NEXT Rainbow!!   作:A×K

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そろそろ裏作も更新していきます…


第91話

その日からというものの……。

 

 

果林「1、2、3、4……ほらっ、腕下がってきてるわよ!」

歩夢「は、はいっ…!」

「…スパルタだなぁ…」

 

果林「1、2、3、4…うん、いい感じね」

歩夢「わ、わかった…!」

 

歩夢も練習に精を出し、果林もそれに応えたいようでマンツーマンで熱血指導をしている。

 

栞子「…私が上原さんを推薦しておいて…こんなこと言うものあれですが…」

「お?…どうした改まって」

 

栞子「…いえ…また、挫折する人を出してしまったな…と

上原さん以外のスクールアイドル同好会のメンバーだって出るように努力していたのに…」

「…俺にはそうは見えないなぁ…誰一人挫折なんかこれっぽっちもしてないと思うけど…」

栞子「…えっ…?」

 

そんな馬鹿な…みたいな顔して練習しているメンバーの顔を見る。

 

 

 

果林「はいっ、ここまでーっ。

…10分間休憩にしましょ?♪」

歩夢「はぁ…はぁ………」

エマ「はい、水分っ

…落ち着いて、ゆっくり飲んでね?♪」

歩夢「…あ、ありがとう…はぁ…はぁ…」

 

璃奈「汗拭いた方がいいから…私、拭いてあげるね」

歩夢「わ、わわっ…!

…ありがとう、璃奈ちゃん…」

彼方「疲れた時には甘いもの~♪

ハニーレモンあるよー♪」

歩夢「うん、じゃあもらうね♪ありがとう彼方ちゃん」

 

せつ菜「今回の衣装は私とかすみさんの2人で考案しますね!」

かすみ「かすみんが飛びっきり可愛い衣装を作りますからね!全力でサポートしますっ♪」

 

愛「かすかすって歩夢の事ライバル視してたから、なんか意外~♪」

かすみ「何言ってるんですかっ!

愛先輩、かすみんのことどういう目で見てるんですかっ」

愛「どういう目でって…このアイ!で?…ぷっ、あははっ!」

 

かすみ「……面白くないし、あと、かすかすじゃないですから…」

「…あれ、今回は俺も衣装作りに手伝わなくていいのか?」

せつ菜「峻先輩には同伴で大事な仕事があるじゃないですか!」

かすみ「そうですよーっ、スクールアイドルフェスティバルを蔑ろにしてはダメです!」

 

歩夢「それに、スクールアイドルフェスティバルの私たちのライブ関係は全部峻くんにやってもらって大変な思いをしてるの…私、知ってるよ?

だから、私がせつ菜ちゃんとかすみちゃんにお願いしたの♪」

「…歩夢…分かった、ありがとうな」

歩夢「うんっ♪」

 

果林「仲良しこよししてるとこ悪いんだけど…練習再開するわよ?」

歩夢「わ、わあああっ!分かってるよ!///」

 

 

「あはは、歩夢は相変わらずだなぁ」

栞子「…見たところ、表面上取り繕ってるという可能性も無きにしも非ず、と思いますが…」

「そう思う?」

栞子「そういう事もあると思います…

でも…皆さんの顔は…嘘で無理して笑顔してるようにはとても見えません…」

「…素直じゃないねぇ…栞子も」

栞子「…私には…分かりません

上原さん以外…挫折したのにどうしてあんなに楽しそうに協力できるのか……

残念だ…とか、悔しい…って思わないのか…と」

 

「ない…と言えば絶対嘘になるだろうな

残念だ、悔しいなって気持ちはある…みんな仲間だけどライバルなようなものだしな」

栞子「…では…なぜ………………」

 

「けど、それは挫折とは言わないぜ、栞子

俺が同じ立場でも挫折した…って思わないよ

たしかに選ばれたのは歩夢だけだ

だけどそれは、同時に嬉しいって思えるし

それはそれで楽しいって思う部分もあると思う

無駄だけど無駄じゃない事がたくさんあるのがスクールアイドル…なのかもしれないな

 

挫折じゃなくて…乗り越えないといけない壁とか…俺はそんな風に捉えているよ

どんなに無理難題でも…どんなに小さい1歩でも…歩き出せたなら前に向かってネガティブにならずに歩き続けられる…ってな」

 

栞子「…スクールアイドル…私には…まだよく分かりません」

「…まぁ、まだスクールアイドルって物に触れて時間が浅いからな

いきなり理解しろとは言わんさ…ただ、栞子がみんなを見て何か感じ取ってくれれば、それでいいさ」

 

栞子「感じ取る…ですか」

「前を向いていく姿勢とか…めげない反骨精神とか

…まぁ、自分にプラスになる部分があると思うよ、必ず」

栞子「………………はい」

 

「よっ、と……こらー!歩夢ー!」

歩夢「へっ!?…な、なにっ…峻くん…っ??」

「練習に集中しすぎて靴紐解けてるの気がついてないぞー!」

歩夢「えっ?……あっ!本当だ…っ!」

 

「…ったく、こんなんで怪我したらどうするんだよ…っと」

屈んで歩夢の靴紐を結び直す。

歩夢「い、いいよっ!///

自分でできるから…っ!///」

「いーから……こんな事で代役なんて俺は嫌だからな?

…あ、なんなら代役ってなったら俺が出ようかな?」

 

かすみ「え''っ…そこはかすみんじゃないんですかー?!」

愛「しゅんしゅんがスクールアイドル…?…アリかも」

しずく「大ありです!!!」

 

果林「ある意味、人気が出るかもね?♪」

彼方「歩夢ちゃんがヤキモチ妬いちゃうから…多分実現はしないと思うよ~…?♪」

歩夢「そ、そんなことないもん!!///」

 

 

 

ドッと笑い合う一同。

 

 

 

 

 

 

 

 

栞子「………………感じ取る……………か………」

 




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