アズールレーン─トリカゴ基地の日々─   作:大和亀蔵

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若干のキャラdisがございます、ご注意ください...


「オペレーションOSG!」 その2

オペレーションOSGと名付けては見たものの、その作業自体は実に地味というか、有り触れたものである。

 

まず、床に掃除機をかけてからワックスで艶だし。

 

雑貨などについた細かいホコリは、エルドリッジのビリビリによって回収。

 

触ってやるよりも手早く安全かつ効率的で、そこら辺の家電には引けを取らない仕事ぶりだ。

 

大鳳は指揮官のサインがいるものだけに書類を仕分け、事務仕事に入った。これもまた掃除だろうし、本人が喜ぶ事は間違いない。

 

ネプチューンは天井スレスレまで延びる大きな窓に付属しているカーテンを洗濯した後に、窓の拭き掃除に取り掛かる。

 

ノースカロライナは、照明器具や空調設備のメンテナンスと掃除をする事にした。

 

やる事はきちんとやってから。

 

それがトリカゴのルールであり、特に異を唱えるものもいない。

 

帰ってきたら喜んでくれる指揮官の笑顔を想像しながら、黙々と作業を進めていく。

 

ここだけ見れば指揮官のためにと精を出す健気な乙女達の姿なのであるが、ページを捲れば本が読み終えてしまうように、一つまた一つと作業が終わればお待ちかねの時が刻一刻とやってくる。

 

いや、やってきた。

 

やってきてしまった。

 

「......さて」

 

すっかり疲れ果てたエルドリッジが指揮官の椅子の上でネコのように丸まりながらスヤスヤと寝息をたてる中、やる事はやった三人は、目の前の宝箱にゴクリと喉を鳴らした。

 

執務室の机は机本体に引き出しが二つ、備え付けのキャビネットは三段構成になっている。

 

「ちなみに大鳳さん、ネプチューンさん。机の中身についてはどのくらい知ってます?」

 

「机の方の左の引き出しからは、お菓子が出てくるくらいしか知りませんわ。エルドリッジさんのついでに、チョコレートを貰ったことが。今でも大切な家宝に♡」

 

「私はないですけど、友であるフォーミダブルとオーロラからはキャラメルを貰ったと聞いていますわ」

 

「なるほど、私も同じですね」

 

二人の証言にノースカロライナも同意を示す。

 

大鳳でも、この机についてはその程度の認識。

 

何より普段は指揮官が座っていて、漁るなんて真似は秘書艦になった時だからこそ到底出来ない。

 

ならば、指揮官もおらず、執務室も開いている今しか。

 

「ちなみに、ノースカロライナさんは何が出てきたら嬉しいのですの?」

 

「そうですね......小さい頃の写真とか。何かしら、彼らしさを感じるものが出てきたら嬉しいですかね」

 

「なるほどなるほど。大鳳さんは?」

 

「もっちろん。殿方が持っていらっしゃるとされているあんな本ですわあ♡」

 

「はいはい、貴方はそういう人でしたわね。まあ、私も少なからず期待はしていますけど......」

 

少なくともKAN-SENだって女性だ。

 

そして、指揮官は男性。溜まった劣情はどこかで晴らしているはず。

 

私室の机とベッドの下にないのであれば、下手に触れないこちらにあるとしか考えられない。

 

端末?

 

すでに確認したが、仕事用だったのか求めているものはなかった。

 

「まあ、何も無い可能性もありますけど。いえ、そちらの方が大きいでしょうね」

 

同じ結末ではないのかと、ノースカロライナは保険をかけておく。

 

しかし、夢見る大鳳はピシャリと言ってみせた。

 

「関係ありませんわ。あるかないかのニブンノイチ。とりあえず、分かりきっている所から確認しません?」

 

「いいでしょう」

 

「よろしくってよ」

 

「では......ご開帳♡」

 

共犯の承認を確認してから、色めいた声で大鳳は躊躇いなく、机の左の引き出しを開けてみせた。

 

