【放課後】

 

 

「…よしっ」

 

1人、部室の鍵を返しに行く途中…。

 

栞子「…あっ…」

「お、今帰りか?」

栞子「いえ、最後に校内の見回りをしてお終いです」

「偉いな生徒会長は」

 

 

さっきまでのノリが消えなかったのか俺は栞子の頭を撫でた。

 

栞子「…えっ………?///」

「あ、わ、悪い…嫌だったよな…」

栞子「…い、いえ…その……っ///」

 

「じゃ、じゃあ俺はこれで!」

栞子「…あっ……待っ……!!」

 

しかし、その言葉を聞く前に…俺はその場をあとにした。

 

(やっべ~…完全に変な目で見られたよなぁ…)

栞子「……もっと…してくれても良かったのに…///」

 

1人、撫でられた部分を触る栞子。

夕陽のせいか、顔は赤く気まずそうな顔をしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに、何故かこの日の夜…歩夢が俺の部屋まで来てもっと頭を撫でてと催促された。




たまにはこんなほのぼの系日常編もいいよねっ!


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