アズールレーン─トリカゴ基地の日々─   作:大和亀蔵

23 / 42
設定大公開タイム(バジリスク

このお話での重桜程度の認識でお願いします。

あとがきにまとめ置いときます


「桜降り積もる、この場所へ」 重桜編その5

「ニューカッスルさんは、重桜で内紛が起きてたことは知ってる?

 

ああ、いや別に謝ることでもないよ......じゃあ、そこからだね。

 

まず重桜はね、大きく二つの組織に別れてるんだ。

 

一つは長門様をトップとする重桜神祠、もう一つは赤城先輩達をトップにする重桜軍って感じ。

 

ロイヤルは王家と軍が一緒だったと覚えてるんだけど、重桜はそうじゃなくて、それぞれが独立して力を持ってるの。

 

何でかは、私も知らない。昔からとしか。

 

それで、ご存知の通り、重桜はアズールレーンに反旗を翻したんだけど。

 

これは、重桜の軍の方に力があったからなんだ。最初は神祠側......えっと慎重派の長門様の方が力を持ってたからアズールレーンに協力してたんだけど。

 

途中で武力派の軍に制圧されちゃって、そのせいで裏切るカタチになっちゃったんだ。

 

このあたりもセイレーンに取り囲まれたりしたよ。

 

あの時は、ピリピリしてたなあ。

 

国を強くしたい軍と、国を守りたい神祠の抗争ってところかな。

 

アズールレーンが戦ってた重桜のKAN-SEN達は、軍側のKAN-SENだと思う。

 

お恥ずかしい限りなんだけどね。

 

でね。そんな状況を打開してみせたのが指揮官なんだ。凄いでしょ?

 

どんな風に? んー、重桜にいる全てのKAN-SENに精神感応で呼びかけたって言って信じられる?

 

そっちの言葉だと、テレパシーって言うのかな。

 

あの日の事は今でも覚えてるというか、覚えてない重桜のKAN-SENなんていないんじゃないかな。

 

あっ、北風は別ね。

 

人間がそんな事出来るのかって?

 

ケモノ憑きをしてる人は、時たまそういう奇跡の力を持ってる人もいるんだ。

 

指揮官は、それがテレパシーだったみたい。

 

とりあえず、話を続けるね。

 

とは言っても、私も全部を詳しく知ってるわけじゃないんだけど。

 

本当にある日、重桜全土のありとあらゆる箇所がセイレーンの攻撃を受けかけたんだ。

 

軍としても、セイレーンと本土は攻撃しない約束をしていたらしいのだけど、セイレーンはお構い無しに突如進軍をはじめたの。

 

このあたりも、火の海になりかけたって聞いてる。結界でなんとか持ち堪えてたみたいだけど。

 

そんな時にね。あの人の声が聞こえたんだ。

 

『全KAN-SENに告げる! 信じてくれなくてもいい! 応じてくれなくてもいい! それでもこの国を守るために力を貸してくれ!』って。

 

KAN-SENじゃないのに、誰よりも真剣な声でね。しかも、国中のKAN-SEN全員にだよ?

 

どのくらいの霊力を使うか、わかったもんじゃない。

 

半信半疑の人たちもいたけど、彼が軍も神祠も未だ掴んでいない、セイレーンが出没しているポイントや数、進行ルートを、まるで天上から見てるみたいに正確に指示を出すもんだから、信じざるを得なくなったみたい。

 

あの時は神祠と軍なんて関係なく、国を守るために皆その声に従ってた。そして、守りきったんだ。

 

代わりに指揮官はミズホの神秘を失ってケモノ憑きからも解放されて、二度と精神感応も出来なくなっちゃって。

 

しかも、ここからも大変でね。折角一蓮托生して仲良くなりかけた軍と神祠で大揉めしちゃってさあ。

 

なんでって?

 

理由の一つとしては重桜の中でも、軍を許せない人達がいたからなんだ。

 

結局、セイレーンに国を落とされかけたわけだからね。言いたいことは私もわかるな。

 

でも、指揮官と長門様は軍を、赤城先輩を見捨てることはしなかった。

 

トリカゴに重桜のKAN-SENがあまり行けてないのも、軍がセイレーンに侵攻を許した事による、罪滅ぼしの最中だからなんだ。

 

赤城先輩はその辺は律儀な人だから、軍からの参戦は断ったみたい。

 

それに、神祠のKAN-SENもそんなに数がいないからね、神祠所属の大鳳さんと急ピッチで計画が進んだ北風だけになったの。

 

もう一つの理由としてはトップの二人共、指揮官の事を好きになっちゃったからだよ。

 

赤城先輩はまあ予想つくかな? 救われたのもあるし、本能的に好きになったらしいけど。長門様は自分にはない強さを持った、あの人にそれぞれ惹かれちゃったんだ。

 

まあ、惚れたのは二人だけじゃすまないんだけど。

 

そりゃそうだよね。人間扱いしてこない人が普通だったあの頃に、あんなに励まされたり優しい言葉かけられて応援されたらそりゃ堕ちるよ......あ、いやこっちの話。

 

あとは、元々指揮官は重桜のあり方に疑問を持ってる人だったから、結局は長門様を頼りにユニオンに行ったんだ。

 

そこからは、知ってるんじゃないかな?

 

一応、それを決着として、神祠と軍も揉め事は無くなった、かな。

 

お互い個人としては仲良いけど、組織としてはまだギクシャクが残ってる感じ。

 

で、私たち重桜KAN-SENの中で指揮官が頑張ってくれたあの日の事は、共鳴の日って呼ぶようにしてるの。

 

本人は凄い恥ずかしそうにするんだけど、私たちからしたら、もっと堂々としていいのにって思うんだけどね。

 

てなわけで、終わり。やっぱり、読み歩きは危ないからやるもんじゃないね」




この世界線での重桜

・神祠と軍の2大派閥があり、神祠が実権を握っていた時代はアズールレーンに協力していたが、後に軍に成り代わった事でアズールレーンから離反する事になる

・セイレーンとの協力もしていたようではあるが、突如としてセイレーン側が裏切り、重桜全土を襲撃

・この事態に対し、地図を見るだけでセイレーンを見つけられる目を持っていた指揮官はミズホの神秘の能力、精神感応、すなわちテレパシーで重桜の全KAN-SENを激励、これにより重桜は守られたが代わりに指揮官のミズホの神秘は失われる

・セイレーンと共謀し、国を陥れかけた軍を非難する声が大きくなるが指揮官と長門は見捨てる事はせず、軍は今も存続。なんかんやで信用を取り戻し復権に成功、罪滅ぼしの意味も込めてトリカゴへの参戦権は拒否

と言った感じです。ミズホの神秘ってテレパシー出来るんですかね、知りません()

チャートでまとめると、

重桜(神祠)アズールレーン参加→軍が実権を握るように→重桜(軍)アズールレーン離反→重桜内紛状態に→唐突にセイレーン、重桜全土を襲撃→指揮官によって事なきを得る、その代わり指揮官はミズホの神秘失う→軍復権のために頑張る→指揮官ユニオンへ

と言った感じです。わかりにくい、長い。

ちなみに、金平糖ラブフィッシャーその4の大鳳のセリフにて、少しだけ共鳴のことは言及していました。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。