「おお」

 

「これは」

 

「凄いですわね」

 

三人の目に飛び込んできたのは、それはそれは様々な国の、いわゆる彼が承認を得てきた国々のお菓子達だった。

 

種類はチョコレート、キャラメル、クッキーと有り触れたものではあるが、そのパッケージはどれも見たことが、人それぞれあったりなかったり。

 

「ここまで色んな国のお菓子があるとは。これ、ユニオンのやつですよ」

 

「こっちは、我らがロイヤルのお菓子ですわ。よくある市販のものですけど」

 

「やはり何処の国でも、こういった定番のモノはあるんですね」

 

「一息つきたい時には、丁度いいですしね」

 

遠き故郷にへと懐旧の情に二人が駆られる中、しばらく口を閉じていた大鳳が感づいた。

 

「......もしかして、指揮官様。あげる女の国によって、渡すお菓子を変えているのでは?」

 

「「......!!」」

 

ぴたり。

 

はしゃいでいた二人の動きが止まる。

 

大鳳の言う事が本当ならつまり、なるべくトリカゴの皆の舌に合うように、それぞれ故郷の味のものを人に合わせてあげている。

 

それは、逆に言えば。

 

「トリカゴが結成される前から、一つ一つ各国のものをわざわざ、私たちのために......?」

 

「「......!!」」

 

キュンキュンキュンキューン♡

 

本人の真なる思いは不確かではあるが、大鳳の推理は確実に指揮官への上がりきっていた好感度をさらに上げていく。

 

実際のところは───

 

「いや、そんなに食べないけど流石にお菓子一種類だと飽きるから、なるべくいっぱいあったらいいかなって。他の国なんて滅多に行かないし、お土産に買っただけ」

 

───

 

「それでこそ指揮官ですね」

 

「本当に、お優しい人ですわ」

 

「指揮官様♡」

 

指揮官の思いやり(過大解釈)という確かな宝を手にしたが、まだまだ初回、引き出しはあと四つもある。

 

しかも、ここからは前人未踏の領域。

 

トリカゴにいるKAN-SEN誰もが見たこともない、新世界が今ここに。

 

「じゃ、次ですわぁ」

 

いつの間にやら開封役になった大鳳が、鼻息荒く机本体の右側の引き出しに手をかけると、一思いに開けてみせた。

 

「あっ」

 

「これは」

 

「......手紙?」

 

次に姿を現したのは、手紙の束達だった。

 

大きな束のものがいくつかと、数枚程度のものもある。

 

ノースカロライナと大鳳は見覚えがあるのか、目を大きく見開いている。

 

ひとり眉をひそめているネプチューンが、束を二つ手に取り、一番上にある手紙の差出人を読み上げた。

 

「こちらは、ユニオンのですわね。差出人は......バターンさんでしょうか。で、こっちのたくさんあるのは重桜ですわね。えっと、しゅんかわさん?」

 

「駿河」

 

「するがと読みますのね、これ......で、何の手紙ですの?」

 

「ユニオンから離れる際に、彼と親交のあったKAN-SENの方たちが手紙をくれたんです。バターンさんに、ホーネットさん。これはヴェスタルさんですか、懐かしい名前ですね。あ、ワシントンのもある。あの子、指揮官に何書いたんだろう」

 

「妹さんでしたわね。で、重桜もですの?」

 

「ええ。指揮官様が重桜を離れ、ユニオンに向かわれた際に重桜のKAN-SEN共が、みんな文を書いただけですわ」

 

「だけにしては、枚数多くありませんこと!?」

 

軽く見ても重桜のものだけで、五十は優に超えている。

 

相当信頼されていなければ、こんな枚数にはならないだろう。

 

一体指揮官は、重桜で何をしたのだろうか。

 

その詳細については、ニューカッスルが今頃瑞鶴から聞いている事だろう。

 

「当たり前ですわ。だって、私の指揮官様ですもの。でも、大鳳以外の文も読んでると思うと......きぃぃぃ......」

 

わかりやすくハンカチを口に噛み締める大鳳は、いつもの大鳳なのでスルーするとして。

 

「ちなみに、大鳳さんも書きましたの?」

 

「ええ勿論。これですわ」

 

すかさず、いくつかの束のうちから自らのものを引き抜き、ネプチューンにへと大鳳は手渡した。

 

「見ても?」

 

「別に構いません。指揮官様への愛の言葉しか書いていませんもの」

 

「ふうん」

 

でしょうね、と小さく頷いてから手紙を開いてみる。

 

『愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛してます』

 

「「こわっ!?」」

 

飛び込んできたのは愛(物理)

 

まさか、本当に愛の言葉しか書いていないとは思わなかった。

 

これは、ちょっとした、いや立派な脅迫文。

 

自分がもらったら泣く自信がネプチューンにはあった。

 

「本当に、あの時は生きた心地がしませんでしたわ。指揮官様が重桜を離れるなんて......でも、カミは私達を見放しませんでしたわ! こうして大鳳は今、トリカゴで指揮官様のお力になれているのですから!」

 

「「......」」

 

こうして今、指揮官様にご迷惑をおかけしているの間違いではなかろうか。

 

「あら、この手紙は」

 

「どうしたんですかネプチューンさん?」

 

ふと、目に入った差出人の名前に、ネプチューンは思わずそれを手に取る

 

その手紙の差出人名は赤城。

 

「赤城って。あの重桜トップの赤城ですの?」

 

ネプチューンでも知っているくらいには有名人というか、かつての敵の名前である。

 

「ああ、赤城さんですか。軍の方のトップですわ。あなたがたアズールレーンが目の敵にしてた。私は別の組織所属です」

 

「へえ、そうでしたの」

 

「落ちぶれたのなら、そのままどん底で惨たらしく這いつくばっていればよろしかったのに......なぜ指揮官様はあそこまで......」

 

「「......」」

 

何か事情があるのだろうが、他国の事に大きく足を踏み込むのも面倒なので、二人は赤城の手紙を読む事にした。

 

『愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛してます愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛してます』

 

「「一緒じゃんっ!?」」

 

「あら、これが赤城さんの? 酷い内容ですわぁ。それに字も私の方が綺麗。こんな手紙を指揮官様の目で読ませようなんて、本当に残酷残忍、悪虐非道、血も涙もありませんわ」

 

おほほほほと高笑いする大鳳は捨ておき、ネプチューンはノースカロライナにへと冷や汗を垂らしながら訊ねた。

 

「ノースカロライナさん、重桜って大丈夫ですの? 代表がこれって......」

 

「いや、まだ二通だけです。もう少し確認しましょう。サンプルは沢山ありますし」

 

「そ、そうですわね」

 

確かにノースカロライナの言う通りだ、沢山ある中のまだ二通。

 

たまたまヤバいやつを連続して引き当ててしまっただけがしれない、もう少しちゃんとしたものがあるに決まっている。

 

あってください。

 

そして、次にネプチューンが適当に取り出した手紙の差出人は、

 

「ええっと、このお手紙の差出人は。愛宕さんですわね」

 

「ああ。あの尻尾を振ることしか脳のない。軍の牝犬ですか」

 

「「......」」

 

一応同郷であるはずなのだが、大鳳の全方位(指揮官以外)に喧嘩を売っていくスタイルは、重桜のKAN-SENでも同じなのかの目。

 

ともかく、ノースカロライナとネプチューンは目に入った文字を読んでいく事にした。

 

『今日の指揮官。マルナナマルマル。いつも通り起床、可愛いあくびをしてからお着替え♡。マルナナサンマル。朝ご飯。献立はお味噌汁、ごはん、鮭の塩焼き、たくあん。美味しそうに食べてる。マルハチマルマル──』

 

とりあえずここで一旦二人は読む事をやめた。

 

やめたかった。

 

「あの、ここからひたすら指揮官の行動が逐一書いてあるんですけど」

 

「最後の『ずっと貴方の事を見てる♡』の説得力が凄いですわ......」

 

「だから言ったじゃないですか、牝犬って。本当に尻尾しか振れない哀れな軍の犬ねえ。指揮官様のことは見るのではなくて、感じないと」

 

「「そっち!?」」

 

どうやら、大鳳にとっては愛宕はまだまだひよっこらしい。

 

二人にとっては充分なのだが、重桜にいる指揮官が心配で心配で仕方なくなってきた。

 

魔境重桜。

 

「ノースカロライナさん。私、指揮官様が全然振り向いてくださらないのは、重桜のやべー方々の所為な気がしてきましたわ」

 

「辛味と同じですね。慣れてしまってみたいな......」

 

「そうそう」

 

それに、常にその辛味がトリカゴにはいるわけだし。

 

ちらりと大鳳を盗み見る。

 

「......はい? なんですか?」

 

「いえ、なんでも」

 

最早、トリカゴの全員も彼女の行動に慣れてきてしまっているのが恐ろしい。

 

話せばいい人だし、実のところ、自分からのアプローチはあまりしないのを知っているのもまた。

 

「どう致しますノースカロライナさん? もう一枚くらい見ておきます?」

 

「......そうですね。すでにスリーストライクでバッターアウトですが、念の為もう一球見ておきましょう」

 

「最早ベースボールですか......」

 

完全に遊び感覚。

 

そのくらいの精神じゃないとやってられない。

 

さてさて、次にネプチューンが取り出した手紙の差出人は、

 

「ええっと......隼鷹さんですわね」

 

「......」

 

「何でここに来てノーコメントですの大鳳さん!?」

 

先程までの罵詈雑言はどこに!?

 

露骨に目線をそらさないで!?

 

「とりあえず、読んでみましょう」

 

「そ、そうですわね」

 

あの大鳳でさえ絶句する人間の手紙。

 

果たして、どんな事が書かれているのやら。

 

『貴方がいなくなるのが、とても寂しくなります。ずっと前から一緒にいたから、ずっと重桜にいてくれると思っていました。でも、オサナナジミだからこそ、こういう時は背中を押してあげるべきだと思ったの。指揮官、私の事を忘れないで、ユニオンに行っても頑張って。そしてまた、色んな場所にデートに行こうね──』

 

「ふうん。なんだ、普通のもありますのね」

 

想像していたよりは肩透かしの内容に、ネプチューンは安堵半分落胆半分の息を吐いた。

 

よかったよかった、流石に四枚も連続してヤバいのを引き当てることは無かったようだ。

 

ノースカロライナも、きっとそうだと思いきや。

 

「......」

 

「ほんっとやばいわ、あいつ」

 

どうも、かなり神妙な面で手紙を読み込み瞳孔を開かせている。

 

大鳳も平常運転なようで、罵り具合にキレがない。

 

「え? 何かおかしなところあります? 確かに指揮官様との距離は近い気がしますけど......」

 

「わかりませんか、ネプチューンさん」

 

「......?」

 

首を傾げ、もう一度文章に目を走らせる。

 

これといって不審な点はないように見えるが、見兼ねたノースカロライナが解説を始めた。

 

「このオサナナジミというキーワード。互いに幼少期を迎えていなければ、使うことは無い言葉です」

 

「は、はあ。そうなんですの?」

 

「そうなんです。で、ネプチューンさんも身を持ってご存知でしょうが、我々KAN-SENには幼少期などありません。駆逐艦の子は精神的にも幼い子は多いですが、基本KAN-SENには、子供時代は存在しないんです。大鳳さん、この方の艦種は?」

 

「......軽空母」

 

「それが一体........................っ!!!!」

 

しっかり間をとってから、ネプチューンはこの手紙の恐ろしさに気が付いてしまい、大きく息を呑んだ。

 

思わず手紙を机に投げてしまう。

 

大鳳が押し黙った理由がわかったというか、わかりたくなかった。

 

過去三枚の手紙も相当だが、群を抜いて鳥肌が立っている。

 

まず、KAN-SENに子供時代は存在しない。

 

隼鷹という差出人もKAN-SENであることには違いなく、更に大鳳は軽空母と言っていた。

 

つまり、駆逐艦では無いのだから精神が幼いなんて事はなく、自分と同じようにある程度成長した心とカラダで生まれた訳であって。

 

それなのに、まるで自分も指揮官も小さな頃から会っていたかのような内容。

 

KAN-SENには、幼少期なんてものは存在しないのに──

 

このオサナナジミが見ているのはイツノコト?

 

「ガチでやべー方じゃないですのっ!?」

 

「ユニオンでこういう方とは会う機会がなかったので、なんかこう、凄いですね」

 

「凄いで片付けていいんですのこれ!?」

 

「頭の中が万華鏡な奴の手紙なんて捨ててしまえばいいのに。でもぉ、指揮官様はお優しいから。そんな指揮官様が好き♡」

 

「知ってましたけど貴方も大概ですわねぇ!」

 

それでも、隼鷹の方がやべー力は高い。

 

彼女は、妄想を現実と見間違えてしまっている。

 

まだ現実の駆逐艦を追いかけているアークロイヤルの方が、現実にいるインディちゃんインディちゃんと騒いでいたポートランドの方が数ミリ程マシだと、ネプチューンとノースカロライナは思った。

 

「ノースカロライナさん。今すぐ重桜に行って指揮官様を助けに行きませんこと!?」

 

四枚連続してやべーのだ、ネプチューンにとっては最早バミューダトライアングル、重桜は魔の巣窟となっていた。

 

今頃、なんか酷い目にあっているのではないかと。重桜KAN-SENはこんな奴らばかりだったから、ユニオンに飛び出したとなれば、凄く納得がいく。

 

なお、たまたまネプチューンがSSRとも言える手紙を四連続で引き当ててしまっただけであり、多くの重桜のKAN-SENは真っ当に指揮官を想う子ばかりなのだが...。

 

運が良いのか悪いのか。

 

「出来るならそうしたいです......はあ」

 

「せめてこの、隼鷹さんのだけでも燃やしません? 指揮官様の精神衛生上よろしくないのでは?」

 

「気持ちはわかりますけど、落ち着いてください」

 

「あうっ」

 

艤装を展開したネプチューンをデコピンで制し、ノースカロライナは冷静に指揮官の机の事を評価する方向に切り替えた。

 

切り替えないとやってられない。

 

「しかし、手紙でしたか。お守りのようなものですかね?」

 

「大鳳の手紙が指揮官様を!? お前ぇ!」

 

「自分が作り出したものにまで......」

 

そこまで私怨を込められたら、何に嫉妬しないのかが逆に気になった。

 

昨日の自分自身にも嫉妬してそうで怖い。

 

今を生きる大鳳さんなのだ。

 

そんな彼女はほっといて、

 

「あいたたた。ですが、ノースカロライナさん。よかったら今度、私達でも書いてみません?」

 

「手紙をですか?」

 

「ええ。手紙はここに集まるのでしょう? きっと、たまには読んでいるはずですし、何だかその、嬉しいじゃないですか。私達の言葉が指揮官様のお力になるのって」

 

「私の愛が指揮官様にっ!? ならおっけー!」

 

「大鳳さんの境界線がよくわからない......」

 

「私もですわ......」

 

勢いよく親指を立てる大鳳の事はともかく、報告会で手紙を書いてみること提案するのは悪くなさそうだ。

 

普段は言えない言葉も、例えばこの前のうさ耳の件の弁明も手紙なら出来そうな気がする。

 

こうして、新たな発見と重桜への大きな誤解を得た二つ目の引き出しの探索は閉幕した。




鈴谷って個人的にやべー奴ではないのですが、どうなんですかね?
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